「本の海の泳ぎ方」

【1】

みなさんに、本の海に泳ぐ、

仲間の説明をとても簡単にします。


一つは「ものがたりぶん」、一つは「せつめいぶん」

といいます。


【2】

「泳ぐ」のことを、

言葉で「表現」してあるのであれば「ものがたりぶん」、

そのままの「泳ぐ」と意味が使われていれば「せつめいぶん」です。


【3】

「泳ぐ」の表現はそのままの言葉を使わない時もあります。


・水に飛び込む

・手足で水をかく

・水底へ潜ってゆく

など、他にも無限にあるのが「ものがたり」の楽しさです。


【4】

ものがたりはクジラのような存在です。

一頭が悠然と泳いだり、

その家族が群れとして一緒に居たり。

むずかしい言葉で言えば、

「ものがたりぶん」は「一本の独立した生き物」なのです。


【5】

せつめいはうってかわってサンゴ礁のようなものです。

様々な生物が影響し合い、

一つの大きな生態系と呼べるでしょう。

先程の様に例えるなら

「せつめいぶん」は「多様な生物の一つの群れ」です。


【6】

しかし本というのは、

一冊の知識を、他の何十冊で補完し、

何百冊で高見に至らすものです。

一冊で気付いたことに、

五冊、十冊が答えてくれるものです。


【7】

だから、分からなければ、違う本に聞けばいいのです。

わからないから諦められてしまう探究心は、

それは無いのと変わりません。

あなたが、本の海を泳ぎ続ければ、

いつか、答えはあるでしょう。

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