第4話 大賢者の発見……?

 冒険者ギルドは、思いの外静かで、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。

 私たちはまず受付へ行き、私たちは異世界から来ていて、冒険者登録をしたい事を説明した。

「かしこまりました。ではまず、ステータスを測るための魔道具を持って参りますので、少々お待ちください」

「やっぱり異世界って言っても当然のように対応されたね。あのおじいさんだけじゃ無かった……何故?」

「ねえねえ、それよりさ、ステータス測るって言ってたよ!楽しみだねえ!だねえ!」

「どうせ大したステータスじゃ無いし……早く終わらせて欲しいんだけど……」

「あっ今フラグ立てたー!ほらほら、やっぱり琴葉も楽しみにしてんじゃーん!」

 空音はもう一発引っぱたいた方がいいのかもしれない。


「お待たせしました。それではまず魔力を測りますので、こちらの水晶に手を置いて下さい」

「琴葉、先やって!ほら早く早く!

「はいはい、分かったよ」

 空音に急かされ、水晶の上に手を置く。


「えーと、藍町琴葉さんの魔力は……あれ、まだ上がってる?えっ?えっ!?ええっー!?」

ボン!!という大きな音と共に、水晶が破裂する。


「え、ええと……測定不能です…………」


 …………は?


「うおおー!!流石琴葉!私の目は間違いじゃ無かったよ!!」

「いやいやいやいや待て待て待て待て。ありえないでしょ。故障だって故障」

「ですが、魔道具が故障なんて聞いた事がありませんよ!もしかしたら私は今、未来の英雄誕生の瞬間に立ち会っているのかも知れません……!」

 なんだか受付のお姉さんのテンションも上がってきた。

 ……てかかそもそも、ここって一応ゲームの世界なんだよね?何で異世界転生でありがちな展開になってんの? この世界謎だらけ過ぎない?

「ねえねえ、他のも測ってみようよ!」

「そ、そうですね。じゃあ次は…… 現在使用可能な魔法を調べてみましょうか!」

「は、はあ……」

「最上級魔法とか使えちゃったりして!」

「いや、流石にそこまでは……」

 ……まあとは言っても、こうなったらめっちゃ強くあって欲しい感はあるけど。


「結果が出ました!ええと……?え?あれ?えっ、これは……?」

 え、何この反応。どっち?


「……初期魔法しか使えません…………」

 ……へ?

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