第2話青の国

「じゃあまず この神社の奥にある林に行くよ」

「わかった」

「僕は先に行ってるから」

「えっ!?」

「準備が必要なんだ 後この子置いてくから一緒に来てね」

そう言って黒猫を置いて行ってしまった 

私は呆然と立ち尽くしていたが黒猫が

「にゃーお」

とついて来いというように鳴いた

私は急いで黒猫を追いかけた

するとそこには空色の鳥居が立っていた

「こんなのあったんだ」

私は少し驚いていたすると

「あぁ やっと来た遅いよ」

少し怒ったような口調だった

「準備って言ってたけど終わったの?」

私は少し遠慮がちに聞いた

「うん 簡単な物だからね」

水華はそう言うと突然私の顔に何かを押し付けた

「それ着けて向こうでは風呂と食事意外とっちゃいけないよ」

そう言って彼は何か呪文のようなものを唱え初めた

私は彼にもらった黒色の狐面を着けた

「もう行くよ準備いい?それと家族って大丈夫なの?」

少し心配そうに水華が聴いて来た

「今さら?大丈夫だよ親には一年ぐらい旅に行って来ますって手紙置いて来たから」

水華は苦笑しながら

「僕が聞くのはあれだけど本当に?大丈夫」

私はすぐに

「大丈夫 私の親はそんなこと気にしないから」

「そうなんだじゃあ行くよ?」

「うん!」

そう言うと水華は私の手をひいて鳥居をくぐった


そこは真っ青な世界だった

青がほとんどしめている所々に黒や白がある状態だ

そして空色の鳥居が沢山立っていた

「ここはね空華のくうかのみやこって言うんだ」

「真っ青だね」

彼は真面目な声色で

「うん そうだねでも僕はこの都が好きだよ

青一色とまでは行かないけど自由って感じでしょ」

私は雲があることにきずいた

「雲あるんだね」

水華は笑いながら

「そりゃあるでしょ」

水華が少し時間を開けて都探索に行こうと言い出した

「まず今から僕の家に行こう!」

私はうなずき水華について行った


水華の家は白と水色を基調とした和風モダンの家だった

「部屋空いてる所あるからそこ使ってね」

案内された部屋に入ると畳が敷いてあり壁は紺色だった

部屋には机と本棚、タンスだけというシンプルな部屋だった

「欲しい物があるとかだったら後で買い物行くから買いたいの決めといてね」

私は頷いて水華に聞いた

「買い物ってどこに行くの?」

「えっとね 近くにお店が沢山並んだ商店街あるからそこでに行くよ」

「準備出来たら言ってね僕は外にいるから」

そう言って水華は出て行った

私は持って来た少なめの荷物をタンスに詰めたり本を親から沢山もらっていたのでお気に入りの小説を何冊か持って来たので本棚に入れた

そうしているうちに外が藤色になっていた

片付けに熱中していて時間を忘れていた

私は急いで水華のいる外に向かった


外では水華が何かの果実を食べながら木の上で町を見ていた

「遅くなってごめん」

水華が振り向いて木から降りて来た

「熱中してたらしょうがないよ」

そう言いながら少し笑った声を出した

私は気になったことを水華に聞いた

「なんでお面をつけなきゃダメなの?」

「ここの国の人は顔を見られるのが嫌いなんだみんなつけてるから1人つけてないだけで結構目立つよ」

私はもう1つ気になったことを聞いた

「何食べてるの?」

水華は少し笑って

「これはね 実夏って言う果物だよ」

始めて聞いた

「美味しい?」

「結構美味しいよ 安いし」

「そうなんだ」

水華は近くにあったカゴから黄色のりんごのような果物を渡して来た

「気になるなら食べてみたら そのまま食べれるよ」

私は少し警戒しながら食べて見た

「少し苦いけどおいしい」

「でしょ!」

水華は嬉しそうに言った

実夏と言う果物は少し苦味がありでもはちみつのような甘みが強く苦味のおかげで甘くなり過ぎずちょうどいい美味しさだった

私が実夏を食べ終わると


「そろそろ行こっか商店街に」



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