女子トーク
◎4/1(土)仁井田奈美→葉山怜
頭痛い…。ガンガンする。
ちょっとでも動くと物凄く激痛…。
気持ち悪いし。
昨日飲みすぎたからだ。
家に着いたの何時だろう。
居酒屋の後、カラオケに行ってまたそこで飲んで、気持ち悪くなって確かコウタくんにタクシーで連れてきてもらったんだ。
後でお礼のメール入れておこう。
居間に行き、頭痛薬を見つけて飲む。
(早く効いてくれー。痛くて動けない。)
テーブルに顔を伏せて薬が効くのを待つ。
昨日は楽しかったな。こんなに飲んだの、初めてだった。カラオケは行くとしても一人でだったし。酔った勢いで何曲か歌っちゃった。
時計を見ると11時。お母さんは多分買い物かな。
水を一気飲みする。まだ気持ち悪いな。
今日はしばらく動けなさそう。
椅子に座り、テレビをつける。
携帯が鳴った。コウタさんからメールだ。
『昨日は楽しかったね!具合はどう?ゆっくり休んで体調戻してね。また皆で遊ぼう。』
そうだ、お礼のメールしよう。
『昨日は楽しかったです。家まで送ってもらって助かりました。まだ少し気持ち悪いです。今日はのんびり過ごします。ではまた。』
サキにもメールをする。
『昨日は楽しかったね。楽しくて飲みすぎちゃったよ。さっき起きたけど頭痛がやばい。また皆で集まろうね!』
一人で過ごすのが好きな方だしそれが当たり前だったけど、こうやって皆で騒ぐのも楽しいなぁ。
いいな、怜さん。
いい仲間に囲まれて羨ましいな。
元に戻ったらまたあの窮屈な生活になるんだよね。
こんなに楽しい世界を知ってしまって、平常心で過ごしていけるかな。ハァー。大きなため息をつく。
ガチャっと玄関の方で音がした。
お母さんが帰ってきたな。
「おかえりー買い物行ってた?」
「うん、行ってきた。よく起きたねー昨日具合悪そうだったけど、どう?良くなった?」
「まだ気持ち悪い。さっき薬飲んだとこ。」
「スポーツドリンク買ってきたから飲む?部屋でゆっくり休んだら?」
「ありがと。そうする。」
部屋に戻ってソファに座る。
さっきよりは少し良くなってきたみたい。
足を伸ばしてストレッチする。
今日は無理だけど、休みの日に家の周り走ってみよう。まだ知らない店発見するかもしれないし。
外を見ると近くのラーメン屋に少し行列が出来てる。そっか、もうお昼だもんね。
ちょっとだけお腹空いてきた。もう少ししてからご飯食べよう。
久しぶりに怜の冊子を手に取る。
怜さん、どんな風に過ごしてるかな。毎日色んな人から誘われて疲れてるかな。
あの薬を飲んで一週間過ぎたけど、何だかんだで楽しんでる。残りもこんな感じで過ごしていきたいな。お母さんの料理も食べられる回数限られてるから後で色々リクエストしておかなきゃ。
携帯が鳴る。サキから電話が来た。
『具合どう?大丈夫?昨日あれからどうだったの?』
『うん、まだ頭痛と吐き気してるよー。昨日はコウタさんが家まで送ってくれたんだ。さっきお礼のメールしたら、また皆で遊ぼうって返事来た。』
『へ〜良かったじゃん。コウタ君と怜、いい感じだったよ。今度は二人で行ってきたら?うちらお邪魔でしょ〜!』
『そんな事無いって!二人だと緊張するかも…。』
『大丈夫。怜ならイケるよ。もう友達にはなれたんだから、自信持って。』
『そうかなぁ。コウタさん優しそうな人だから色々気を使ってくれたのかもよ。』
『まぁ、まだ昨日会ったばっかだしね。徐々に仲良くなっていけばいいよ。男友達だと思ってさ。』
『そうだねー男友達ね。』
『でも、早速連絡取り合ってたなら安心した。じゃあ薬飲んで治してね。またね〜。』
『ありがとう。また会社でね。』
サキからこうして後押しされると、ちょっとコウタさんの事が気になってくる。
付き合うなら、こういう安心できる人がいいな。懐が大きくて優しい人。
そう考えると、理想の相手と出会えるって奇跡みたいなものなんだね。
薬が効いてきて痛みが楽になった『怜』は気付けばコウタの事を考えていた。
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