卒業
もう、終わりにしようと思った。
自分から離れる君を見て、当たり前に、普通に話せていたあの頃が遠い昔のように、君と出会う前に戻っていくようになった。
行事が終わり、話す機会が減ってきたところで焦ったのだろう。もう、一生君と話せないのかと。
今考えれば分かることだった。僕は君から逃げ、君に向き合わずに、君を正面から見つめずに、心にもないことを言おうとして、中途半端に告白してしまった。
自分の気持ちに納得できないまま、君を諦められないまま、こうしてくだらない毎日を送って終わってしまうとは、心の中では何処か理解できなかった。
長い間君といて長い間君と過ごして君といる毎日が日常となり、君のいない生活がこんなに寂しいとは思ってもみなかった。
一度君のその輝いた笑顔を見ないだけで、こんなにも君を求めてしまうのか。
ただ、自分の単純な考えで君を傷つけ、もう元には戻れない、いや、君と会う前に戻ってしまう。それに満足できない自分がまだここにいた。
一日一日が刻々と過ぎていく中、僕は何ができるだろうか?
くだらない僕の煩悩 遠藤渓太 @niseZidan
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