告白

貴方のことが好きです。そう言っても何も伝わらない、興味を持たれないことくらい分かっていたはずだ。でも、想像以上に君が動揺しなくて、想像以上に自分がドキドキして、何故だろう、何も話せなくなった。君へ想いを伝えたいのに。君への愛を伝えたいのに。決して想いは届かないと分かっていても、自分に一区切りをつけるために頑張って伝えよう、そう自分で決めていたはずなのに。どうしてこうなってしまったんだろうか。結局君への想いが言葉で表現出来なくて、君に優しさを求めてしまって、したいことが何もできない事実から逃げていた。自分はそれだけ幼く惨めだということから意識を遠ざけていた。彼女は自分よりもっとずっと大人であることを受け止められなかった。そんな自分がより一層惨めに見えて、悔しくて悲しくて虚しいこの気持ちを一体どう対処すればいいのか。君への想いは変わらない。それは分かっていた。でも、それが想像を遥かに上回る辛さだということを分かっていなかっただろう。今更あの時に戻りたいなんて思っている自分が虚しい。全部受け入れて切り替えることなんてきっと出来なさそうだけど、次へと進む為にも自分なりにケジメを付けなければならないんじゃないのか。そう自分に問いかける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る