年越しのじゃないよ? カウントダウン3

緑「じゃあ決まりで! 早速彼ぴっぴに連絡しときますね~」


羽「そうね、私も一報入れておくわ」


小「あ、あたしも!」


 3人の意見が一致。程なくして俺のスマホにLINEの通知が3件入ってくる。


緑『セ~ンパイ♡ いきなりで悪いんですけど、知り合い含めてトリプルデートすることになっちゃいました! 把握よろで~す』


羽『急で申し訳ないのだけれども、面倒な人達に絡まれて最終的にトリプルデートすることになってしまったの。とてつもなく迷惑な話だけど断るに断り切れなくて……というわけで、よそしく』


小『あの、さっき知り合いとばったり会っちゃって、それで流れでトリプルデートすることになっちゃったんだけど……大丈夫かな? 大丈夫よね?』


 大丈夫なわけあるかあああああああああああああああッ!


 これもう仮に影分身できたとしてもだよ! 同じ場所に集まられちゃなんの解決にもならねーわッ! むしろ同じ顔した人間を3体派遣したら状況がよりカオスになっちまうわボケッ!


 詰んでるよ、どうしようもないくらい詰んじゃってるよこれ! だからと言ってここで逃げたらそれはそれで怖い……後が怖い。八つ裂きにされる未来しか視えない。


 …………いや待て、まだ可能性は残ってるぞ。3人が集い、トリプルデートを要求してきたこの絶望的な状況をやり過ごせる――そんな一手が!


 影分身なんて必要ない、トリプルデートだと考える必要もない――――俺一人が行けばいいのだ。


 ただそれだけ、それだけで3人の要求に応えた形になる。


 問題はその先。俺が現れたことで全員が嘘をついていない証明を手に入れ、同時に全員が〝他二人は嘘をついている〟と結論付けてしまうことだ。


 俺が姿を見せたことで3人がどう思うか、それぞれの立場になって考えてみるとわかりやすい。


 まず緑川、彼女からしてみれば俺が来たことで彼氏がいることの証明を手にする。必然的に、羽崎と小鳥遊が噓をついていたと結論付ける。


 同様に前後を入れ替えれば羽崎、小鳥遊にも同じことが言える。


 つまり、俺は3人それぞれに彼氏っぽい振る舞いをしつつ、更に3人それぞれにちょっとした知り合いのような振る舞いをしなければならないわけだ!


 上手くいく可能性は限りなくゼロに近いかもしれない。しかし他に方法はない……というか、仮にあったとしても今の俺では思い付けない。


 すべては俺の裁量次第……自信はないがやるっきゃない。いや――やってみせるッ!


 そう己を鼓舞し、俺はフードを脱いでご契約者3人の元に足を向けた。



――――――――――――。

気を付け――礼ッ!


大回転先生「授業を始める前に一つ、お前達に訊きたいことがある。誰だッ! 給食のご飯にバイ〇グラを入れた奴は! おかげで先生のがギンギンになっちゃったじゃないか! どうするんだこれ? 誰が処理するん――――」


以降、大回転先生は先生ではなくなり、ただの犯罪者として、後ろ指差される生活を余儀なくされるのであった。


あ、あとカクヨム様(笑)の方から警告がありましたw

これとは別の作品で、後書きとかじゃなく単純に描写の指摘でしたw

以後、このような事がないよう、気を付けたいと思いましたw

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る