集いし3人のご契約者はそれぞれの個性をぶつけあう1
大晦日。今年も残すところ1時間と少しという頃、俺は○○神社に訪れていた。
そんな中、俺はフードで顔を覆い隠し、他の人の迷惑にならない位置である集団の会話に耳を傾けていた。
集団とは他でもない……緑川、小鳥遊、羽崎、ご契約者の3人だ。それぞれ別の待ち合わせ場所を指定したはずなのに、どうしてか一堂に会してしまっている。
由々しき事態、最悪な状況。10分間隔のサイクルで相手すればなんとかなるだろって楽観的に考えていた自分を殴り飛ばしたい。
……後悔してる場合じゃないか。今考えるべきことはどうやってこの3人を引き離すかだ。
思考を巡らす俺そっちのけで、ご契約者3人の会話は進んでいく。
緑「いや~、それにしても奇遇ですね~。ここでお二人と会うとは思ってもいなかったです~。特に羽崎センパイとは!」
羽「どういう意味かしら?」
緑「いやだってぇ、羽崎センパイって神様とか信じてなさそ~じゃないですか~。神様以前にスピリチュアルに否定的というか~」
羽「まぁ、そうね。というより、どうしてあなたがさも知ったように言い切れるのかしら? 私達、初対面よね?」
緑「そりゃリサーチしてますし――じゃなくて! ただの独断と偏見です♡ ――小鳥遊センパイも珍しいですよね~。年末年始に日本にいるのって」
小「あ、あたしのことも調べ上げてるのッ⁉ なにが目的? ひょっとしてお金?」
緑「そんなわけないじゃないですか嫌だ~。ウチ、容姿が優れてる人はとことんまで調べつくしたくなるんですよ――じゃなくて! ただの独断と偏見です♡」
小「え、どっちッ! どっちが本当でどっちが嘘なのよッ!」
羽「小鳥遊さんが馬鹿なのは今に始まったことじゃないからツッコまないとして――緑川さんが食えない人だというのは良くわかったわ」
小「ちょっと羽崎さんッ⁉ あたしが馬鹿ってどういうことよッ! しかも今に始まったことじゃないって――あなた今までずっとそう思っていたのッ?」
羽「ええ、そうよ? 私だけじゃなく皆思ってるんじゃないかしら?」
緑「羽崎センパイの言う通りですね! 小鳥遊センパイはお馬鹿さんです! 一言二言交わせばバレちゃうレベルのお馬鹿さんです! 周知の事実です!」
小「そこは独断と偏見って言いなさいよッ!」
内容はどうあれ、盛り上がっている3人。それぞれの個性が強烈すぎて聞いてるだけで胸焼けが……。
羽「――他人のことばかり聞いているけれど、あなたはどうなの? 緑川さん」
緑「ウチですか? ふっふ~ん、なにしに来たと思いますぅ?」
小「う~ん、なんだろ……食べ歩き、とか? 屋台もたくさんあるし、寒い中で食べるといつにもまして美味しく感じるし!」
羽「馬鹿は黙ってなさい」
小「ひどいッ⁉」
羽「そうね……そこらにいる安い男を引っかけに来たとかかしら?」
緑「んなッ⁉」
羽「他に考えられるとしたら……ダメね、それ以外考えられない。安い男に囲まれて満足しているあなたの姿しか想像できないわ。あ、これはあくまでも私の独断と偏見であって決して意地悪で言ってるわけじゃないから、気に病まないでちょうだい」
緑「そ、そうですかぁ……いや、全然気に病んでなんかないんですけどね! ちょっと驚きというか、初めて言われたというか……ふ~ん、そっかぁ……そういう風に見られちゃってるんですね……」
小「そ、そう落ち込まないで緑川さん! つまらない女なんて他にもたくさんいるんだから! あなただけじゃない――だから、これから頑張っていきましょ!」
小鳥遊さんそれ傷口に塩塗っちゃってます。つまらない女が前提になっちゃってます。
――――――――――――。
どうも、深谷花びら大回転です。
いやぁ、執筆に専念するって宣言してまだ全然日が経ってないですが……ここらで卍戦士の休息卍を入れたくなってきましたね。
想像に頼りっきりなので、脳が疲れてしまうんですわ。
前に〝なんとか〟って何かの先生が『いろんな土壌と環境で、あなた達だけの物語が生みだされてるんでしょ』って仰ってましたが、そうなのかもしれませんね。土壌(けいけん)と環境で物語は更に深みをますのかも。
けど、わたくしは「んなもんに頼らんでも自分の想像で何とかできるやい!」と否定してきたんですね。自分の無意味なプライドを守ってたのかな
ほんと『誰からキングを守ってるのぉ? キャスリングのつもりぃ~』って感じで、ほお~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん。
ちょっと静かにしてくレオ~~~ンって声が聞こえてきそうなので、愚痴はここらへんで
次回ダイ〇ミックコード act。5 村祭り
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