第12話 イワケンとシバケン
柴山「あー、疲れたなー」
岩田「村田先生、大会前だから気合い入ってたなぁ。」
柴山「気合い、入れ過ぎだよ。」
部活が終わってのロッカー室。岩田と柴山が、椅子に座って着替えながら話している。
「おつかれーっつす」雅也達1年もロッカー室に入ってくる。
柴山「お、雅也ーこないだ祭りで見たぞ。あれ雅也の彼女?」
雅也「見られてました?はい、まぁ、、一応そうです。」と照れながら答えた。
柴山「そっか!いいなぁ。すげー可愛いじゃん!」
雅也「そうっすか?ありがとうございます。」
柴山「何だよ、ありがとうございますって。笑 もうキスしたかー?」
雅也「いや、、、まだです。。」
岩田「シバケン、からかうなよ。雅也困ってんじゃん。」
柴山「いーじゃんなー?雅也、キスするときはオレが仕方教えてやるからな。」
雅也「は、はい、、」
岩田「いーよ雅也、遊び人の相手しなくて。」
柴山「イワケン遊び人はねーよ。プレイボーイにしてくれ。」
岩田「同じだよ。 だってこいつ3人と付き合ってんだよ。」
シバケンこと柴山先輩は、ロックンローラーで、日曜日に部活が無いときは、原宿に踊りにいっている。ファッションもローラーの恰好で普段着はカラーシャツとスリムのジーンズを着ている。髪は少し立たせ気味のリーゼント風、顔は頬がこけていて、目もスッとした、クールな感じのいい男。ローラー仲間なのか他の学校に何人か付き合っている人がいるらしい。
柴山「3人くらい普通だぜ。イワケンも本当は隠れて(女)居るんだろう?」
岩田「オレは、バスケが彼女、恋人だから。要らねー。」
柴山「え??バスケなんか一時期だけじゃん?」
岩田「いや、オレにとってバスケは命だ。人生だ。」
柴山「そう。ま、いいか、オレとイワケンは違うからな。で、雅也いいか?キスをしたいときは、、」と柴山は、訊いてもいないのに、キスの話しを始める。
柴山「”今オレは君とキスをしたい”と相手に、はっきり言うんだ。」
岩田・雅也「えー!?」
柴山「これマジだから。相手に想いをストレートに伝えるのがオレのポリシー。」
雅也(ん?これまた新しいパターンだなぁ。でもちょっとかっこよく、オレに近いかもしれない。)
岩田「”君とキスしたい”と言って、”はい、どーぞ”なんて言う子いないだろ」
柴山「いやイワケン、バスケはイワケンの方が上だけど、女の扱いはオレの方が上手だからね。女というものは、目を見てストレートに本気で伝えれば、伝わるもんなんだよ。」と柴山は勝ち誇ったように言った。
雅也(ふむふむ。ちょっとロマンチックでいい話に聞こえる、一応チェック。)
柴山「ま、いいや。雅也、女で困ったことがあったらオレに訊きに来いよ。あ、あと、服あげるから今度家来いよ。こないだお前ダサい恰好してたからさ。」
雅也(ダサい恰好?)「あ、はい、ありがとうございまっす!是非お願いしまっす。」
雅也はペコペコお辞儀をしながら、自分のロッカーに向かった。
「雅也!男はモテなくちゃ!だぞ。」
シバケンくんは、柴田恭兵?を思わせるような決めゼリフをオレに放った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます