第8話 ※ねーちんの好きな人


しのは、ねーちんが好き。


そのねーちんが、好きな人はプールにいたお兄さん。


お兄さん?


???


お兄さんにみえ・・・る?


おじいさんのまちがいじゃない?


見た目は全身黒づくめで明らかにはんにん。


他にもはんにんはたくさんいた!


でも、アイスくれた☆おいしい!


肉のやきかたはぷろ級。


どうやらこののぼるというはんにんは、店長をしているらしい。


お花屋さんの店長ならなってみたい。


でも、肉の店長はやだ。くさそう。


ひみつのそしきに肉をうるばいにんかもしれない。きけんがともなう。ねーちんはイノシシどしだから、まちがってわなにかかりそう。


そんなやつにねーちんをわたすわけにはいかない。


ふんすこっ!!


「しの、どうしたの?目つきが怖いよ?」


「ねーちんはのぼるにだまされてる」


「あーっ!もしかしてヤキモチ妬いてるの?」


「・・・おもちはいらない。おなかいっぱい」


「おれはまだ食べれたんだっ!もっと戦えたぞっ!」


こんなにくしょくじゅうの話の通じない兄を持って、しのはかなしい。れんはのぼるがもし家に入ってきてもいいのかな?


しのはまだわからない。


さいしょは、ねーちんの話をきいて、もっとカッコイイ人だと思ってた。


ねーちんののぼるのはなしはウソばっかりだ。


のぼるがまるで白馬の王子さまだとか、むきむき逆三角形マッチョマンとか。


しのは全然のぼるをおぼえてないから、ねーちんだってわすれてるはず。だからむりして、だれかにたとえようとしてた。


「ねーちん、もう一回言うよ。のぼるは、ふつうのおじさんだよ」


「違うわ。あの人は運命の人なの。そうやってわたしを諦めさせようとするなんて、しのも隅に置けないわね」


「???」


どうしよう。ねーちんに話が通じない。


お父さんとお母さんもちょっとだけこまってるみたいなのに、ねーちんにはなにも言わないし・・・。


・・・これは、ちょうさがひつよう!

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