第28話 tot

何百、何千、何万文字 重ねつづければ

君の心に届く言葉が書けるようになるだろう

願わくば、僕のあたまんなかの辞書に

そんな言葉がありますように


ひとつの物語 つくるため 

Write Write Delete Write

あたまんなかではRight ひらめきもLight

あるはずなのに捏ねてもカタチになんなくて

Write Delete 繰り返すきょうも


理想に届かず消させた言葉は0と1

納得いかない理由すらみえないまんま

誰も教えてくれない正解求めて

カーテンの隙間の朝焼け睨んで


朝昼晩メシ食って睡眠とればいいなんて

そんな簡単な事じゃ語れない生まれない

そんなことで物語が完成するんなら楽なもんだよ

どうせ君には分からない どうせ君には伝わらない


そうして幾千 引いた境界線


また今日も愚痴だけ1000文字超えていく

生み出された物語は?嗚呼、数えたくないや

せっかく生まれた恨み節すら

寝ぼけ眼でDelete、Delete Delete


0と1すら消されてくなかったことにされた言葉

なによりまっすぐうまれた僕らしい言葉だったのに

誰よりも僕に嫌われた言葉たちよ Goodbye


いつかの未来で再会できたら

そのときは僕の物語を彩って

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