スーツの茶髪の男…3
「オッサンってまだ俺二十代なんですけど…」
「俺のついでにいっただけだろ?お前はまだ若造だ」
「そんなに老けて見えるのかな…」
池山は顔を触りながら落ち込んだように溜め息をはいた。
加賀と池山は親子ほど年が離れているがゆえに落ち込んでいるんだろう。
「ありました!これ、領収書!」
「これ確認のために貸してもらってもいいかな?」
「大丈夫っす。あ、一応写真撮っといていいっすか?税理士に報告しないといけないんで」
「勿論」
上品な黒いカバーがされているスマホを取りだし、パシャと写真を撮る。
「これで大丈夫っす」
「ありがとうね。確認させてもらうよ。仕事前に邪魔をしてごめんね。またお話を聞きにくるかもしれないからそのときはよろしく頼むね」
「あー、できれば職場じゃなくて家とかにしてくれると有難いっす」
「そうだね。次回からそうさせてもらうよ」
「すんません」
加賀と池山は立ち上がり、ホストクラブSUGARを後にした。
「加賀さん、リュウキ白ですかね?」
「あぁ。多分な」
加賀は領収書に記載されているタクシー会社を池山に伝え車に乗った。
「そろそろ地図アプリぐらい覚えましょうよ」
「その四角い箱は若造しか使えん」
「使えますよ。それに四角い箱って、これスマホですから!」
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