第5話 学校と妹の話
「愛優内ちゃんの制服、一体どうしてそんなに乱れてるん? 服、皺だらけし。そしてなんか濡らそう...... 花さんも同じだけど。それに、二人ともなんて遅刻してたね? 何かあった?」
机の向こうからこう質問してたのは、妹以外にある二人の友達のうちに一人の、天野桜。私と同じく高校一年の女子高生。ちなみに、あと一人が今日学校休んでる。風邪も引いたみたいで。
今いる場所のは、もちろん教室。授業と授業の数分だけのなにもない中間で、こういう話をしている。
「ああ、そうですね天野ちゃん、今日はね、今朝状況が意外なところで到底に悪化してたというか、予想できなかった不幸があったというか......まあ、そういうことだった、ね」
「いや、お姉ちゃんが遅いからだけだとおもう。そしてすごく寝坊してた」
ツッコミをはいたのはもちろん、いつも通りに妹の花。
なぜ妹が同じクラス? と聞けば、答えはこうなる。
花も私と同じ学年。年は確かに一年くらい違っているけれど、ちょうど同じ学年で収まれるくらいのタイミングで生まれたから小1からずっと学校でも一緒にだった。住んでいるまちが一年で2つのクラスがあるほど大きくないことのおかげでもある。だから運なんて必要じゃない、どうにしてもいつも妹と同じクラスになる。
こうして二人とも天野と話しているのは、我が友は妹の友達でもある、妹の友達が私の友達でもある、みたいな感じ。中がいいし、別々行動する必要を感じたことが一度もなかった、だからずっと、本当にずっと一緒に妹が生まれたからの15年が全部、時々私たちの一人が短い時間だけお使いに出たときとか以外は二人。(お使いの例がほしいなら、昨日の妹みたいに。食事の買い物してた。ついでに漫画も買ったのも知ってるけど。妹がそう言ってたから)。あるいは、寝ている時お風呂に入っている時もまださすが一緒にいないけれど。あわよくばこれからのことになるかな?
それで、仲が良くない姉妹も多分世の中に結構いるだろうけれど、中が悪い妹と気づかないようにキスしようとしたり、変なことを考えたりしないだろう。キスがすぐにバレたという事実をどうにか見逃して、ね? ああ、そしてその「変なことを考えたり」の余計な一言を無視してください。まじめに、おねがい、ね。
めちゃくちゃ脱線したけど、そういうことなので、言いたいのはただ妹との中がいいから、同じクラスならば同じフレンドグループにいてもおかしくない。当然のこととも言える。
「遅いからだけ服が濡れたり乱れたりするわけが別にないと思いたいけど。もう聞いたことだけど、何かがあった?」
天野からの指摘は実にもっともらしいだった。これも、説明が必要としていることになるんでしょう。
「濡れてるのは雨が降ったからだけよ。乱れについては、まあ、花にませようかな」
「わたしに明らかな丸投げか」
と妹がため息を吐く。しかしそれでも、すぐあとちゃんと話し始めた。
「はい、わたしが説明する。時間をちょっぴりだけ遡る形になる。ピッタリ一時間と5分くらい前に」
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