第4話 アルメシア王国滅亡①
各国から受け入れを拒否された王族や貴族たちは、アルメシア王国に戻らず、その足でサウジャール共和国に向かった。
「我らは、アルメシア王国からやって来てやった平民だ。サウジャール共和国で受け入れろ」
サターナは、国王や王太子など王族や宰相、聖女、トマスなど貴族たちが来たと知らせを受けたので、隠密魔法で姿を消して、様子を伺っていた。
なぜ、すぐバレる嘘をつくかな。
豪華な馬車に乗ってきて、自分は平民だと言って、命令口調で、用件を言ってくる平民なんかいないでしょう。
「私たちをおちょくっているのですかな……アルメシア国王」
『!!』
なぜ、全員が驚く?
バレないと思っていたのなら開頭して、どんな脳ミソなのか見てやりたいですわね。
「三日前に王族や貴族を拒否せず受け入れる期限は過ぎておりますよ」
「つべこべ言わず中に入れろ」
「大統領からアルメシア王国の王族や貴族が期限以降に来た場合は、受け入れ拒否するようにとのことですので、あなたたちを受け入れ、国内に入れることはできません。
どうぞ、アルメシア王国にお帰りください」
「クソ。帰ってから準備をしてこんな国、我々が滅ぼしてやる」
「そうですな。大統領の目の前で、大統領夫人を犯してやりましょう」
兵もいないのに超大国を小国が滅ぼすのですか?
全員で来たのでしょうから、本気で戦争するおつもりなら、一旦戻らなくても今から攻めこんでみたらどうですかね。
瞬殺でしょうけど……
文句を言いながらも国王たちは、馬車に乗り込み帰っていった。
結界も消えましたので今、アルメシア王国がどんなことになっているかわかりませんが、国王たちがアルメシア王国に帰りつき、どんな表情をされるのかを見れないのは、残念ですわね。
(アルメシア国王side)
平民を装いサウジャール共和国に受け入れてもらおうとしたが、看破されてしまいサウジャール共和国に入ることは出来なかった。
なぜバレたのか……さっぱりわからん。
「クソ!!平民ごときが、国王である我に逆らいおって!!」
「父上、まもなくアルメシア王国に着きます。
戦争の準備をして、すぐに攻めこみましょう」
「こちらには強力な魔法を使える者や聖女がいるのだ。
数では負けるが、戦争は負ける要素がないからな」
「たまった鬱憤を全部ぶつけてやりましょうぞ」
「そうだな宰相。共和国がどんな卑怯なことをしてくるかわからんから、そなたの娘である聖女には我らを護る強力な結界も張るように言っておけよ」
「かしこまりました。我も腕がなりますぞ」
「父上、大変です!!」
「そんなに慌ててどうした?ウィリアム」
「外壁が破壊されております」
「なんじゃと!!サウジャール共和国の仕業か?
それとも他の国か?
国の中の様子はどうなのじゃ?」
「トマスに様子を見に行かせております」
「ウィリアム殿下!!大変でございます!!アルメシア王国内は、多くの魔物が闊歩しております」
「何だと!!結界はどうしたのだ!!
外壁の内側は、結界で護られているはずだろうが!!」
まさか結界を破って、魔物が侵入したとでもいうのか。
「結界は透明ですので、私にはわかりません。
聖女様でなければ……」
「聖女は何と言っておるのだ?」
「聖女様は、馬車の中で寝ているようでして……」
何だと!!こんな一大事に寝ているだと!!
ウィリアムの妃選びはまたも失敗したか。
たたき起こしてこい
「ウィリアム。お前の妃だ、起こして聞いてまいれ~!!」
「はい!父上」
ウィリアムは、トマスと共に聖女を起こしに行った。
婚約破棄と国外追放を宣言された公爵令嬢、直後に求婚される 紅 蓮也 @-T2Ya-
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。婚約破棄と国外追放を宣言された公爵令嬢、直後に求婚されるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます