第311話 書きたいって思う。

 感傷的に浸ってしまった雨の日。雨があがり、洗濯物を干して、今日が終わる。雨はだいぶ降っていたみたい。庭のキャンプ道具は濡れて、朝日が出たら一日中暑く照らしてくれないと乾かないぞって言っている。な、気がした。


 雨に濡れた焚き火スタンドは火をくべれば大丈夫かも?


 雨も好きだけど、昨日は感傷的に浸ってしまった。雨と涙。とめどなく降り続いてた。でも、もう、心を決めてる今は、心にも外にも雨は降っていない。


「私、書き続けて行きたいな」


 夢はもちろんいつか小説家だけど。でも、それよりもやっぱり書いていたいかなって思った。書くことがすごくすごく好きなんだって、そう思った。でも、書けば書くほどに、書くってことが難しいって思ってる自分がいる。


 生花はもう10年くらい習ってる。やればやるほど少しでも上手くなるはずと信じて習ってる生花は、確かに、やればやるほどに上手くなってる気がする。それがその当時の私の「私を生きたい」だった。その当時は小説を書きたいなんて思ってもみなかったから。


『私を生きる』なんて、当たり前のことだけど、でも、なんかそれができてなかったかもなーって思う。側から見れば『和響ちゃんめっちゃ自由人やん』って言われただろうけども。


 でも、イベントのオーガナイザーを手放して。企画の仕事を手放して。ただの主婦になった私は自由人だけど、自分の中にある何かを追い求めてはいなかった気がする。ダラダラと、見逃し配信のドラマを見て、小説を読み耽っていたなって。


「書くって、すごく苦しいけど、でも、すごく私を生きてるって思う!」


 雨音を聴きながら、そして、優しいコメントに心が癒されながら思った。かまってちゃん発言だった昨日の日記に優しいお言葉、ありがとうございました。


 まだまだ全然ダメだし、心もゆるゆる動いてなびいて芯がない時もあるかもだけど。でも、私、自分軸を取り戻して書きたいなって思いました。


 嫌悪して「最低」だと思ってて、それで、目を向けてこなかった自分の家族の歴史とか。そういうのも、せっかくだから調べてみたいなとか思ってます。書くのは私の自由だからね! もう、そこを怖がらないでいたい。


 雨が降り。雨音と、愛する旦那様の「苦しいならもう小説書くのやめたら?」発言もあり、すごくすごく思い悩んだけど、でも、黒本さんが言ってくれたように、雨はあがり、少しずつキャンプ道具の椅子は乾き始めてる。


「ダメで元々! 挑戦していきたいぞー!」


 そう思ったのでありました。ワクワク。それをもっと思い出そう! そして、今から洗濯物を干しに行こう。その後で、今日もお疲れビールを一本飲んで、寝ようかなって思った。そんな、妄想なんてない日記でした。



「私そのうち書くつもりー!!!!」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る