第266話 洗濯日和の中、病院に行ってきた!の巻。
本日、指と爪の件で大学病院の皮膚科に行ってきました。結果、地元の皮膚科と同じことを言われたのですが、女医の先生が丁寧に教えてくれたので妙に納得&安心して帰ってきました。
「だって、地元の皮膚科の先生、ああ〜はいはいってあんまりお話を聞いてくれずに、これはステロイドねぇ〜って言われちゃったんだもん……」
結論としては、キーボードの打ちすぎで指に豆ができてそれが破れ、そのせいで指湿疹ができて悪化。で、その後、その指湿疹の炎症が爪を作る細胞に入り込み、爪が変形したとのこと。丁寧に説明してもらえるだけでこんなにも安心できるだなんて。内臓疾患から来るものだったらどうしようかと悩んでいたので本当に行ってきて良かったです。お読みいただいている皆様には、大変お騒がせいたしました。時間はかかりますが、無事解決できそうです。
さて、そんな本日。病院の待ち時間は長いだろうと次回作にどうかなと思っているテーマの専門書を持って待合室へ。読んでいるうちに自分にも通じる部分がある箇所があり、胸が痛みました。
現在次回作に向けての調査をしながら指を休めつつ、構想をノートに書き綴っていますが……。
「む、難しい! 前回同様ひとり語りから始めてみるパターンならこの話のスタートはいい感じに行ける気がするけど、それ前回やったしな! おんなじパターンって、面白くないのか? いや、でも、一人語りって、雰囲気とか伝わりやす気がするし——」
どうなるかわかりませんが、まだ書き始めるまでには時間がかかりそうです。なんなら一人称なのか、それ以外なのかでも悩んでいる始末。一人称以外書けない気がするというのに……。そんな本日の私を、ちょっと文章を書く練習がてら書いてみようかなと思いました。
面白くもなんともない記録的な日記ですが、良かったらお付き合いくださいませ。
****
『洗濯日和』
朝、和響が起きるともうすでに子供たちはリビングでテレビをつけていた。アップテンポのバックミュージック。あざと可愛いお天気お姉さんが今日の気温を読み上げる。
『本日は快晴で、日中は汗ばむ気温になる地域も出てきそうです』
——良かった。
和響は思った。そうであるならば、今日干した洗濯物はきっとすぐ乾くだろう。そう思っていると一番目の子供が「お母さん」と声をかけてきた。
「お母さん、今日ちゃんと病院行ってよね」
「あ、うん。そのつもりで、だからさほら、もう二度寝しないようにって起きてきた」
「本当? 心配だから絶対だよ」
いつもは生意気な娘なのに。十五歳、反抗期とはいえ、母の体を気遣う心があることが嬉しい。
「おにぎりにする? それともお茶漬けか、味噌ラーメン」
子供が学校に行く時間になっても二度寝して起きないことが多々ある和響は、こういう日こそちゃんと朝ご飯を用意しなくてはと心のどこかで思う。
——いや、お母さんなんだし、朝ご飯用意するのが普通なのだけれど。
わかってはいる。わかってはいるけれど、愛する夫と深夜まで話し込み、愛を循環させてしまうと朝がどうしても起きれない。深夜三時に就寝、朝六時起床では体がもたない。それでも深夜まで夫との時間を共有したい、その気持ちは出会ってから二十五年経った今でも変わらずに持ち続けている。けれど、和響は本当は知っている——それじゃパパも体が持たないってことを。
お母さんを起こすこともなく寝かせてくれる子供たちがありがたい。そんなことを思いながら梅干し入りのおにぎりをラップで握り、中二の息子が食べたいと言った味噌ラーメンを作る。程なく朝ごはんは完成し、それぞれが各々食べては洗面所に消えていく。
朝七時半。小学生が学校へ向かい、その十分後に中学生が学校へ向かうと、和響はコーヒーマシーンの電源を入れた。
——寝不足だ。
頭がはっきりとしないままではこのままソファに寝っ転がり、またいつものように二度寝をしてしまう。二度寝をしたら昼まで起きないことは明白だ。そう思った和響は濃いめのコーヒーを二杯のみ、洗濯機をまわしながらテレビのチャンネルを変えた。
「えっと、これは昨日の続きだし、いよいよ最終回だからこれ見てから行こっかな」
きっとそんなものを見ているよりも出かける準備をしたほうがいいに決まっている。それでもサスペンスドラマの最終回を最後まで視聴してしまう。子供にYouTubeばっかり見てたらダメだ、という割には、和響は自分に甘い。
「最終回! ちょっと意味が、わかるけども! わかるけども! てか主人公闇抱えすぎて何が闇かわかんなくなってる気がする! そんな、そんな、恩師の罪まで背負って生きる価値が本当にあるのかー?!」
あまりの展開に思わず叫び、時計を見るとすでに九時を過ぎていた。
「ダメやん! 大学病院まで三十分かかるやん!」
誰もいない部屋。一人きりの自宅で外にも聞こえそうなほどの独り言を吐き、洗濯物のことをすっかり忘れ、寝癖のひどい髪の毛を直すために風呂場へと向かう。
こうして和響は、お天気お姉さんが『今日は汗ばむ陽気になるでしょう』と伝えた洗濯日和の中、洗濯物を干さずに病院へと出かけて行ったのであった。
「もう夜の九時やん! 洗濯干せてねぇー!」
(こんなことがたまにある日々はつづく)
***
なんてこった。洗濯干してないことを書きながら思い出してしまった! だかしかし、もう時すでに遅し。このままでは塾から帰ってきた中学生の体操服を洗っていっぺんに干したほうが効率がいいに決まっている。と、そんな本日はこの辺で!
お天気な日が続いて嬉しいです。
季節の変わり目、皆様ご自愛くださいませ。
お読みいただき、ありがとうございました。
——今日という日に感謝して。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます