白桃とサングリアモドキ
2022年7月30日
あまりの暑さに、私の勤める職場でも数名の体調不良が出ております。コロナ疑いもあるのかなぁ? 妙に人が少なくて、それでも仕事の量は減らなくて。
それなのに…、なぜかいつにも増して元気な私! まあ面白いほどに、仕事が回って来る、回って来る。はい、ややオーバーワーク気味ではありますが、毎日元気に働いております。
毎晩、酒で消毒しているからか?
さて、あまりの仕事の忙しさにバタバタしているここ数日ですが、そんな私にとって朝の通勤時間に癒しをくれる存在がいます。車での通勤路の途中、道路の両脇に延々と植えられたサルスベリ。花が少なくなってくるこの時期、サルスベリの色鮮やかな花は貴重ですよね。しかし、漢字で書けば「猿滑り」って…。もう少し、まともな名前は無かったのかと思わずにはいられませんが。
職場の入り口の脇にも数本植わっていますが、あのつるつるの幹を思わず触ってしまうのは私だけではないでしょう。だって、年々つるつるに磨かれていっておりますから!
いや、それ、私のせいじゃないよね?
さて、先日のこと。主人の実家から義両親が遊びに来てくれました。遠路はるばる8時間ほどの車の旅。凝り性な義母は趣味で畑と果樹をやっておりまして、それが明らかに趣味の域を超えたものになっているのですが、トランクにはそんな義母の汗と涙の結晶である大量の作物が載せられていました。
ヒヤッホウ!
心の中でそんな叫び声を上げながら、トランクから荷物を下ろすのを手伝う私。しかし、この時期に私が心待ちにしているあいつは待てども待てども出てこない。そう、そいつはトランクでは無く、なんとも贅沢に車の後部座席に鎮座しておられました。
【白桃】
主人の実家の近くでは、桃の木をレンタルすることができるそうで。夏休みに遊びに行った際には、収穫のお手伝いをさせてもらったりもするのですが。あのフワフワでプニプニのお尻に指の後を付けないようにくるりと回すのがね、なかなか緊張するのです。でも、コロナが流行ってからお手伝いに行けていないんだよなぁ…。カブトムシがいる!——って喜んでいた子供たちも、もうそんなことでは喜ばない年頃になってしまいましたね。
収穫した実を重ねるわけにもいかないので、収穫したものはすぐに籠に入れていきます。その度に、梯子に上ってまた下りてを繰り返すのはなかなかの重労働。下で受け取ってくれる人がいない本当に大変な作業を、お義母様がひとりで頑張ってくれています。
袋がけをしてあるのにカラスに食べられてしまったりとか、イノシシに突撃されて木が折れてしまった! なんてこともあるそうで。
育てるって、本当に大変なんだなぁ。
こちらで買ったら恐ろしい値段のする白桃ですが、たまにニュースで盗まれたなんてやっていますよね。実際、そういった被害にあったこともあるそうです。せっかく汗水たらして育てた子が盗まれるって…どんな気持ちなんだろう。
さて、我が家にやってきてくれたのは、それ専用の資材に入れられたうっすらピンクに染まったプリプリな白桃。それが、なんと4箱! その内の3箱は、売り物にならない少し崩れたものですが、我が家にとっては十分なお宝でございます。綺麗な子達は、ご近所さんやお世話になっている人達へのご挨拶用に。
残り、3箱。さすがに消費しきれないんじゃ⁉——と感じた時には、あれです。呑んでしまえば良いのです。
【サングリア(?)】
なぜ(?)なのかというと、本来ワインに果物を漬け込むことで作るサングリアですが、日本では自家製自家消費とはいえワインに漬け込むことができないんですよねー。あれです、あれ。
「酒税法違反」ってやつです。
自家製のお酒は、アルコール度数が20度以上あるお酒に漬け込むものでないとダメなんですって! 我が家で作っている梅酒やあんず酒はそれ用のお酒で漬けているので、その度数は40度弱ぐらいかな? サングリアの場合はワインなので、どう頑張っても15度以下。つまり、家でサングリアは作れないってことになるわけです。
なんだかなー、もう!
仕方がないので、皮を剥いた白桃と炭酸と氷、そしてレモンとワインの赤と白を用意して、サングリアもどきを楽しみます♪
これは食後のお酒なので、アテはさっぱりとして簡単なものを。———てことで、輪切りにしたじゃがいもをレンジでチンしている間に、畑からバジルを採ってきて、ミキサーでバーッてしてオリーブオイルと混ぜて軽く塩コショウ。それを、ほくほくになったジャガイモにかければ、はい。簡単おつまみの出来上がり。
白桃の甘味だけで十分なので、ワインはあまり甘くないものをチョイス。グラスに白桃を入れてワインを半分注いで炭酸で割り、少しだけ氷を入れて最後にレモンを落とせば、サングリアもどきの出来上がりです。
本当は、一晩漬けておきたいんだけどなぁ。誰か酒税法を「自分で飲む分にはOK!」って変えてくれないかなぁ。
そんなことをグチグチ考えながら、暑い中仕事をしてきて頑張った風呂上がりの体を、シュワっと炭酸と氷で冷やし、甘い白桃とワインのほろ苦さで癒やす…そんな夜。
くーっ! 明日も頑張るぜー!
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