勇者って何だろ

群れの半分ほどを狩ったところで猿たちはようやく自分たちが劣勢なことに気付いたらしく、怯えたようにその場から去っていった。


最後の一匹がいなくなるのを確認して、ようやくフェイは臨戦態勢を解く。


「相変わらずすごい精度の魔道具だな」


戦闘態勢のまま気の立っている様子のリザに近づきながら、内心恐る恐る話しかける。


「すごいのは魔道具じゃなくて、扱ってる私だから」


「それはもちろんそうだな、うん。わかってるよ」


「それと喉乾いたから、水」


「はいはい」


リザが持つ遠距離用の魔道具。

先程見たように、光弾を放ち敵を破壊する。

そのエネルギーは自然の光から得ているために本人に消耗はないとかなんとか。


かなり高性能だが、あまり使っているのをみたことがない。

フェイもこれで見るのは三度目くらい。

これまでの旅で起きた戦闘ではあまり使う機会が少なかった。


「なんとかなりましたね……、お二人共やっぱりすごいお強いです!」


プラットも一安心といった様子で戻ってくる。


「まぁ、これでも魔王を倒すために旅をしてるからな。あの猿程度に負けてたら世話ないだろ」


「魔王……?」


聞き慣れない言葉が出たとプラットが首を傾げる。


そういえば話していなかったか。


「俺はタート国の王から役目を賜った勇者なんだ」


「勇者……?」


反応が薄い、というよりきょとんとした表情を見るにあまり理解できていない様子だ。


「勇者って、えーと、あの物語の?」


「そうだ」


「世界を救う、あの?」


無言で頷く。


何度か問答をしている内にこちらが本気で言っているというのが伝わったのか、今更驚いた表情をするプラット。


ーーあと何回この下りをやる羽目になるんだろうな……


これから会うことになる人間と毎回同じようなやり取りをせざるを得ないとなると、少々疲れるなと心のなかでぼやくフェイ。


成り行きで、事の経緯について軽くプラットへ説明する。


「はぁ〜、そんなことが……」


「今向かってる老人宅へもその手がかりを探して、て感じ」


「それはまた気の遠くなりそうな旅ですね……」


私も何か知ってることがあればよかったんですがあいにく、ともはやお約束のようにプラットは魔王に付いての情報は何も知らないとのことだった。

しかしこの返答はすでに慣れたもの。

今更気落ちしたりはしない。


「しかし薄々思ってたがあんたすごい強いな、さっきの綿埃のモンスターなんか簡単に捕まえてたし……」


「あはは、お客さんをお守りするのも護衛の約目ですからね。ある程度の戦闘はできないとやっていけません」


照れくさそうに笑いながらプラットは置いていた背嚢を背負う。


あれはある程度、で収まるような実力でもない気がする。


「思ったよりも時間を食ってしまいましたね先を急ぎましょう」


「そうだな」


プラットが来てからリザが喋らないのでフェイが返事をしながら、プラットの後に続く。


辺りは今の戦闘で地面が歪み、崩れた岩柱、砂柱の瓦礫があちこちに転がり荒れ果てている。

少し前まで平地だった場所とは思えない変わりようだった。


だがきっとこのでこぼこ地帯ではこれが日常なのだ。


あの大きな岩柱が倒れ、地の波が高く上がる。

そんなことがしょっちゅう起きていれば街にいたときの音も納得がいく。


「あれだけ強めに追い払ったので猿たちもしばらくは襲ってこないと思うのですが、また戻ってきたら面倒ですからね」


「いつもあんなのに襲われてるのか?」


護衛のたびにあんな大群を相手にしていたのでは仕事にならないような。


「いえ、いつもはここまでひどくは……」


「今日だけか。運が悪いな」


三人がかりでやっとの量、非戦闘員なら今のだけでも命の危機に違いない。


「それどころか今まではあんな群れに襲われたことがなくて……、どうしたんでしょうか」


「はっ、もしかしたら俺かリザのどっちかがやたら猿たちの気に触ったのかもな」


リザはふんと鼻を鳴らして、


「私じゃないことは確かね。あんな猿興味ないもの」


「俺だってないっつの」


「焼けば食べれそうとか思って熱い視線でも送ってたんじゃないの?」


「流石にあれは食わねぇって」


あはは、と居心地の悪そうなプラットが苦笑いを浮かべる。


「ま、まぁどんなモンスターに、どんな大群で襲われようと私が責任を持ってお守りしますので……」


「私は守られた覚えがないけど」


場を和ませようとしたはずのプラットにリザが噛みつく。


「えーと。守る前になんとかしてしまったと言いますか……、守るまでもなかったというか……」


「絡むなよ……。俺は頼りにしてるぞ、想像してたよりここはずっと危ないってわかったからな」


プラットの知識無しで来ていたらきっと今以上に苦戦していることは確定的だ。


「ありがとうございます。頑張らせていただきますね」


そんなやりとりを挟みつつ、また歩きにくくなった地面を踏み越え進む。


「そういえば想定している老人宅ってのはどこらへんなんだ?」


「そうですね、おそらくその方は一人で住んでいると思われるので池亀大樹の一帯かその近くに住んでいるのではないかと」


「ふむふむ」


適当に頷いてみたものの、思えばでこぼこ地帯の名称なんてわかるわけもなく、どの辺りかなんて聞いてもわかるわけがない。


「猿達に変化させられててもそんな目印みたいな場所があるんだな」


「本当にそこくらいだけですけどね、他はみんな見るたびに変わっちゃうので……」


「じゃあ地図とかもないわけか、毎回どうやってルート決めてるんだ?」


単純に勘頼りでなんとかなるのはあって一回きり。

護衛の仕事をするからには必ず目的地につかなければ話にならない。


「そこはーー」


「ねぇ、水頂戴」


話の途中でリザが割って入ってくる。


さっきも飲んだだろうに。


「……ほら」


無言で受け取ったリザが酒でも煽るようにぐびぐびと飲み干していく。


「それでーー」


フェイが話の途中を聞こうとするとがつりと方に水袋を押し付けてくる。


「なんだよ、話の邪魔しやがって」


文句を言うもリザはふいとそっぽを向いてしまう。


「はは〜ん、嫉妬か? 俺が相手しないからって妬いてるのか?」


「……」


「な、なんだよ」


リザは何も言ってこない。

むすっとしたままただ目を見つめ返してくる。


……やりづらい。


なんだ、一体こいつは何がしたいんだ……。


「あぁ!」


そんなぐびぐび水を煽るリザを見てプラットが声を上げた。


もしかして、とつぶやきながらリザに近寄っていく。


なんだ、何か忘れ物でもしたか。


「やっぱり」


そして得心いったように突然パンパンとリザの膝あたりをはたき始めた。


「っ!?」


流石に仏頂面ではいられず、眉を潜めて後ずさるリザ。


「この辺りの砂は吸水性がものすごくてですね、傷口に砂がつくと身体の水分をどんどん吸っていっちゃうんです」


身体についた砂を払わないと脱水の症状が出る恐れがあります、とリザににじり寄ろうとする。


「自分でやるわ」


手をかざして距離を取るリザ。


「そうですか」


プラットが今度はこっちを見てきたので、「大丈夫だ」と断りを入れた。


「しかし砂まで危険要素があるとは油断も隙もあったもんじゃないな」


こういう一見細かいところの情報が大事なのだ。

つくづく案内役を頼んで正解だった。


「わたしはもう慣れました。この仕事ももう何年目になるかわかりませんし」


「何年……、この先もずっとこの仕事を続ける気なのか?」


「今のところはそうですね。あ、でも一度実家の方に帰って店の手伝いでもするかもしれません」


「店か」


「昔、私の両親は祖父の開いていた店の手伝いをしていたらしいのですが、突然祖父が家を飛び出してしまってからその店は閉じざるを得なくなってしまって……。両親だけで新しく店を開き直したのですがあまり上手くは言ってないみたいで」


「なるほどな」


「まぁ私が戻ったところで荷物運びくらいしか手伝えそうにはないんですけど」


あはは、とプラットは自嘲するように笑った。


ーー実家か……。


「……」


自然と唇を噛み締めている自分に気づき、頭を振った。


故郷にはあまりいい思い出がない。


「そういえば私も一つ聞きたかったんですけど」


「ん?」


「勇者って何をするんですか?」


「そりゃぁ……」


何を、するか。


フェイはすぐに口を開きかけ、そして閉じた。


魔王を倒す旅をしている、では厳密には何をしているのかがわからない。


勇者とは何をするのか。


自分のこれまでを振り返る。


情報収集して、歩いて、時々野盗を倒して。


「……」


胸を張ってこれをやっていると答えられるものがない。


なら今はできていなくとも、勇者として何をするべきなのか。

何をしていくのか。


勇者とは魔王を倒し、世界を救う存在。


しかし今のフェイは世界を救うために何かしたか。

誰かを助けたか。


勇者とは……。


「あ、あの答えられなければ別に大丈夫ですから」


黙り込んだフェイを気にしてかプラットが慌てて言う。


「まぁ、人助けとかそんな感じかな、うん」


最終的に出てきたのはひどく適当な答えだった。


ここまで薄っぺらい答えもまぁ、ない。


「あぁー……」


プラットも返答に困っていた。


気まずい空気がパーティー間に漂う。


「勇者なんだから、魔王を倒すのが仕事よ。それ以外にないわ」


そんな空気を切って捨てるリザ。


まぁ、言ってることは正しいが……。


「な、なるほどぉ」ととりあえず相槌を打つプラットだったが、本音はもう少し違う答えが聞きたかったのかもしれない。

しかし彼女はそれでもう会話はお終いと数歩先に進んで先導を始めてしまった。


「ちなみに今更だけどさ、お前は国王になんて言われて俺と一緒に旅する事になったんだ?」


ふと気になってリザへと話しかける。


「何って?」


「いや、ほらいくら国王の命令って言ったってちょっとくらいは嫌だったりするわけだろ? なら断っててもおかしくないんじゃないか……、みたいな?」


この気難しい女が国王の命だからとすんなり俺との旅を承諾することが想像できない。


フェイは未だに旅の同行者としてリザが選ばれた理由が気になっていた。


「国王からはそのまま、勇者の同行者として尽力しろとだけ。君との旅を肯定したのは私の意思よ」


私の、意思?


「まぁ、理由はちゃんとあるけど……」


そこまでいってリザはフェイの顔を上から下まで眺めたかと思うと一転して明後日の方向を向いて、


「気づいてないなら、言う必要もないわね」


理由? 気付く?


なんだ、何か俺が見落としてる? でも何を?


リザの意味深な発言が耳に残る。

しかし、リザと会ったのはあの国王に対面していたあの瞬間が初めてのはず……。


あの時点ではすでに旅の同行は決まっていた。


ますます混乱するフェイ。


しかしいくら考えても答えはでず、ただただもどかしい思いをしながらひた歩くしかなかった。


ーー


そうして黙々と歪んだ道とも言えない道を行く一行。


「……っ」


前方に大きなモンスターがうずくまり、道を塞いでいるのが見えた。


プラットが急停止し、先に行かないようにと手をかざす。


モンスターは頭を身体の内側に仕舞い込むようにしているため、寝ているのか、はたまたただじっとしているだけなのかわからない。


しかし道のど真ん中で居座られては通れない。


「どかすか?」


剣を抜きつつ、プラットに尋ねる。


「いや、刺激しないでください。こいつは多分、『追いかけキブル』です」


あまり凄みを感じない名前だが、強いのだろうか。

プラットが警戒していることから、何かしら厄介な特徴があるのは間違いないとは思うが。


「こいつは死ぬ瞬間に特殊な臭いを出します。その臭いは遠くまで届き、興奮した獣達を呼び寄せるんです」


「なるほど、じゃあ殺さなければ問題ないのか」


適当に追い払えばーー。


「そうなんですが、見た目のわりにすごく繊細なモンスターでちょっとした衝撃でも内臓が傷ついて死んでしまう可能性があります」


「難儀な生き物だなぁ」


よくこの大きさまで成長できたもんだ。


「しかしなんでこんな所に……、本来もっと奥の地帯にいるはずなのに……」


プラットが何かを訝しみ、考え込んでいる。


「まぁ今はそんなこと気にしてもしょうがないだろ。いるもんはいるし」


「そうですね……、では私がまた先導しますので静かについてーー」


プラットが口を噤んだ。


追いかけキブルがゆっくりとその首を持ち上げ起きようとしている。


「……静かに、静かに」


しかしまだ完全に覚醒しているわけではないのか、ふらふらと頭を揺らしている。

フェイたちはその場でまるで死体になりきるつもりで固まった。

身じろぎ一つせず、モンスターの注意がこちらに向かないように全力を尽くす。


追いかけキブルはやがてゆっくりと頭を元の一に戻し、寝息を立て始めた。


「横を、行きます。通り抜けるときは息を止めて、着いてきてください」


奴が寝こけているのは両端を岩に囲まれたほぼ一本道と化した場所。


プラットの小声に頷きながら、大きく息を吸い込んだ。


こそこそと足音を消して追いかけキブルの横を通り抜ける。

身体に触れないようにつま先で立ち、岩により掛かりながら一歩ずつゆっくりと。


ーー起きるな起きるな


眠りは深いらしく、追いかけキブルの寝息は少しずつ大きくなっていく。

この音ならフェイたちの足音程度気づくわけもない。

だが、それでも念には念を。

躓いたりしないよう足元に注視しながら。


そうして慎重に慎重に進み、ようやく隙間を通りぬける直前。


「っ」


前を歩くプラットの背嚢に身体が掠り、ぶら下がっていた鉄杭の一つが岩にぶつかった。

ガン、と静まり返った空間に金属音が響く。


ーーやべっ


慌てて振り返る。

だが追いかけキブルはまだ寝たままだ。


「……ふぅ」


安堵したフェイは前へ向き直って足を踏み出し、


ーーん?


プラットが慌てた顔でフェイを見ている。


もう一度振り返る。


視界いっぱいにひろがる蜥蜴のような顔。


そこには巨大モンスターの鋭い瞳が爛々と光り輝いていた。


「ギョァァァ」


咆哮が轟く。


完全に覚醒した追いかけキブルが目の色を変えて追いかけてきた。


「なんだ!? なんで起きた!?」


「あのモンスターは、獲物の呼吸に敏感なんですっ! 多分フェイさんのため息を感知して起きたのかと!」


「息を止めてって、静かにしてろってことじゃねぇのかよ!」


「はい!」


「そこはもっとちゃんと説明してくれ!」


一転してドタドタと思い切り地面を踏みしめて走る三人。

しかしその速度にも負けず劣らず、口を大きく開けながら追いかけキブルが猛追する。


「追いつかれますっ、一旦岩上でやり過ごしましょう!」


プラットが鉄杭とロープを素早く連結させ、投げる。


「よしっ」


一足先にロープをよじ登ったプラットの後に続く。


岩を伝っての移動はすでに大分身体に馴染んでいる。

フェイもリザも追いかけキブルに捕まる前にロープを上る事に成功した。


「ギョァァァ」


獲物が上へと逃げたことに腹を立てているのか、追いかけキブルはロープの垂れ下がる場所からフェイたちに向かって鳴き叫び続けている。


「危ないところでした……」


「これ、登ったは良いけどこの後どうするのよ」


リザの冷静な指摘にプラットは冷や汗を拭う手を止める。


「このまま待っていればそのうちどこかへ行くのでは……、行きませんかね?」


追いかけキブルの視線はフェイ達に釘付けだ。

何度も岩を登ろうと手を岩にかけてはずり落ちるを繰り返している。


「行きそうにないな」


放っておいてもずっとこちらを狙っていそうな雰囲気がある。


「でももしかしたらすぐ興味をなくすかも……、少しだけ様子を見ましょう」


……。

…………。

………………。


「行かないな」


「……行きませんね」


あいも変わらずロープ下付近でうろうろとこちらを睨みつけている。


「もういいわ。殺しましょ」


「待て待て、早まるなよ。殺したら色々集まってくるって話だろ?」


魔道具を構えだしたリザを慌てて諌める。


「集まったところでそいつらも全部片しちゃえばいいだけでしょ」


なんて好戦的な。


「待ってください! おそらくリザさんの想像している以上のモンスターが集まってくると思います、殺すのは絶対に辞めるべきです!」


「……」


じろりとリザに見られ、


「俺も殺すのはなしだ。また戦闘して猿たちが集まってきても面倒だしな」


というかほぼ確実に寄ってくるだろう。

もしあれを殺してしまえば他のモンスターも寄ってくるとのことだ、地獄絵図になるのは目に見えている。


「じゃあずっとこうしてるつもり?」


「それは……、プラット何かないか?」


フェイには思い浮かばない。

あいにくと得意分は斬ることだけだった。


「う〜ん……」


わずかに風でロープの揺れる中、プラットが考え込んで出した答えは。


「あまりやりたくなかったですが」


仕方ありません、とその巨大な背嚢から出したのは、


「買い込んだ食料です。これを囮にしましょう」


携帯していた保存食を包む布袋の口を開け、ナイフで少し刺したあと点火用の魔道具を取り出した。


「これ、意外と高かったんですけど……」


悲しそうな表情で干し肉をあぶり出すプラット。

少しした後、獣臭さと同時になんとも食欲そそる香りが漂い始める。


下にいる追いかけキブルも目に見えて匂いに反応し、ガリガリと岩に爪を立てる。


ほどよく炙ったところでプラットが追いかけキブルに見せつけるように肉を揺らし、


「それっ」


放られた肉に釘付けだった追いかけキブルは空を飛ぶ肉を追いかけて来た道を逆走していく。


「今の内にっ」


そうしてフェイたちから興味を移した追いかけキブルから逃れ、三人はしばらく走り続けた。


「持ち込んだ分全部投げちゃいました……」


これから食料は調達したものだけです、と肩を落とすプラットに、


「まぁまぁ、俺も少しは買ってあるからそれを分けるって」


それに、忘れかけていたが食料が少なくなれば……。


ーーこれで土モグラを食わせる機会もできたってわけだ


巡ってきた好機。

リザの歪む表情が見れると、密かに期待に胸を膨らませていると、


「ありがとうございます。一応この地帯にも美味しいモンスターはいますので見つけ次第捕まえますね。もちろん料理は任せてください、私がお二人の分までご用意いたしますから」


ーーん?


フェイの言葉にえらく感激したようにプラットが張り切っている。


「うまいモンスターって、土モグラ?」


「いえ、あれは見た目が強烈だから売られてるだけであんまり美味しくないじゃないですか。あれよりもっと美味しいのがいますから!」


「じゃあ土モグラは」


「心配なされなくても、土モグラなんて取りませんよ。任せてください!」


「あー、いや」


「絶対捕まえて見せます! 大丈夫です!」


「…………そうか。期待してるよ」


まさか土モグラを食べようなんて言い出す流れではなくなってしまい、フェイは曖昧に頷くしかできない。


土モグラを食べさせるのはまた今度になりそうだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る