第6話野郎に『好感』を持たれてもなあ…
(え?この若くてかわいくて次に付き合う候補に入ってた愛子ちゃんが!?俺に対して『青』!?『マイナスイメージ』を持ってるのおおおおお!?バツイチの俺の『大人の魅力』で『大人の恋愛』を教えてあげようと思ってたのに…。それに愛子ちゃんはいつもキラキラした目で俺を見てたじゃないのかああああああ!)
人間の『裏表』は本当に怖い。
(『コマンド』
『呼ぶ』
→『気☆ガァ―ル』ちゃん
早く来――――――い!)
「おはよー」
「あ、おはよーございます」
「おいっすー」
「…」
「おはようさん」
株式会社北北堂が誇る五人の女性社員の残り四人からも挨拶が。
(ちょっと待てえ!『赤』がねえよ!しかも『透明』三人に残りは『青』って…。社内で俺は全然イケてないのか…)
株式会社北北堂が誇る五人の女性社員。新島愛子は新人として。次に丁寧に挨拶をしてくれたのが横山美咲(二十五歳)。『透明』。ドリフの長さんのような挨拶を返してくれたのが若王子春(二十七歳)。『透明』。ぼそぼそと聞こえないか細い声で何か言ってたのが加山花(二十八歳)。『透明』。そしてもう一人の『青』が新沼詩織(二十九歳)。ちなみに新島愛子ちゃんは二十三歳である。孝介は株式会社北北堂に八年勤めてきたにも関わらず女性社員に『いい印象』を持たれてないようである。
「おはようっす」
「おはようございます!」
後輩である椎名武が孝介の後から出社してくる。
「おはよーございます」
「おいーっすー」
「…ます…」
「おう、おはようさん」
椎名武(二十八歳)。独身貴族であり、見た目もまあ悪くないし、孝介も「先輩に気を遣ってくれるし、まあいい『やつ』だなあ」と思っていた。
(こいつはこの五人にどんな『色』で見られてるんだろう?でもそれは『気☆ガァ―ルアイ』じゃ見えねえんだよなあ…。もー、『気☆ガァ―ル』ちゃんはまだかー!)
そして社長らしく最後に登場する株式会社北北堂の社長、北王子豪(五十二歳)。
「みんなおはよう」
「おはようございます!」
さすがに社長であり年齢も一回りも二回りも上である北王子には皆がしっかりと挨拶をする。ちなみに株式会社北北堂の男二名、孝介の後輩である椎名も社長である北王子も『赤』。
(野郎に『好感』を持たれてもなあ…。まあ、悪く思われるよりはいいか…。それにしても…、うちの女性陣はそんなに俺に『関心』がないのかねえ…。しかも愛子ちゃんと新沼に関しては『青』って…。なんか恨まれるようなことしたっけ?でも一つ言えることが。これは確実に『傷つく』わあ…)
そんなこんなで孝介の株式会社北北堂での一日が始まる。
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