コラム・大洪水
大洪水が起きた。信じられないことだが、理屈は通っている。
夏の暑い日のことである。太平洋の真ん中に隕石が墜ちたのだ。しかもただの隕石じゃない。陸が一つ増えたような巨大な塊の、その上部はほとんどが氷であった。
さて、大質量の衝突によって高波・津波が発生し、水温が上昇した。すると南極の氷も、北極の氷も、隕石の氷も一斉に解けて、今度は海面が上昇。先の津波を免れた都市や国も全て飲み込み、挙句、アルプス山脈をすっぽり飲み込んだところでようやっと収まった。
創世記のような大洪水だったわけだが、みんな終わったころには、あいにく鳩は一羽も生き残っておらず、代わりにペンギンが空を飛びまわっていたのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます