宝くじあれ

菅江真弓

第1話

さあ宝くじの話をしよう。と言っても確率とかの話ではない。確率的には当たらない、で終わってしまうからだ。

宝くじを買う派の言い分。 というのにも色々ある。 まず最初に思いつくのが

「買わないと当たらない」

というもの。 ま、そりゃそうだバットは振らなきゃ当たらない。 ダーツは投げなきゃ当たらない。 晴れの天気予報は降ったら当たらない。

「夢を買う」

てのもあるね。 夢を買う、希望を買う、家を買う、顰蹙ひんしゅくを買う、ところでひんしゅくって買うけど売ったりできないもんかね。 

「公共に使われてるから良いんだ」

てのもあるね、うん、まぁこの考え方は割と好きだな、「このバスは宝くじの収益で作られています」ってやつだね。

今世間では税金の使い方が言われているようだけれども、基本的に政府はお金を「使わなきゃならない」経済ってのは「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいなところがあって、逆も言えるんだよね。 ちなみに「風が吹けば桶屋が儲かる」てのは風がふく、ホコリが舞う、目の不自由な人が増える、三味線屋が儲かる、猫が減る、ネズミが増える、ネズミが桶をかじる、で桶屋が儲かるんだけど、逆も言えるということは、ネズミが桶をかじらない、ネズミが増えない、猫が増える、三味線屋が儲からない、目の不自由な人が増えない、ホコリが舞わない、風が吹かない。 となって「風が吹かなきゃ桶屋が儲からない」となるわけだね。

うん、例え話として破綻した。

ま、まぁ気を取り直して・・・。

最初に宝くじは当たらないと書いたが、いま手元には三千円の当選明細がある。

そしてコンビニのATMで預け入れようとしたら「宝くじが当たったは詐欺です」とアナウンスがあったのだが・・・。

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宝くじあれ 菅江真弓 @Keitonodice

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