第162話 新メンバーのお知らせ
< 円 >『実を言うと私の事と同じ位に重要な事があるんです』
<マネちゃん>『…なんでマネージャーである私が知らないことが多いんですか今日!』
<ラムネ>『マネージャーというよりもタレント扱いなんじゃないんですか?』
<マネちゃん>『その辺どうなんですかしゃちょー!』
久しぶりに“社長”という肩書きで呼ばれたことで機嫌を良くしたのか、胸を張るように言った。
<しゃちょー>『我が事務所的な見解を申しますと、よくわからないです』
<マネちゃん>『なんすかその扱い!』
<しゃちょー>『いやぁだってマネージャーとしては伝えるべき内容でも、タレントとしては伝えない内容だった場合は、基本前者が優先されるんだが、今回みたいなイベントだと、タレントが前にくることもあるんだ』
<マネちゃん>『思ってたより真面目に返されて若干引いてるんですが…』
<しゃちょー>『お前が求めた説明だろう!』
< 円 >『やはりしゃちょーは以前見たときから変わらないのですね』
<ラムネ>『円先輩はしょちょーをご覧になったことがあるのですか?』
ラムネの疑問は最もだ、円が活動していたのはまだセカンドプロダクション設立前。円が引退する間際にようやくその話が現実味を帯びてきた時期なのだ。
< 円 >『私はタレントしての活動をやめただけであり、前回の放送でも言った通りで、裏方としてずっと皆さんと一緒にいましたよ。その関係でしゃちょーとは何度かお話しした事があります。さて、そろそろ話を戻ししましょうか』
このとき現場を見守っていたスタッフの口が塞がらなかったことをここに追記しておこう。
それもそのはずで、これまでのイベントを思い返してみれば脱線を何度も繰り返し、今では元の計画通りに進んでいる箇所を探す方が大変なのだ。これは、合間合間の雑談から脱線を始め、誰も軌道修正をすることなく進んで行ってしまった結果である。
< 円 >『簡潔に話しますと、メンバーが増えます』
あまりにもサラリと言ってしまった円にどう反応して良いか分からず、場が一瞬静かになったのは言うまでもないだろう。
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