13
13
次に僕はジフテルさんに話しかけてみることにした。彼は魔術師だから魔法のことについて聞いてみようと思う。
「ジフテルさんはどんな魔法が使えるんですか?」
「攻撃魔法、防御魔法、回復魔法、補助魔法――。得意・不得意はありますが、大抵の系統の魔法は使えますよ。ミリーとネネは脳筋ですから、パーティの中で唯一の魔法の使い手としてはオールマイティーでなければ困るでしょう?」
「っ……!?」
その直後、どこからか殺気のようなものが膨れ上がるのを感じた。周囲を見回してみると、その原因がすぐに判明する。
「あ、あのぉ……ミリーさんとネネさんが額に青筋を立ててジフテルさんを睨んでますけど……」
「ふふ、脳筋と言われたからでしょう。事実を述べただけなんですけどね。放っておいて問題ありません」
爽やかに微笑むジフテルさん。ほ、本当に問題ない……のかなぁ……。
「ところで、アレス様は魔法が使えるのですか?」
「分かりません。魔法の勉強や鍛練をしたことがないので。ただ、現時点で使えないのは間違いないです。いえ、魔法どころか剣も使えないんですよ、僕は……」
「…………。そうですか……。でも旅をしているうちになんとかなりますよ、きっと」
一瞬、沈黙したジフテルさんだったけど即座に満面の笑みを浮かべて僕を見た。
きっと内心、呆れ果てているんだろうな。でも僕を気遣って励まそうとしてくれたに違いない。心がまた苦しくなってきちゃったな……。
さて、残るはネネさんだけど……?
●ネネさんと話す……→28へ
https://kakuyomu.jp/works/16816700429434671245/episodes/16816700429435331690
●やっぱり話をしない……→4へ
https://kakuyomu.jp/works/16816700429434671245/episodes/16816700429434965511
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます