第3節 -D-Day-
*4-3-1*
“哀しき都に行かんとする者は我が門を潜れ
永遠の悲しみを背負わんとするものは我が門を潜れ
失われた民に会わんとするものは我が門を潜れ
創造主は正義に揺り動かされ
聖なる御業 至高の智慧を以て
大いなる愛により我々を造り給うた
この先に創造されたものはない
しかし私は“永遠”の前に立っている
我が門をくぐる者、一切の希望を捨てよ”
ダンテ・アリギエーリによる神曲 地獄編にて語られる言葉である。
そして今。西暦2037年10月8日。人類は第三次世界大戦における最終決戦という、真に“地獄の門”の入り口の前に立ち、その門を潜り抜けようとしている。
希望を捨てるとは即ち、望みという幻想を断ち、現実を直視せよということに他ならない。
潜り抜けた門の先に待つ戦場という地獄を越えた先、世界の仕組みに囚われたものを浄化する煉獄を越えた先にある天上を目指し、人類は最後の戦いに身を投じようとしている。
生き残った者がその目に見る【天上の薔薇】とは如何なるものか。
答えは常に“神のみ”ぞ知る。
そう、〈現代に生き残る神〉のみが。
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