第25話 沙也加の弱点

「次はホーンテッドマンション!」

「え、めっちゃ怖いって書いてない?大丈夫?」

「大丈夫ですよ、景色が楽しめるいいアトラクションです。」


ナイス麻耶。

確かに景色は良いしな。事実ではある。


「そうそう。言うほど怖くないよ?」

「じ、じゃあ、、、」


よし!ハマった!


「え、、、なんか雰囲気怖くない?大丈夫?」

「さっきから言い過ぎだって!大丈夫!」

「ほら、順番来たよ。」

「乗りましょうか!」


「ギャァァァァー!!」

「うわ!」

「ひぃぃぃー!」


悲鳴ってこんなにレパートリーあったか?

沙也加の弱点発見だな。

代わりに麻耶と悠は笑顔だし。

たっのしー!


「ふぅぅぅー!」

「いぇーーーーい!」



「翔、、、なんでそんなに楽しそうだったの、、、」

「え?楽しいから。」

「てかめっちゃ怖かったじゃん!!騙したでしょ!!」

「なんの事ですか?」

「じゃあって言ったのは沙也加だし、、、」

「麻耶さえも、、、」

「まぁまぁ。ちょっと休もっか。あそこのベンチ座ってさ。」

「お詫びに俺なんか買ってくるわww」

「私は沙也加ちゃんのそばにいますね。」

「まーやー!」

「え、俺は?」

「悠はどうせ告白ラッシュ来るでしょ?」

「いや、2日目の午前だよ?流石にないんじゃないかな?」

「今日も明日もって事。オーラぶっぱなしとけ!」

「警備係になってくれると助かります。沙也加ちゃん、前誘拐されそうになったので、、、」

「回し蹴りして逃げたけどね!」

「え?」

「綺麗な回し蹴りでしたよ?びっくりしました。」

「おっとり言うことじゃなくない?!

聞いた人の方がびっくりしてるんだけど!」


「んー、キャラメルポップコーン買ってきたーってあれ?不思議な構図出来上がってるんだけど、、、悠大丈夫か?」

「あぁ、、、大丈夫大丈夫。ちょっとびっくりしすぎて思考回路がショートしてただけ。」

「まぁよく分からんけど買ってきたから食べよーぜ。」

「キャラメルポップコーン美味し。」

「え?沙也加ちゃん食べる速度早くないですか?」

「いやぁ、お腹空いてたから、、、」

「てか皆の分残しててよ?」

「はーい、翔お母さん。」

「俺はお母さんじゃない!」

「じゃあ皇帝。」

「言われてるけど!違う!そんな偉くない!」

「え?警察の特殊部隊の天才ホワイトハッカーなのにですか?」

「事実だから否定しないけど!あんまりデカい声で言うな!怒ってはないからな!」

「はーい。」


はぁ、俺がお母さんなら世話が焼けすぎる子供達だよほんと。

傍から見れば完璧な3人だが内から見れば、、、

そこがいいところでもあるんだけどさ、、、


「あ、あの、悠くん。ちょっと来てくれますか?話があります。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る