第7話拳銃使いジゲン

岡崎は学校から戻ると、ベッドの上に横になり、殺し屋名簿を捲っていた。権田のジジイは呑気に大相撲を視てやがる。

……拳銃使いのジゲン?

岡崎は公衆電話からジゲンに電話した。

「もしもし、ジゲンさんはいらっしゃいますでしょうか?」

電話に出たのは、ミモーと名乗るじいさんだった。そして、待つように言われた。

「はい、ジゲン。何か御用?」

「あのう、殺しの仕事の依頼ですが」

「で、報酬は?」

「5000万円です。ヨボヨボなジジイを殺ってもらいたいんです」

「オレはバーボンしか、飲まないぜ」

「ば、バーボン?あっ、美味しいですよね」

「明日は予定がない。じいさんを連れて、庭があるだろ?連れ出してくれ。一発で仕留める」

「頼もしい、ジゲンさんお願いします」

「任しとけ、オレはバーボンしか……」

ツウーツウーツウー。


翌日、岡崎とジジイはグランドゴルフを楽しんでいた。

ジジイ、これが最後のグランドゴルフになるだろう。

ジゲンはグランドゴルフに興じる、ジジイに銃口を向け引き金を引いた。


パスッ!パス、パス


ジゲンは何度も引き金を引いたが弾が出ない

「なんだ~?手入れはちゃんとしたのに」

ジゲンは拳銃の銃口を覗いた。


パンッ!


ジゲン、自分で自分を撃ってしまった。左目から脳天をぶち抜いてしまった。


「岡崎先生、今、音しなかった?」

「権田さん、空耳ですよ!」

岡崎は不安になった。だが、昼から夕方までグランドゴルフをした。

不安は的中した。権田のジジイの豪邸前で拳銃自殺があったらしい。

殺し屋のジゲンだと理解した。

岡崎はまたもや、肩を落としたのであった。



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