第3話 楽しく学んで楽々徴収!【地租の性質を知ろう】

 地租は税額を決定する時点、徴収する時点、情報を更新する時点、そのときどきで非常に手間がかかる税です。

 また、地租を現物徴収する場合は、運搬・保管にもコストがかかります。かつ、石高としての税収は一定していても、そのときどきの交換相場によって、購買力としての税収は乱高下する可能性があります。

 しかしながら農業・牧畜業・水産業等の生産力に対する課税ですので、一次産業を中心とする国の税収の柱です。また、貨幣経済が充分に発達していない経済圏においては、労働者を供出させる賦役を除けば、ほとんど唯一の、と言っていい定期的にまとまった収入の見込める租税です。

 古代~近世においては、一部の国を除き、間違いなく課税の柱だと言って過言ではないでしょう。

 あたらしく生まれた国が国民に対して、あるいは征服国が被征服国民に対して、早急に導入したいところですが……どうすればよいでしょうか?

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