第11話 暴力ヒロインの母と妹がエッチ過ぎる!
「武子(たけこ)さーん」
「あぁー、みぃちゃんだぁー」
武美にグローブを返しに金剛商店へ向かって手を振ると、店の前を箒で掃いていた女性がこちらに手を振り返してくれる。
その女性はどこまでも柔和な人だった。
全身に温和な空気をまとい、皆人より背が高いにも関わらず笑顔に満たされた顔は年不相応の幼さが感じ取れる。
太っているわけではないが、全体的に、良い意味でふっくらとした体をしている。
エプロン姿でも分かるスイカのような胸は皆人がこれまでの人生で見たどの女性よりも大きく、グッと張り出したヒップはロングスカートに隠れるムチっとしたフトモモと一体化して完璧な曲線を描いている。
性的な魅力と、母性的な魅力、二重の意味で、見ただけで抱きつきたくなる人だった。
ちなみに皆人は幼稚園の入園式で彼女に会い人生で初めてボ○キし性に目覚めた。
ふわふわのロングヘアーが風に揺れて、香水では出せないイイ香りがする。
「えへへ、みぃちゃんひさしぶりぃ」
舌っ足らずな、間のびした声のその人はこちらから近づくまでも無く、箒を置いて走り寄ると愛息子を抱くようにギュッと皆人を包み込む。
規格外の胸の感触に体が自然と前かがみになり、下がった頭が彼女の胸に埋まる。
しかし彼女は恥ずかしがることなく、そのまま嬉しそうに抱き締める。
息ができなくなるが、皆人は酸素に変わる栄養を摂取し危機を脱しながらも両手が彼女のお尻に触れるギリギリのところで痙攣している。
今、皆人の中は彼女のエロ肉に触れたい本能と戦う事でいっぱいだ。
「(凄い、この時すでに酸素ではなく、エロスパワーで呼吸できたのですねおじい様)」
感心しながら、ユイは前かがみになっても隠しきれない皆人の下半身の変化を黙って注視する。
「あれぇ、この子はぁ?」
ユイの存在に気付いた武子が大きな目をくりくりさせる。
「えーっとですねこいつは」
「かわいいぃ♪ なにこの猫ちゃん、この猫耳みぃちゃんが?」
「いや、それはそいつの趣味です」
皆人から体を離しユイを抱きよせる武子、素早く性格のチャンネルを変えて「わーい」と喜んでからユイは尋ねる。
「おにいちゃん、このおねえさんだぁれ?」
武美を調査する時この家に忍びこんだのなら知っているはずだが、それはオフレコなので皆人は答える。
「その人は武美のお母さんの武子さんだ」
そう、この温和で柔和で可愛い見た目二〇代前半でイケそうな女性こそ地上最強の生物金剛武美の母、金剛(こんごう)武子(たけこ)三七歳である。
「そうなんだー、あんまり若くてキレイだからおねえちゃんかとおもっちゃった。それでおにいちゃんは何で体育座りなの?」
アスファルト上に美しく体育座りの姿勢で待機する理由を考えれば、無様過ぎて両親は涙するだろう。
「あれれぇー?」
目を細め、愉快そうに口元を緩めると、武子は皆人にすすっと近づき、その両ワキを持ち上げる。
「ぬおおおおお、武子さん何を!?」
両ワキを持たれた宙ずりの皆人は腹筋だけで空中体育座りを保つが、文科系の皆人がそんな体操選手のような真似をそう長く続けられるはずも無い。
「ちょっと武子さんタンマタンマ、下ろして!」
「え~、なんでぇ~、理由言ってくれないと武子わかんなぁ~い」
意地悪く笑いながら皆人をジャイアントスイング、遠心力で皆人の足が伸びてデンジャーゾーンが今にも見えそうだ。
「やめてください、でないと俺のリーサルウエポンが!!」
「リーサルウエポンてなにかな~? 分かり易くおしえてー」
「それは、それは……あー武子さん、だから駄目です!」
さらに回転速度を増していく人間コマは遠心力で皆人の足を伸ばし、皆人を引き寄せ後頭部を胸の谷間に押し込み皆人をコーフンさせ、ついに。
「あ! あっ! あああああああああああああ~~!!!」
皆人の足が伸びきった。
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●第6回カクヨムWebコンテスト 現代ファンタジー部門特別賞受賞作●
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