第18話 水着回3


「みんな楽しそうだなぁ……」


 オルファ達が遊ぶ様子を、四天王の一人タウが指をくわえながら岩場から魔力強化した視力で覗き見る。


 先日の一件で、オルファ達魔王の力を警戒するラムダの様子から彼らの実力の高さに確信を持って、こうして敵状視察に来たが、ただ遊んでいるようにしか見えない。


「メル様もだけど、なんかみんな魔王って感じがしないんだよね……」


 他の四天王達が怖くて、バトラが次期王にもう確定していて、それで仕方なくバトラについたがオルファ達ならこの戦況をひっくり返してくれるかもと期待したのだが、こうして見る限りでは期待できない。


「邪神復活とか戦争とかやだなぁ……どっちも子供にはいい迷惑だよ……って、あれ? レアさんがいない?」


 先程まで一緒にビーチバレーをしていたレアがいなくなり、ギャラリーの女性が代わりにメルと組んでいる。


 そこへ、


「タウー!」

「ひゃう!?」


 いきなり背後から襲いかかられて、服の中に手を入れられ胸をじか揉みされる。


「ほほぉ、これはなかなかの巨乳、体は小さいのにけしからん胸だな、それに柔らかく弾力も申し分ない」

「ななな、なんですか急に!?」


 なんとか腕を振り払い、胸を抱いて震えるタウ、その姿は小動物的な可愛さに満ち溢れレアは愉快に笑う。


「なーに、遠くから見ているだけの寂しん坊を迎えに来たまでだ」

「さ、寂しん坊って……」

「タウよ、見物ならもっと近くでせんか?」


 レアに親指を立てられて、タウの目が点になった。

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