第5話 村を探そう!

 準備をしてベッドで寝たら、早速村を探しに行ってみよう!

 荷物を大量に持って村を探しに行く。途中で村を襲う悪い人達のいる塔を見つけたので、お宝を貰っていっちゃおうかな。上からそーっとそーっと近づいて、お宝ゲットだ。


 しかし、意外とお家から近いところにあるんだよね。ちょっと怖いけど、弓があるし倒しちゃうぞ!

 さっき通ってきた橋の上から倒していると、後ろからびしっと弓で撃たれて落ちた。


「きゃーっ!!!」


 まだ敵を倒し終わっていないところに落ちて追いかけられた。やっぱり敵は怖すぎるーっ!!

 必死で逃げて、後ろを振り返るとさらに敵が増えていた。強い弓を作っておいて良かったけれど、HPがどんどん減って痛い。


 なんとか倒し終わったけれど、これはやっぱり怖すぎる。そのあとも何回か攻撃を受けてHPが無くなった。気が付くと、お家のベッドに寝ていた。


「うん、HPがなくなるとお家にベッドに戻されるのだね。うぅ、怖かった……」


 とりあえず、あそこには近づかないようにしつつ村を探しに行こう。


「あーっ!! 装備もアイテムも無くなってる!」


 せっかく宝箱から手に入れたにんじんが消えてなくなってしまった、しょんぼり。いい加減小麦以外の物も育てたいなぁ。村があったら、何かあると良いなぁ。


 とてとてと走って進んで行くと、砂山が見える。また高いところから村がないか見てみよう。ぴょこぴょことジャンプして登っていく。

 色々なところを見まわしていると、砂漠の先に建物が見える。


「よし、行ってみよう!」


 村に着くと、同じような顔をした村人さん達がいた。人に会ってちょっとホッとした。ゲームの中だとお話できなかったけれど、どうだろうか。


「こんにちは」

「おや、こんにちは。見ない顔だね」


(そうですよね。みなさん顔が同じで見分けがつかないですよ?)


「そうですね、遠くから来たので……」

「そうなのかい。よろしくな」

「はい。またちょこちょこ来ると思うので、よろしくお願いします」


 ちゃんとお話しが出来た。これはとっても嬉しい。やっぱりお話はしたいよね。ただ、顔で見分けがつかないのはゲームと同じだ。職業によって服装が違うので、そこで見分けるくらいしか出来ないのだよね。


 まずはこの村を敵から守るために持ってきた木材から柵を作って囲おう。トントンと柵を置いていくけれど、全然足りない。近くの木を切ってみても全然足りない。お家に戻ってジャングルの木を大量に切ってこないと無理かなぁ。


「うーん、一旦お家に帰って材料を持ってこよう」


 村を後にして、とてとてと走っている。ついでに、何か面白い物が見つかると楽しいんだけどなぁときょろきょろしながら走っていく。

 ふと見ると、サバンナに生えているアカシアのオレンジっぽい色をした木材を見つけた。


「む? あれは、屋根?」


 もう少し先に進んでみると、やっぱり村があった。村の先にはジャングルが見える。あのジャングルの先に私のお家があるんだよね。


「えっ、お家から近いところに村あったの!?」


 行くときに見落としていたみたいで、お家から近いところに村が見つかった。これは、お家から近くて、ここの方が村人さん達と取引しやすいよね。

 村人さん達にはそれぞれ職業があって、その職業に合った素材を持っていくと色々な物と交換してくれる。この交換してくれるアイテムで装備を整えたり出来るので、ぜひちょこちょこ通って交易をしたい。


 ただ、この村は高低差があったり広かったりで柵で囲いにくいのが問題だ。


「うーん、これは……村人さん達のお家を作っちゃおう!」


 大きなお家を作って、そこに村人さん達のベッドを入れればお家に入ってくれるはずだ。そうしたら、柵で囲うのも簡単になる。そうとなったら、お家へ帰って準備をしよう。


「そういえば、私がやっていたゲームだとジャングルにパンダがいたんだけど、ここにもいるのかな?」


 ちょっとジャングルを通ってお家に帰ってみよう。パンダさんがいるならぜひお家に来てもらいたい。動物さんはやっぱり癒しだよね、絶対必要!


 ジャングルの中に入ってお家の方を目指して歩いているけれど、竹林がすごくてなかなか前に進めない。これはお家から村人さんのお家まで空に橋を架けた方が楽だし、安全な気がするね。

 確か氷の道を作って、その上を船で走るとすごく速いんだよね。しかも氷の塊なら暑くても溶けない不思議仕様。



「よし、氷を取りに行ってこよう!」


 お家に帰って一度寝たら、村に行く前に氷を取りに行こう。装備を整えて、食料も持って山へ向かって走っていく。少し先の方に山頂が雪に覆われた山が見えてきた。粉雪の上を歩くと沈んでしまうので、革のブーツを履いてきた。

 革のブーツを履いていると、なぜか粉雪の上でも歩けるようになるんだよね。革のブーツを履いていないと、粉雪に埋もれて出られなくなるのが怖い所。


 歩いていると、クモの音がいくつもする。でも、周りを見回しても特に何も見えない。クモの音がよく聞こえるところで下に掘ってみると、クモを召喚させるスポナーが見つかった。


「うわぁ……クモの糸は欲しい。でも、この音は苦手なんだよね。ぞわってするんだよ~。よし、一応お宝だけ頂いて、見なかったことにしておこう」


 そのうち装置とか作るかもしれないから、そのままにしておこう。たいまつを付けておけばほとんど沸かないはずだ。


「うぅ、ぞわぞわしたよぅ。どうもあの音は苦手なんだよね」


 山に登り始めると、大きな洞窟が見えた。少し入ってみると、すごく立派な鍾乳洞だ。この鍾乳石を使うと、マグマが無限に汲める装置を作ることが出来るんだよね。

 申し訳ないけれど、鍾乳石をいくつか貰って帰ろう。本当だったら、鍾乳石を折ったり持って帰ることはしちゃいけないけれど、ここはゲームの世界みたいだから良しとして貰おう。


 帰ったら早速装置も作らなきゃね。マグマはかまどの燃料になったりして、あるととても助かるんだよね。

 さらに山を登ると、山頂には雪と氷が沢山あった。氷のブロックを沢山貰って帰ろう。ツルハシでコツコツと掘って氷のブロックを集めていく。


「いくつくらいあったら足りるかなぁ。橋を架けるのに結構必要だよね~」


 次々に氷を採取しているけれど、ここの山の上にはそこまで大量にはないみたいだ。雪に覆われた所の氷も回収して、ほとんど氷が無くなってしまった。


「掘りつくす勢いで掘ったけれど、足りると良いね。足りなかったらどこか氷のバイオームを見つけなきゃいけなくなりそうだよね」


 氷を大量に手に入れられた所で、お家に帰ろう。山をぴょこぴょこと下りてお家のある方に走っていく。

 そういえば、村にあったのは小麦とスイカだけだった。小麦以外のにんじんとかジャガイモが欲しかったんだけど無くて残念だ。また今度どこかへ行ったときに探してみないとだね。


 お家に帰ってまずは準備をする。寝て明日になったら村へ行って、村人さん達が住むためのお家を建てよう。


「よし、明日も頑張るぞ~!」

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