第208話 恥の上塗り

 

 カレンさんとベルフラウ姉さんが和解(?)したその日のお昼頃の話。


 魔物との戦闘も上手く避けながら進路を進むことが出来て、旅は順調と言ったところだ。荒れていた街道を先に進んで、更に浅い森を抜けていくと、そこは美しい花が咲き誇るお花畑があった。


「わぁー……綺麗な場所だね」

 姉さんは思わず驚嘆し、馬車から降りてお花畑に走っていった。


「ちょうどいいし、ここでお昼にしようか」

 僕達は馬車を停めて、鞄からレジャーシートを広げてお花畑の傍で昼食の準備を始めた。料理当番は主にリーサさんと姉さんで、レベッカとカレンさんは食材を切るなどの手伝いと食器の準備をしてもらった。

 僕とエミリアは特にやることが無く、近くの水辺から綺麗な水を瓶に積めたり、川魚が釣れないか紐を垂らしたりしていた。


「ねぇ、エミリア、本当にこれで釣れるの?」

「大丈夫です、やろうと思えば釣れます」


 落ちていた枝に適当な細い糸を付けて、

 その辺の土からミミズを括りつけただけの竿だ。

 これ釣り竿って言うんだろうか……。


「これ、釣れる要素ある?」

「まぁ見ててください。……お、魚影を発見しましたよ」


 エミリアがそういうと、川に近付いていく。

 確かに、小魚が何匹か泳いでるみたいだけど、餌に喰いつく様子はない。


「よし今です! <初級雷魔法>ライトニング!!」

「は!?」

 突然、エミリアは魔力を込めた右手を水面に向けて電撃を放った。すると、一瞬にして川の水が蒸発して煙が舞い上がり、そこに二、三匹の魚が浮かんできた。魚はどうやら電撃で気絶してしまったようだ。


「ほら見なさい! 釣れましたよ!」

「釣り竿の意味ないよね」

 ドヤ顔しながら自慢してきたエミリアについ突っ込みを入れる。

 電撃を利用した漁自体は聞いたことがあるけど、魔法でそれを実践するとは思わなかった。僕が呆れてると、エミリアが少しムッとした表情をする。


「じゃあレイは普通に釣れるんですか?」

「うっ……それを言われると、何も言えないかも……」

 僕は元々引きこもりだから釣りなんてやったことが無い。


「ほら見たことか!!

 悔しかったらその竿で私より多く釣ることですね。はっはっは!」


 エミリアが高笑いする。完全に調子に乗ってるな……!

 僕はその挑発に乗り、エミリアに負けじと釣り針に餌を付ける。

 そして、エミリアの隣に座って、釣りを始めた。


 ――一時間後。


 雷魔法を利用したエミリアの電撃漁、収穫九匹。

 その辺の木の枝と適当な餌を使った僕の釣り竿、収穫二匹。


「圧勝ですね、敗北を知りたいです」

「そ、そんな、釣り文化が負けるなんて……」

 やっぱり魔法はチート過ぎる。


 釣りを終えた僕達は、

 姉さん達が作ってくれていたサラダとパンに加えて、

 魚を焼いて昼食にした。


「ところで、何故こんなところにお花畑があるんです?」


 エミリアの質問にカレンさんが答えた。


「ここは人が住んでいた村だったんだけど、

 結構前に廃村になっちゃったらしいのよ。でも、元々はお花を栽培にしていた場所だったらしくてね。住む人は居なくなっても、それでもここの美しい景色を残したいって事で、元村の人達がここのお世話をしているんだって」


「へぇ、そうなんですか」

 エミリアは感心したように相槌を打った。


 僕は、お昼を食べながら、改めて周りを見渡した。

 一面に広がるお花畑。風に揺られて、気持ち良さそうに揺れている。

 まるで妖精が踊っているかのように見えて、とても綺麗だ。


「素敵なところだね」


「そうね。私もここの光景は好きよ。ただ、問題があってね……」


「問題?」

「うん、時々花に擬態した魔物がここに紛れ込んでたまに人を襲うのよ。

 よーく見ると、花壇の土の中に触手っぽいものが紛れてて、うっかりそこを通ると丸呑みにされることもあるわ。私も一度引っかかって、その後出るのに苦労したわー」


 苦笑交じりに語るカレンさん。


「あの、カレンお嬢様、もしかしてその触手って……今、左手に巻き付いているそれでは……?」


 リーサさんが恐る恐る尋ねると、カレンさんはキョトンとした顔になった。

 僕とエミリアも、視線をカレンさんの手に向ける。


 すると、そこには、カレンさんの手に絡みついている植物の根っこみたいなものがあった。

 しかも、よく見るとそれは、するするとカレンさんの身体に伸びていって……。

 その先を辿ると、なんと服の下に潜り込んでいた。


「ちょっ……きゃあああああああああああ!!!!」

 その触手は一気に動き始め、カレンさんはそのまま上に持ち上げられた。


 そして、服の中に触手が入り込んでいるということは、持ち上げられた瞬間に色々見えてしまうわけで……。僕は思わず目を逸らして、手で顔を覆ってしまった。


 ……指の間からしっかりと見ていたことは内緒である。


「ゆ、油断したわ……っ! このっ!」

 カレンさんは右手で鞘から剣を抜いて触手の一部を切り裂き、地面へと逃れた。

 そして、僕達が駆けつけると、花畑の中心から大きな植物の魔物が現れた。


 外殻は蕾のようだが、その中から何十本もの触手が飛び出しており少しキモい魔物だ。どうやら、この花畑に住み着き、触手で網を張っていたようだ。


「何、あの魔物……?」

「あれが触手の本体よ。確かオチューとかいう植物の魔物だったはず」


「なるほど……」

 僕達は戦闘態勢を取る。


「カレンお嬢様、大丈夫ですか!?」


「えぇなんとか、でもリーサは下がってて。

 私はともかくリーサだと一度捕まったら自力で脱出は難しいわよ」

 確かにその通りだ。


「姉さん、リーサさんを連れて触手の届かない場所に連れてって待機してて」

「オッケー!!」


 姉さんはすぐに行動に移った。

 リーサさんは申し訳なさそうにしている。


「すみません……」

「いいのよ、気にしないで」

 カレンさんは微笑んで見せた。



「それで、カレン様、あの魔物の弱点などはご存知ですか?

 軽く矢を放ってみたのですが、皮が固くて致命打になりそうにありません」


 レベッカはけん制の為に弓を数発放っていた。幸いにもオチューは動きが鈍いため、回避されることは無かったが、軽く突き刺さっただけであまり効いた様子が無い。


「あいつの弱点は、炎よ。ただ、炎は使っちゃダメ」

「何故です? 燃やす以外に倒す方法は無いと思うんですけど」

 エミリアが不思議そうに首を傾げた。


「場所が悪いのよ。あいつが居るのは花畑の中よ。

 もし炎魔法なんて使おうものなら丸こげになって風景が台無しじゃない」


「そういうことですか……」

 エミリアは納得した様子だったけど……。


「みんな、避けて!」

 オチューは全身にある触手を一気に伸ばし始めて僕達に襲い掛かってきた。

 僕とカレンさんは前に出て剣で触手たちを迎撃してまとめて斬り飛ばす。


「―――っと! 油断も隙も無いね」

 斬り払えたから良かったものの、

 もし誰かが捕まってしまうとかなり面倒なことになってしまう。


「困りましたね……炎魔法だと周りを焼いてしまう。

 かといって弓の攻撃はダメージが通らないし、接近すると張り巡らされた触手で捉えられてしまう」

 レベッカが思案顔で言う。


「とりあえず、ここは私に任せて貰えるかしら?」

 カレンさんは自信ありげに言った。


「カレンさんが?」

「えぇ、<聖剣技>で一気に吹き飛ばそうかと」

「……カレンお姉ちゃん? それって、辺り一帯更地になる威力なんじゃ……」

 僕はカレンさんへの非難を込めてあえてお姉ちゃん呼びで質問する。


「……そんなことはないわよ?」

「いや、今、間があったよね?」

「気のせいよ」


 カレンさんはそっぽを向いた。

 でも、技を打とうとしない辺り、図星だったみたいだ。


「炎魔法がダメなら雷魔法で……って同じ事になりますね」

「わたくしの<漆黒の渦>ブラックホールの魔法なら一気に吸い込んで一撃で倒せると思いますが……」

 その方法だと、どちらも周囲の草花も纏めて巻き込んでしまうだろう。


「困ったね……そこまで強い魔物ではないと思うんだけど……」

 その辺の草原だったなら攻撃魔法や遠距離技で苦労せずに倒せただろう。

 だけど今回のこの場所は厄介過ぎる。


「――――あ、あの手があったか」

 少し前に、習得したあの技なら一応この状況を打開できるはずだ。

 ただ……。


「でも、あれって……難しいんだよな……」

 僕は頬を掻く。


「何か思いついたのですか?」

「うん、リカルドさんに教わった剣技と、

 魔法剣を組み合わせればなんとか……って言いたいんだけど」

 カレンさんは首を傾げる。


「<疾風斬>っていう二段攻撃技と、強力な<風魔法>を使うことで、

 高威力の斬撃をここから一気に飛ばせると思う。ただ、制御がちょっと難しくて、どうしても地面すれすれに飛んで行っちゃうと周囲の花畑まで巻き込んでしまいそうなんだよね」


 つまるところ、僕の技量が低いから成功率が低いのだ。


「なるほど、地面に当たらないように風の斬撃を飛ばせば一撃で倒せると?」

「うん、そういうこと」


 正確に言えば、地面に当たったとしても倒せるけど、お花畑が台無しになる。

 折角、元村人たちが頑張って作ってくれた場所だ。傷つけたくはない。


「なるほど、それじゃあ私にいい考えがあるわよ」

 カレンさんは言った。


「え、どんな方法?」

「うん、簡単よ。それはね―――」


 ◆


 カレンさんの案で僕は渋々了承して技を使うことになった。


「レイ君、行けそう?」

 僕の真下からカレンさんの声が聞こえる。

 カレンさんの発声と一緒に、僕の体も軽く揺れてしまい若干狙いが定まらない。


「あ、あの、カレンさん、やっぱりやめません?」

「えー、なんで?」


 真下に居るカレンさんはキョトンとした顔をしている。ちなみに、カレンさんの顔の位置は……その、言いにくいけど、僕の下半身を支える部分だ。


 どういう状況かというと単純な話だ。

 僕はカレンさんに肩車してもらい、カレンさんは僕の太ももをがっちりつかんで離さないようにしている。

 こうすることで、僕が技を放っても地面に当たることはないし、あの大柄のオチューは問題なく直撃させることができる。

 一応、僕もそれは理解しているのだが……。


 僕はチラリと周りを伺う。

 すると、少し遠くで僕の様子をのほほんとした目で見守る4人の姿があった。


「レイくんったら肩車してもらいたかったのね」

「カレンお嬢様……そのシチュエーションは本来は逆ですわ……」

「レイ、色んな意味で似合ってますよ……くすくす」

「レイ様、今度わたくしを肩車してほしいです」


 いや、違うんです。

 別に僕が望んでこういうことをやってもらっているわけじゃないんですよ!


「さぁ、レイ君。そろそろ時間がないわ。早くしないと……」

 早くしないと?


「……なんというか、首の方に固い感触が……」

 カレンさんは真っ赤になっている。

 そして、その意味に気付いて、僕は自分を恥じた。


「ご、ご、ご、ごめんなさい!!」

「良いから……早くやりなさいな。私も困るし……」


 カレンさんが顔を真っ赤にしている理由が、

 自分のアレのせいだと思うと妙な興奮を覚えてしまう。


「っていうか早くやりなさい!」

 ついに怒られてしまった。


「は、はい!」

 僕は覚悟を決めて集中する。

 思い描くのは<中級風魔法>、それに<風の刃>を更に重ねたものだ。

 これで通常の斬撃に<風の刃>が加わり、

 <中級風魔法>で射程と攻撃力が一気に底上げされる。


 そして、僕は目を閉じて体内のマナを魔力へと変換し、それを剣に宿す。

 すると僕の握る剣に魔力が宿り、風の力が吹き荒れる。


「――――秘技、<疾風斬>!!!!」

 僕はカレンさんに肩車されたまま、大きな剣を両手で全力で一閃する。

 膨大な風の魔力を伴った極大の一閃は多少周囲の花畑を風で撫でるが、一直線にオチューへ向かって行く。


 本来なら、敵の武器を一撃目で弾き、その隙にもう一撃を叩きこむカウンター技だが、僕はその技を、遠距離射程の超高威力二段攻撃技へと昇華していた。


「―――二連撃目!!」

 最初の一閃から更に、振りかぶり、二段目の巨大な風の刃がオチューに襲い掛かる。そしてそのまま、オチューの体に吸い込まれていき、オチューの鋼鉄の皮を十字に切断した。


 オチューは大きな体を4つに分断され、ついに倒れ伏し動かなくなった。周囲の花畑は……オチューが倒れたところは分からないけど、そこ以外は花びら一つ散ってはいなかった。


「……ふぅ」

 <疾風斬>を放ち終わった僕は、ゆっくりとカレンさんから降りる。


「お疲れさま、レイ君。上手く倒しきれたわね。技の感想はどうだった?」

「うん、初めて使ったけど凄かった。今回はカレンさんに少し制御してもらったけど、地面の影響考えなければ技として完成したかな」

 この技の威力なら、<無限真空斬>と違って決め手になる威力があるはずだ。


「お花畑の平和が守られたし、

 レイ君は新しい技を覚えたし、肩車も出来たし一石三鳥ね」

 最後のは別に誰も得していない。


 お花畑の魔物を倒せた僕達は、

 昼食を再開し後片付けをしてから旅路を後にした。



 ――余談。


「ところでレイくん、さっきのカッコいい技の名前どうする?

 お姉ちゃんとしては<レイくん奥義・超級武神風爆殺斬>とかどうかなと思うんだけど」

「絶対嫌だよ!? そんな名前恥ずかしくて使えないよ!!」


「えー、でも必殺技名があった方がテンション上がるじゃない?」

 カレンさんは姉さんの案に同意しているようだ。


「カレンさんだけだよ、そんなこと言うのは……」

 というか、聖剣技の<聖なる光の輝き>ディバインレインとか<聖爆裂破>ホーリーブラストとか全部カレンさんが命名したのだろうか。


 カッコいいとは思うけど、ちょっと派手すぎないかな?

 センスはとてもいいけど、叫びながら撃つのは恥ずかしいと思える。


「そんなことないわよ、普通よ。

 大体、それ言い出すと攻撃魔法の詠唱文とか長い上にやたら仰々しいじゃない。

 それに比べたら技名叫ぶくらい大したことないわ」


「そ、それは確かに……」

 カレンさんの言葉に、僕は納得してしまった。


「その物言いだと、私が恥ずかしいこと言ってるみたいじゃないですか!」

 エミリアはカレンの言葉に超反論した。


「あら、だって実際そうじゃない。

 エミリアも少し前まで詠唱苦手だったせいで、時々間違えたり舌噛んだりして真っ赤になってたところを見たわよ。ちょっと可愛いくらいよ」


「うぐっ……そ、それは昔の話です! 今は違います!」

 昔っていうか、詠唱文言いはじめたのつい最近だよね。


「そう? じゃあ試しに言ってみて」

「分かりました、見ていてください!」


 エミリアは、とんがり帽子を被りなおし、

 杖を取り出して構えると、呪文を唱え始めた。

 勿論、実際に使うわけでない。


「――――凍えよ、我が世界。あらゆる物質を絶対零度へ導く氷結の世界。

 我が前に、立ち塞がる敵を、全て永久の眠りへと誘う。あらゆるものを停止させ、あらゆるものは動くことは叶わず――

 故に、我の前に敵は無く、故に、全ての存在は我が氷の世界で、永久の安息を得るだろう――」


「――<極大吹雪魔法>フィンブル


「……」

「……」

 僕とカレンさんは思わず無言になってしまった。

 これは凄い。

 僕が使う魔法よりずっと詠唱が長い。

 しかも、途中で噛むこともなく最後までスラスラと言った。


 カレンさんは拍手をした。

「おー、すごい。極大魔法の詠唱を噛まずに言えたわね……。

 詠唱に少しオリジナルが入ってるけど、まぁいいわ」


「ざっとこんなもんですよ!

 これでも寝る前に毎日詠唱を練習していたんですから!!」


 エミリアはどや顔で言うが、レベッカは少し迷惑そうな顔をして言った。

「……エミリア様が時々、ベッドの中でぶつぶつ言ってらしたのは、魔法の詠唱文だったのですね……」


「えぇ!? みんなが寝静まった後に言ってたんですけど……?」


「エミリアちゃん、お姉ちゃんにも聞こえてたからね。みんな知ってたよ」


「え……嘘ですよね?」

「本当だよ」

「うぅ~」

 エミリアは羞恥心からか俯いてしまった。


 そして、カレンさんは言った。

「エミリアが恥ずかしい詠唱を披露してくれたわけだし、

 レイ君も、ちょっと技名叫ぶくらいは平気になったんじゃない?」


「ど、どうかな……。

 いくらエミリアの長い上に恥ずかしい単語の羅列を聴いたからといって、

 僕が中二病になったわけじゃないから……」


「大丈夫よ。私も考えてあげる。

 それにエミリアが羞恥心を封印して恥ずかしげもなく披露してくれたわけだし、その犠牲を無駄にしちゃいけないわ」


「そうでございますね……。

 エミリア様が気付かなかったとはいえ、

 みんなの前で毎日長い詠唱の練習をしていた練習の賜物でもありますし、

 レイ様もその努力に少しでも応えてあげるべきでは」


「そうだよ、レイくん!

 エミリアちゃんの犠牲を無駄にしちゃいけないよ!!」


 ……みんながエミリアの事を言及するたびに、

 当のエミリアは肩を震わせて真っ赤になっていった。

 そして、最後の姉さんの言葉でエミリアがブチギレた。


「てめぇら! 言いたい事を言いやがりまして!!

 良い度胸ですね!! 文句があるなら掛かって来なさい! コラァ!!!!!!」


「じょ、冗談よ、怒らないで……」

「ごめん、ちょっと言い過ぎた……」


 その後、エミリアの怒りを鎮めるのに十分程の時間を要した。

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