第577話 少し妙な事になってきた皇女。

 吹っ飛んで行く、隠れ里の元宗主。


 それは、テンアトミックランドでも見られていた。


用!

「斥力ビームを展開!


あの男(元宗主)をゆっくりと地上に下ろそう。


責任は取ってもらわないとな。」



元宗主…


岩に激突して即死する運命を救われたみたいだ。


だが、責任はやってくる!


穴から、這い出てくる者達。



そして、誰もが知っている小学校や、中学校の教科書に出てくる者達も出てきたが、呪詛のエネルギーの塊なども出てきた。




用!の顔が引きつる!


魔法少女達も、顔に青筋が入る!


ヨッピー

「アレ?アイツ…もしかして、ダンジョンだと本当に勘違いしていたのか?


既に、戦国時代にコアは砕かれてただの洞窟なのに。


他の本物のダンジョンは、確かにあったけど富士山の噴火の時に、ひとつは溶岩で埋まったのと、もうひとつは自分達が使っていた洞穴だってことを忘れたのかな?」



大田 ナナ

「え?あの人達、ダンジョンに住んでいたのですか?」


闇の精霊王

「あぁ、そうだよ。もう一つのダンジョンをおさめたのは確か…プリナ女王だったかな?」


前精霊・妖精界王ルット

「マルダス世界のプリナ女王が、そう!プリナさんがマルダス世界に続くダンジョンに時々ろくでもない事に使っていたから、ダンジョンコアを抜いたとか、言っていたようです。」



大教皇サウザー

「あーーーーーーー!そうだった!怨霊とか、自分達が祟られるのを嫌がって、マルダス世界に送り込む道具にしていたからな!」



用!

「え?そんなのあったのか?


どういうことだ? 」


闇の妖精王

「フロント皇女が、こっそりとプリナさんの領地に、 フロントバーレ諸国連合が所有していたダンジョンコアの中でも、地球に到達するようにプログラムを書換え成功したものを、コールドスリープに入る前に、仕込んだみたいです。」



用!

「アイツ!ろくなことをしないな。


アレ?と、言うことは…


アレ? 


なぁ?トレバ(元聖カルカッティ女王)?


トレブ(元聖カルカッティ女王)の出した計算だと、平和コミュニティの第二本拠地があった場所が、今の崑崙山脈なんだろ?


だとすると、フロントバーレ諸国連合は、どこに移動したのだ?」


トレバ

「飛び地の一部は、今はイタリアの岩盤の下に潜っている。



 そして、本土は今はサハラ砂漠の下だ!」



用!

「サハラ砂漠か!


なるほどね! サハラ砂漠か!


なんとなく読めて来たぞ!」



学級委員長 大俵 あけみ

「何かあるの? サハラ砂漠に?」


二本杉 真菜

「そういえば、超古代の図書館がローマ時代まで残っていたのも、アフリカ大陸でしたよね。アレキサンドリア?だったっかな?」



用!

「それにな、フロントバーレ諸国連合の兵器群には、ムーンシリーズと言って巨体人工衛星兵器が多いのだけど、サハラ砂漠って今の月の軌道ルートの下にあるのだよな!」



メイド・トロイ

「フロント皇女の、地球の行動でもアフリカ大陸だけは、訪問予定に不自然に入っていません。怪しいですね。」


ヨッピー

「確かに、旧地球にゆかりの有る土地に行かないのも、おかしいよね。」



用!

「フロントのヤツまさか!まだ何か隠しているな!」














ぶぇっくしゅん!!



くしゃみで、起きた人がいた。


黙っていれば、神聖なる淑女だと思ってしまう姿をもつ人…


フロント皇女である。



フロント皇女

「寒い!なに?この悪寒?


ここは、どこなの?」


見に覚えが無い、天井!


簡素な部屋…


そこに、側近のタラント(フロン元皇女近衛・青薔薇部隊)がやってきた。


タラント

「フロント陛下! やっと目が覚めましたか!」


そこに、やってきたのはプルト(元聖カルッティ第2王女)だった。


プルト(元聖カルッティ第2王女)

「あの不良精霊王達と、ゲス妖精王は封印したよ! 


 寒いの?


 魔力量は、正常だね。


 HPも正常?


 はて?


 ちょっと! タラントさん!


 そこの、ピザ用のタバスコソースを取って!


 まさかと思うけど…


 これを舐めてみて!」


スプーンごと、舐めたフロント皇女。


まだ、気が張っていた為に、タバスコソースの味がしない!


タラント

「なんて事を!いくら何でもひどいですよプルトさん!」



プルト

「タバスコソース飲んでも、平気そうだね。


やばくない?


悪寒がしている!


味!味覚の異常!


熱が38℃!(実はこれがフロントの平熱)


これって!」


タラント(フロント皇女の側近)

「あぁ!私にもわかりました!


どうしましょう! 信用上隠すわけにもいかないですし。


まずは、検査を受けるしかないですよね?」




電話をかけるプルト(元聖カルッティ第2王女)は、フロント皇女の部屋に立ち入り禁止を告げて、コ○ナ検査キットを要請する!




ハーノ(元聖カルッティ第1王女)

「わかった。で?プルトは高熱氣経を使えるから自身で殺菌できるけど、タラントさんは無理だよね。


では、しばらく私が指揮を取る。


で?フロント皇女は、どうする?」



フロント皇女

「感染症ですか…


確かに、あの辛すぎるタバスコの味がしませんでした。


コ○ナ感染の可能性もありますね。


悪寒が止まりません。


もともと、政治もおまかせするつもりでしたから、異議ありません。


出来れば、ヨーに会いたい…


死ぬ前に会いたいと、伝言を…」



ハーノ(元聖カルッティ第1王女)

「ハイハイ! わかったわよ!


とりあえず、検査入院って事にするね。


それと、対抗薬の輸入をヨーロッパからしないと!」



悪寒は、用!に転生前にやらかした事がバレかけている、悪い予感が原因のものだが、わかるはずもなかった。


大の苦手の辛味の塊であるタバスコソースの味がしなかったのは、前戦闘でストレスマックス状態からの一時的味覚不能なのだが、タバスコソースを嗅いだだけで顔が真っ赤になるフロント皇女の性質上、やはり病と判断された。


フロント皇女の検査入院の報は、日本にも届く。




用!

「ハァ? ウイルス自身から逃亡されたとか、言われても不思議でない奴が、感染した?」


メイド・トロイ

「その…どうも、感染したのではないかと判断したのは、3王女の1人みたいで…


 外交ルートで、主に会いたいと要望が来ているみたいです。


 フロント皇女が、「死ぬ前に会いたい」とか言っているみたいです。」


用!

「罠だろう!」



外務省副事務次官

「その… 用賀家の方に言うのも、無茶な事だとわかっているのですが…


 恐らく、罠だと言われるだろうと言われたら、


 これを、渡せと…」



わけがわからない、記号、模様が描いてある紙が渡される!


用!は、すぐに誰の字なのかわかった。


ミカンだ…


もはや、超古代文字となってしまった、旧地球世界共通文字で、描かれていた。



メイド・トロイ

「なになに?


フロント皇女


体調、苦手なタバスコソースすら一気飲みできるほど、味覚不能!


38℃の高熱(フロント皇女自身では平熱なのだが本人秘密主義の為に知られていない。実は本人も38℃が自分の平熱だと知らない。)


かなりの悪寒(用!に、昔仕込んだ陰謀がかなりバレてしまっているための、霊的な悪寒である!)


により、コ○ナの疑い有り?



え?


信用の為なら!ベッドでの一夜を……


主!


これ!


ミカン義姉様からの、病みレターですよ!


ニ枚目からは?ハーノ義姉様からの病みレターですね!」


用!は、かなり真剣な顔をして考え込む!


用!

「このことは、極秘にしよう!


また、あの日…


外道滅殺教本部襲撃の二の舞いになってはならない!


トロイちゃんが、返事を書いてくれ!


内容は、外道軍の事が片付くまで、できるだけ会わないでおこうと言う内容にしてくれ!


内容は任す!」



丸投げである!



メイド・トロイ

「いいのですか?」


用!

「フロント皇女の普通化とを外道軍の沈静化をしないと、素直に喜べない!」



トロイは、用!の気持ちもわかるので、まぁ真面目に考えていることもわかった為に、請け負った。



メイド・トロイが外務省副事務次官に、次の作戦上主が、フロント皇女に会うわけにはいかないのでトロイが対応すると、返答する。



 大戸内閣総理大臣からも、下手に対立するなと言われていたので、副事務次官も引き下がるしかなかった。


 そして、その情報は外道軍も傍受するのだが…



 「あの〜陛下…情報分析すると…何か、フロント皇女が、仕返しする計画があるのかもしれません!」


 フェントロー王

「なぜ、そう思う!」


「陛下!このウィルスなのですが…我らの抗ウイルス薬で対応できています。


 フロント皇女が対応出来ない?


 あの、バケモノが対応出来ないわけがありません。


 何か裏が、あります!」



フェントロー王

「確かにな… 警戒は必要だな。」



このときフロント皇女の事は誤解だが、自分たちも警戒しないといけない事に、基地の前で起こっている蒸気噴火のせいで、気がつけなかった王達であった。

                                           

                       

                         

                                   


                                      

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