第576話 まだまだ舐めプをしようとする奴ら。

 太平洋外道軍基地


 外道王達は、今の戦力と周りの勢力図の分析をさせていた。


 南極大陸基地陥落


 それは、外道(邪辣人)の切り札である、管理者達の分身様達を、移動はできたけどあまりに戦力の被害が大きすぎた!


 南極大陸戦で、最低でも3割!30%!の戦力が無くなったのだ!



 そして、戦艦ダメダヨ!戦艦クソデス!の消失!


 カベーゲロ大佐!


 五星隊!などの戦力の消失!



 実に痛い!


 決して、サボっていないのは、わかる!


 今も、基地の前に蒸気噴火としか言えない蒸気柱が立っている。



 ハワイ攻略の為に、最強のネクロマンサーが魔導生体装甲をフルパワーで稼働させているからだ!


 ハワイを覆う聖なる結界が強すぎる!


 


 「陛下!発電機の用意が出来ました。一時間後に機器の安定稼働が確認出来た時点で、出力を上げて行きます。


 うまく行けば3時間後には、出力30%になり60億kw位は、安定して供給出来ると思います。


 問題は、そこからです。


周りの海水の塩分濃度の差が大き過ぎます!


塩分濃度格差が引き起こす、災害が起こるでしょう!


そして、もうすぐ豪雨が発生します!


それが、既にユーラシア大陸全体が低気圧の下に入り、いつ地球世界的な豪雨が発生するかわかりません。


ハワイ島の怨霊達が、塩の雨にさらされると弱体化します!


ハワイ島攻略は、失敗するでしょう。」



パンデビート王

「だろうな…。それでも、発電機を稼働せよ!


分身様へのエネルギー供給システムを復旧させよ!


やれ!」


フェントロー

「それと、食料の促成栽培計画か?


実行せよ! エネルギー問題が解決したのだから、すぐに実行して我らの食料問題を解決するぞ!


あと、野菜と果物の種は残すように王命として採用する!


いい案だ!!


急げ!」



深刻そうに、言っているが…


この二人も、情報分析官もとても大事な事を考察に入れてなかった。


まず、その予兆が…


ハワイ攻略の為に召喚している亡霊・怨霊・ゾンビなどが、減ってきている事を無視している事である。


 地球魔導怪獣大戦の時は無限に召喚できたのに、出来なくなっている。


 なぜか?


 倒されたゾンビとかが、完全浄化されたりしている事を計算に入れてないのだ!


 旧地球時代とかなり変わったという戦力分析が無いのと、外道王達がわがままし放題で有能な側近が、既にいないのもある。



 だが、外道王達や、各国に食い込んでいる外道勢力達が舐めプレイをしていると言われる原因が本人達は、わかっていなかった。



 地獄戦隊が3隊も出動したのだ。


 どういうことなのか?


 それは、元来地獄送りになって当たり前の奴らが、世の中にはびこっていると…


 ついに…



ついに…



 ついに…


 判断された証なのだ…


 つまり…


 


 こわ〜い事が起こるのだが…






 その頃…


 隠れ里の元宗主様は、政府専用車で逃走していた。


 政府が、取り戻されたからである!


 魅力をかけられていたとはいえ、国会も内閣も各省庁も異常だった。


 そして、大戸内閣総理大臣がマルダス世界から帰ってきた!という流れで、ニュース番組のトップで報道されると…


  元自称・臨時内閣総理大臣 愚下駄 幌耳実(くけた ほじみ)派の者達は、真っ青になる。


 魅了?


 光の精霊王の本人・分身達の逮捕によって、既に解けていた。


 羽田空港での、大戸内閣総理大臣の記者会見が報道されて、拉致勇者達の帰還計画などを話し合った内容とか、外道軍に対する姿勢の取り決めなどの合意内容を発表する。


 そして、自称・内閣総理大臣の怪物化とかを聞かれると、はっきりと外道軍のクーデターだと断じた。



 その会見映像が流れると同時に、某企業の会長・CEOや、政府事務員達がいきなり車で移動し始めた。


 それも、金塊などを持って…



 元宗主も、その一人であった。


 だが、彼の行き先は他の者達とは違った。


 とある山の麓を目指していたのである!


 そして、公費で買い揃えた150万円のネット中継機器を揃えていた。



 なにをするつもりか?


 


 キキー!


 荒々しくブレーキを踏む元宗主!



 そこは、何故か建設が中継されて30年以上も放置された道路の切れ端…



 そこで車を降りた元宗主は、ジュースを飲む!


 あの逃亡劇依頼、道路ではジュースを飲むクセがついてしまった。



 元宗主

「やれやれ、切り札を使う時が来たか!


まぁ、日本列島を超える大きさの宇宙戦艦がいくつもある時点で、これを使っても文句は出ないだろう。


 さてと、始めるか!」



 放送機材を組み立て、ダイナマイトをある岩に仕掛ける!



 そして、祭りで売っているお面を被ってライブ放送を始める!


 元宗主

「ち! 視聴者たったの30人かよ! 


SNSでも、拡散させるか!


よし!増えた!


150人か、まぁいいか!」




元宗主

「皆さん!、我々!影で日本を支えてきた、隠れ里の者達を、よくも犯罪者扱いしてくれましたな! 警察よ! 3分やろう! すぐに釈放せよ!


さもないと、我々が封印した(実際は違うのだが)このダンジョンを約4百年ぶりに開ける事にする!


脅しではない!


ブラフでもない!


本当に、実行する!


では、今から3分だ!」


そして、タイマーを押した!







警視庁


各省庁再編特殊合同会議室





用賀 スミレ

「えーと、あれは地獄トンネルではないようです。


 管理者様方が、他の地獄にも聞いてくださいました。


 そして、ダンジョンでもないようです。


 元ダンジョンだったらしいのですが、既にダンジョンコアを破壊していまして、少し経歴が特殊な洞穴みたいです。



 そして、ここからが大事なのですが…


 中にいるのは、その当時冤罪をかけられた者達など、神々から復習権があると認められた者達が、隠れ里の者達に封印されている洞窟らしいのです。


 えーと、身に覚えがある家、家系などの方々は、祟られる可能性があります。」



「何だと!」


「どうしろと言うのだ!」


「そうだった!いい考えがあるぞ!


お前達が、封印しろ!」



「すいません、コイツはまだ、世間がどういった事態になっているのか、わかっていないのです。」


「何だと!」


「貴様!これ以上、クソ権力者ムーブをすると、どうなるかわかっているのだろうな!」


「ヒィー!」





用賀 スミレ

「はっきりと、言います!


裏陰陽師・用賀家と、表陰陽師の○○家は、今回のような事に対して、触れないように当時の内裏から勅令が出ています!


これが、その勅令書の写真です!


なので、動きません!


政府公認の命令だとすると、御名御璽された合言葉と霊印を押された当時の陰陽寮に出されていた書類相当の物がいります。


まぁ、末端の用賀家は動けませんが、始祖様の行動は制限なんて出来ないですけどね。」



某省庁幹部

「動けませんだと! 我々を…」


「なぜ、こんな事になった時に動かないように、当時の政府は命令したのだ?」


「その… よくわからないのです。」


「表の○○○家は、どういう回答なのだ?」


「それが…その…回答どころか、出席すらしない状態でして…。」


「用賀家は、何か聞いていないのか?」



用賀 スミレ

「昨日会いました。 内部のスパイを取り押さえる事で、忙しいみたいです。


 そんな事を言う、我ら用賀家も前まで騒動が起こっていたらか、なんとも言えません。


 まぁ、あの宗主も3分なんて言っている以上、開ける気でしょうね。


 しかし、彼らの敵もたくさんいるのを忘れているのではないのでしょうか?」



「その…結界を張っての防衛は出来るのか?」


用賀 スミレ

「ハワイ島で、張られている結界以上のものを要望されても、無理です!


 あんな、聖域なんて無理ですね。」



「ハワイ島に、今行くことが出来るのか?」


「いや〜、無理じゃね?」


「無理だと思いますよ!」


「その…始祖様に頼む事は出来るのか?」


「オイ!ズルいぞ!自分だけ!」


「仕方ないだろう!500年位前だろ!いるかもしれないじゃないか!


 先祖の中に、ひどいことしていた者がいたとしても!」


「なり得るのだよな…俺の先祖って大名らしかったけど、それって…なぁ?」


「ハァ?お前の先祖が大名のわけがないだろ?」


「お前は、先祖がどこかの家老だったよな?


使えていた殿様の子孫がお前が根拠もなく馬鹿にしている、隣の者だよ!」


「ハァ?そんなわけがあるか?力比べしてみてもいいか!証明してやるよ!」



「受けてやれ!このまま、バカを暴走してもみんな困るのだよ!」


「では…」


「レディーゴー!」


「ウギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


ベギン!ゴキン!



用賀 スミレ

「(ハハ…そういえばあの殿様の家計は、力が強いで有名だったよね。凄い握力だな。家老さんの子孫の手がボキボキに折れてるな)


それでは、勝負がついた所で治しますね。」



「オーーーーーーー! さすが、陰陽師!」


「すごいな!」


「すいません!すいません!粋がってすいません!すいませんでした!」


「さてと、どうする?」


警視総監

「あの、一応避難場所の用意ができましたが、先程話題になった、血縁関係とかで体調不良になる可能性も考えて、信用出来る医師も集めてます。


 この警視庁も、安全確保に努めますが気を引き締めて行きましょう!


その時、他の家の陰陽師が来たとの事で、迎えに行くために一時退席するスミレ。



「ハァ〜緊張した。」


「え? さっきの力比べよりも?」


「あぁ! 俺が黙っていたのは、この中で一番強いのは、あの娘だよ。


 恐らく、あの山梨県での戦闘は、仮面被っていたけど、あの娘ですよね警視総監。」


警視総監

「ここだけの話にしてください。

そうだと聞いてます。変な詮索と仲間入れは不味いので止めておいた方がいいと思います。」


「「「「「「

   「ハイ。(マジか!)」

           」」」」」」



スミレが、表の○○○家の長老を連れて来て、会議が再開したが、何か本気な雰囲気になっていた。



○○○家・長老

「(いつになく、しっかりと引き締まった会議だな!いつもこうだったら、いいのにな。)


我が家の騒動も、もうすぐ収まります。


結界を張ることに協力しますが、あの里の事だから、リンクして武力行使の対抗策を考えないと!」



そして会議中に元宗主は、ネット動画ヨーチューブのライブ配信で、ダイナマイトを点火して、穴から黒いモヤが噴出すると同時に吹っ飛ぶ映像が世界配信される。



警視総監

「銃刀法違反とか、爆発物違法所持で、検挙するように県警に連絡を!」



と、言うしか無かった。



つづく 


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