第522話 (幕間)南極大陸基地の実情1

  その頃…


 南極大陸の外道諸国連合軍の基地では?


 基地から様子を見るための斥候活動が、恐怖の対象となっていた!


 俺達は、外道とか言われているが奴らよりも強い!


天下を取れば、俺達が基準だ!


などと、思っていたときがかなり(数億年)ありました。



怖いよ!


なぜ、無敵の俺達が恐怖を感じなければならない!


カベーゲロ大佐とかの変態超人戦士クラスとはいかないけど、うちの隊長達も強い!


強い!


強かったはず!


だけど…



斥候に出た途端…


行方不明になる…



無線も駄目…


そして、遂に隊長格が一人になった。



もう、誰も基地から出たがらない。



出た途端…消える…。



そのことを、援軍に伝える!


陛下達にも、報告した…


だけど、


「嘘の報告は、いらない。サボらずに早く復旧しろ!以上」


としか、返事が帰ってこない。






 

 仲間が、友軍の通信を傍受した。


 あいつら…



 あいつら…


 何がサボらずに早く復旧しろだ!



 ヘルムーン……墜落?



 デスムーン……行方不明?


 合体完璧管理者ゼーロが、デスムーンを消した?



 オイ!


 ゼーロ計画は、完璧ではなかったのかよ!



 


 そして、遂に恐れた日が来てしまった。


 発電機の燃料があと2日分…。




 地球に来た陛下達に、わざわざ第1501回目の報告書と、名を打って燃料補給の要請と援軍の要請をした。


 ヘルムーンと、デスムーンの作業員達の書き置きの文書のデーターも仲間が手に入れた。


 それに習って、俺達も燃料が来なければ撤退の命令が来たと判断して、自動的に撤退すると追記しておいた。


 向こうから、

「なにを言っているのだ!燃料が無くても発電しろ!」


 とか、通信で言ってきたが無視した。


 あとは、いかに安全にここから脱出するかなのである。


 ここで、問題が起きた!


 通信傍受したところ、陛下達は魔導生体装甲を、持ってきたらしい。


 なら!なぜ?南極大陸にすぐに助けが来ないのだ!


完全に我らを、使い捨ての駒としてしか見ていない!



 基地の生き残り全員で、会議をする。


 いい案が出ない。



 もし、脱出できても…


 捕まって、ひどい目に合う。


 死ねないから、あいつら…痛い目に合わせて苦痛に歪む顔を見ては笑う、狂楽主義だから。



 そんな時に、誰かが言った。


 陛下よりも、上の権力者が言ったことをすれば、陛下の命令違反だとしても、助かるのでは?



 そんな存在……


 皆は考えて…


 いたーーーーーーーーーーーー!



 そうだよ!


 俺達は、管理者様たちの分身を守っているのだ!


 非常事態なのだ!


 陛下達は狂っていて、まともな命令が来ない!


 いや…そうだ!


 陛下達に、謀反の疑いがある!


 だから、いつまでも何回も燃料を補給しろとか言っても、援軍よこせと言っても来ない!


 そして、燃料があと少しです!


 なので、敵の手に落ちる前に、直接判断とか御命令をお願いします。


 とか言えば、俺達は無罪じゃね?



 もはや、この場のストレスは、極限に達していたので、皆同意した。


 隊長も同意してくれた。


 副隊長のオレが、まず(仮)管理者1号様の分身様に、装置越しに言った。


 本来なら禁止されている事。


 だか、緊急事態!


 1号様の分身様は、すぐに本体様に言ってくれた!


 ゼーロ様と会議するらしい。


 俺達も、脱出の用意をする。


 


 そして、俺達は陛下にまた、燃料と援軍の要請をした。


 追記で、もしあと2時間以内に補給が来なかったら、陛下達が管理者様達に謀反の疑いがあると、分身様に直訴すると書いておいたぞ!


 もう、直訴した後だがな!


 ウッヒャーーーーーー!


 ストレスから、何故か開放されて、叫んでしまったぜ!


 だけど隊長も、他の士官達も叫んでいた!



 今度は、狂った通信は来なかった。


 静かだ!


 あまりに静かだ!



 おかしい…



 なんだかの反応があってもいいと思うのだが?



 このことが、後にとんでもない政変を起こすとは俺達は考えるよりも、



 ウッヒャーーーーーー!


 って、叫んでストレスから逃れていた。

 


 

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