第508話 南米補給路遮断作戦開始

 イエローベレーが、封印及び捕縛された頃…


 南米で略奪の限りを尽くしていた外道諸国連合侵略軍第2陣にも、異変が起こっていた。



 まず、彼らの8次式デジタル化電波通信を中継していた第2陣の宇宙船が、ついに行動停止になり、そしてトロイ達に捕縛されたので通信不可となった。


 そのことにより、第3陣との連携が取れなくなったのと、南極の第1陣との連絡すら取れなくなった。


 そして、これまで2次式デジタル暗号を解読もすぐにできなくなり、現地の警察と軍の行動も把握できなくなってきたのである。


 (この作品内では、私達のデジタル化電波は、現在【0】【1】だけ使っているので2次式と表現しております。外道諸国連合では【0】〜【7】を使用したデジタル方式なので8次式と表現しております。)



 彼らは、始めアルゼンチンと、チリの南端を目指して移動していたが、両国がそんなこと許すはずはなく、各所で抵抗に会い極めつけは南極との海域の封鎖に南米大陸側の政府が国連に要請する形で各国の艦隊が頑張って、第2陣を食い止めたのである!


 そうなると第2陣は、最後の第3陣との通信履歴をたどり、太平洋に向かう者が半数!


そして、ヨーロッパを襲う者が半数に別れた!


 その頃には。用からの外道諸国連合の食糧難からの侵攻が続くとの情報が各国に流れ…


 国連とシドニーでは、防衛会議を24時間体制にすることが決議され、各国共に食料の確保に注力しないといけない事になった。



 その時点で、カベーゲロ大佐敗北の報はまだ第3陣は知らなかったので、もちろん第1陣第2陣も、知らなかった。


 なので、太平洋側から出た第2陣太平洋軍は、略奪した漁船・タンカーなどを使いシドニーを襲う予定の第3陣に合流すべく移動していた。


 その頃、用達はあまりいいファンタジーな案が浮かばず、とりあえず略奪された物を取り返して、デストピア大陸の中央核を目ざしていた。


用!

「1号とゼーロの奴ら、そろそろ現れてもいい頃なのだが、出てこないナ〜」


ヨッピー

「地球側に出て来たら、ペンタくん(ヘル・ペンギン)にシバいてもらったらいいんだよ!」


用!

「あいつだと、半殺しで止めたらいいのだかな〜 無理だろうな〜。」


AI

「1号と、ゼーロがニセ火口罠に引っかかりました。今、ゆっくりと溶かされています。」



用!

「あいつら、一度悲鳴を上げただけで今は黙っている戦法を取るか、それとも死んだふりして浮く戦法を取るか、どっちを取るかな?」


ヨッピー

「ひょっとして、ゼーロって奴…分身集合体なのだったら、本体をいつ動かすのかが問題だね。」


AI

「とりあえず、サーチをかけていませんが、放置しますか?」


用!

「あいつらが、こんな単純な罠にわざとかかると言うことは、まだまだ切り札を持っている事から出る油断があるからなんだよね。


 あいつらの切り札をすべて破らないと、あいつらは逃げ切るからなぁ〜。


 それに、フロント皇女達が南極大戦が、自分達がやらかした事の穴埋め出来るボーナスステージだと思いこんでいるけど、どう転ぶかわからないからな〜。」


ヨッピー

「(あいつら)が裏切る可能性があるって事?」



用!

「あぁ……、もし…フロンを…いや…フロントを裏切らなくても、奴らは奴らで別の計画があるって事がわかったからな。」


AI

「(あいつら)って、誰ですか?」


ヨッピー

「まどろわぬ者達の王達であり、まどろみの中の者達の王達だね。


 平たく言えば、魔導精霊王達と、自然精霊王達とか、魔導妖精帝達とか、王達?だね。」


用!

「オレが地球に、赤ん坊として始めた時から、もそうだけど、マルダス世界に拉致された時にからはAIさんがよく見ていたからわかるだろうけど、


 全く…


 全く!


 精霊とか妖精が助力しなかっただろう?


 それもかなり不自然に。


 それどころか、呼吸スキル無しでマルダス世界に来てしまった者達には、自動的に精霊と妖精がスキル替わりの補助をすることになっていたけど、全く補助しななかっただろ?」



AI

「ハイ…。ものすごく気になってました。


いくらスキルを付与しようとしてもダメだったのに、さらに妨害をかけて来ていました。


用様が、自力でスキルを作る?ほんの少し前に、天界が私にナビをすることの許可を出したのは、やはり無関係ではないのですね。」


ヨッピー

「そういう事だったのか。


つまり、検証済みか…。


そのうえで、あの二人(大盾 恵み と、多可士)には、加護と能力ブーストとか盛りだくさんだった、ということは…


あいつらも、参戦するって言う意志の現れだね。」



用!

「奴らのオレに対する態度は、よくわかったがフロント皇女につくのか?


それとも外道達につくのか?


それか、奴らが独自に戦争に立つ?


っていうことだな。」


そう言って、厳重な結界を解除していき、警備ロボットを斬り倒し、警報装置を分解していき、今地下80階層に来ていた。


そこには、アクリルで出来た人型像が所狭しと並んでいた…


用!

「やっぱりやってやがったか…


あいつら…」


ヨッピー

「これって…主?まさかこれって、これがマルダス世界への移民提起会議の時に激論になった、やつなの?」


用!

「あぁ…、そして移民時に禁止及び、廃止したはずのものであり…


うちコミュニティの主が、科学者なのに外道滅殺教なんて立ち上げた原因であり、


そして、地球魔導怪獣大戦勃発の原因の一つであり、


そして、今の南極大戦の根本的原因でもある。


奴らが、外道と言われる原因であり、


天界も奴らの公認名を【外道】にせざる得ない原因だ。」



AI

「エーーーーーー!


これって…この配置って…


まさか……!」



□□□□□□□□□□□□□□□


南極大戦が拡大する中、


用達は、ついに争いの核心の一つにたどり着く。





 

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