第337話 強制返送計画を立てる!2
真夜中のパイン街…
そこには、悩むものが集う酒場があった。
用
「うん、美味い! この炒り豆なかなか!」
用は、なかなかないい案がなくて、
ここに来ていた。
もちろん、酒は飲めない!(下戸です。)
なので果実水と、おつまみである。
酒場の大将
「どうしたの? 暗い顔して!」
用
「いやね、ストーカーじみたヤツを、
どう返送すればいいのやら…
性格が酷いこと酷いこと、
お貴族様だから、高飛車だし、
いったいどうしたものか…」
男客A
「え〜? ストーカーか〜
そんなに、嫌なの?」
女客B
「スキだから、
ストーキングされているのだったら、
逃げは、逆効果だよ〜!」
AI
「(ほら!言うこと皆一緒でしょ!)」
用
「権力でなんとかなると、思っているから、
全く、オレの姿を見ない、聞かない、
縛る!のオンパレード!」
酒場の主人
「そりゃ酷いな。」
女客B
「あ~!それ!不倫タイプの女ね!
金目当てなら、金がなくなったら、ドロン!
権力目当てなら、落ち込んだら、ドロン!
顔目当てなら、
他の好みの男見つけたらドロン!」
用
「( ✧Д✧) カッ!!
それだ!そうなのか!」
AI
「(´ㅍωㅍ`)
何がそうなのかですか!」
男客
「まぁ次のターゲットに移るまで、
逃げ切るか…
次のターゲットをあてがうか、だな!」
□□□□□□□□□□□
そして用は、開発研究所に戻って、
設計図を書き出す!
用
「どんな顔だったかな?
○山□屋とか、◇田▷郎 に似てたな…
それで、ここの眉毛を…」
なんと、人型ロボットを設計し始めたの。
AI
「あの〜使用用途を教えて下さい。」
用
「え? 浮気テスター!
これで、引っかかるようならアウト!
映像記録、常時魔導通信器の付き!」
メイド・トロイアル
「いきなり、何か作り出したと思えば!」
メイド・ゆみ
「ハァ〜、用様!」
用
「前世の記憶にな、詐欺師の!ヤツ、
よく、男を攫ってたんだ!
酒場で言われたけど、
あいつ、俺を拉致しようと、
躍起になっていた!
恐らく俺を分解して、
自分好みの男に移植して、
人造人間を作るつもりだから、
オババ?大オババ?の、
人体改造残虐実験を支援していた?
って仮説を立てると、
これまでの、不可解な行動の理由が、
わかりやすくなるんだよ!」
メイド・トロイ
「確かに、そうかも。
主?やってみたら?1万年以上は生きていて、
人形に引っかかる程度しか、
人を見ていないなら、
別の意味でアウト!」
ミレイ・ヴァーミリオン
「確かに、そんな傾向あったね。
だけど、どこに返送するの?
送られた所は、迷惑なのでは?」
用
「マルナーゲ島の封印の整備!とか?」
AI
「その…対話を要請されてます!
天界から…」
用
「それって、ヤツの要求を飲めって事?」
AI
「いえ、そうでは無いと言われてますが。」
用
「対話?ということは…
無理矢理でも、ここに連れてくるって事か?
ハァ…強制返送計画も今から用意します。」
□□□□□□□□□□□□□□□
その頃、パイン街の入口
そこでは、用の予想どおり、
強硬手段で入ろうとする者たちがいた。
新侯爵ルーラー
「(これは…城だ…)王宮からの、許可書だ。
通してくれるか。」
しかし、こちらは許可出してないので、
ダメだと言われる。
新侯爵ルーラー
「どういう事だ! 王の許可書をふみ…
ヒッ!」
門番兵の後ろから何か恐ろしい、
圧を感じた。
執事風の男達が出てくる。
そんな許可書は量産されているらしい。
だが…たが、ここは王直筆の許可書で
書式が決まったものが採用されており、
発行されたら、すぐに知らせが来るように
なっているらしい…
間諜対策の為であり、申し訳ないが…
と言われたとき、
王宮の馬車が来た!
やった!なんとかなる!
そう思ったが…
第2王子?ミルト・ラ・バボン
「あの馬車の中の者たちには、
制限の魔道具で拘束されてます。
お願いします。入れて下さい。」
しかし、ダメである。
どういうことだろう?
だが…あの執事風の男…
強い…そして、王族に対するあの態度…
柔らかな対応だが…
さらに、第3王女 ルルト様が来た。
第3王女 ルルト・ラ・バボン
「一度引き返して来て下さい。
マイークラー街で待機してくれますか?」
新侯爵ルーラー
「殿下、一体どういう事です。
こちらも、
その…やむにやまれぬ事情でして。」
第3王女 ルルト・ラ・バボン
「例え王でも無理だと言うことです。
わかりませんか?
バボン王国の歴史は、
知られておられますか?」
新侯爵ルーラー
「ブリードル帝国から、
その時の勇者の助けで独立した時からの
略歴なら…」
第3王女 ルルト・ラ・バボン
「つまり、王よりも強き者たちは?」
新侯爵ルーラー
「建国の勇者様達ですか?」
第3王女 ルルト・ラ・バボン
「あなた達に対応されたのが、
その方々。
今は、皆様ヨーガ商店の制服を
着ておられますが。」
新侯爵ルーラー
「その、今日夢でここにいる全員に
お告げがありまして、
今行かないと、もう会えないと。」
第3王女 ルルト・ラ・バボン
「私達もです。だから二人共来たのですが、
私達、バボン王家はヨーガ様に会うまで、
かなり!本当にすごく!苦労しました。
それを壊すつもりはありません。」
新侯爵ルーラー
「もっ申し訳ございません。
(本当に苦労したのだな…)」
奥から、王家認定の紋章執事紋と
ヨーガ商店の紋を付けた執事が出てきた。
執事・大俵
「なんとなく、事情はわかりました。
昨日の夢の事ですね。
ええ、私にも要請が来ましたよ。
しかし、主は怒ってまして、
第2王子?ミルト様が言っても、
無理だと思われます。
このまま強行されますと、
間違いなく大惨事になるでしょう。
三顧の礼でも無理ですね。
一年野営の覚悟は、ありますか?」
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パイン街の用の屋敷…
AI
「用様〜!そんな罠めいたもの設置したら、
ほとんど、悪のアジトですよ〜!」
用
「送り返すんだ!
送り返すんだ!
送り返すんだ!
送り返すんだ!
送り返すんだ!」
メイド・ゆみ
「あ~、わかりますね。
ほんと、命令するのが当たりまえで、
やってきますから。」
パイン街冒険者ギルドマスター・ドリズ
「おはようございます!
って、何を作っているのですか?」
メイド・トロイ
「強制返送転移装置らしい…
コードネーム・ヒャッハーが来るから、
送り返すみたい。」
ドリズ
「コードネーム・ヒャッハーって、
元辺境伯ルーラー様達ですか?
そういえば、王都ギルマスのワシャが、
なんとかしてくれって言ってきたけど、
そのことかな?」
用
「あの王都のギルマス、
しっかり言っておいたのに、
まだ、やる気か…」
ユグ
「ご主人様、どうされますか?
レア? ミディアム? ウエルダム?
それともアッシュ?」
メイド・ゆみ
「え?(アッシュって灰!)
アッシュは、ダメですよ!
灰はダメ! 王都消滅ならぬ王都焼滅は
ダメですよ!」
用
「あれ?大俵さん?」
執事・大俵
「今、街の入口付近に、
新侯爵ルーラー様達が来てまして、
三顧の礼でも無理だと、言いましたら、
わからないみたいなので、
一年野宿で待つか?と言ったら、
待つ覚悟みたいです。」
メイド・ゆみ
「一年野宿ですか…
冒険者は、ほぼそうですからね…
いいじゃないですか?
自分達のやったことが、
どんな事か、わかるでしょ。」
用
「ヒャッハーは、返送!
あの王女も返送!」
そこへやって来たのは…
第2王子?ミルト・ラ・バボン
「待ってください! 私返送嫌です!」
メイド・トロイアル
「あちゃ~、言っちゃった…
言った以上、ドレスも着ましょうね、
ミルト王女!」
第2王子?ミルト・ラ・バボン
「うぅ、わかった。」
用
「ハァ〜 無理しなくて大丈夫だから。
あのホロン王国の王女の事だから。
あと生理的に嫌悪するのもわかる。
だから…う〜ん、ボーイッシュスタイル?
でもいいと思う。
それでね、
少し乗って欲しい話があるんだが…」
□□□□□□□□□□□
パイン街 高級宿
新侯爵ルーラー
「ありがとうございます。
まさかこんなに早く入れるとは。」
執事・大俵
「ルルト様が、今屋敷に行っておりますが、
それまでここにて、
休まれたほうがいいでしょう。
あと、地図ですが、冒険者ギルドはここ、
商業ギルドはこちらになります。
それでは。」
新侯爵ルーラー3女ミリ
「ハァ…やっと入れたけど、
まさか、建国の勇者様達がいたとは…
絵本の世界だったのでは…」
新侯爵ルーラー
「恐らく、本物だ…
1度肖像画を見たことがある…
我が祖父が、ケンカしたらしい…
その時の記録での特徴そのままだ…
何があったのだ…
あと、商業ギルド…
行かねばならない…
ミリ!支度しろ!
謝りに行かねば。」
元ポロン村・村長グレイ・カッシュ
「わしも行こう。
ラントの事もある。」
つづく…
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