第336話 ブラックボロボーン国軍1
我は、聖ボロボーン王国の国王!
ブラックマルトである。
今、我が軍は苦境に立っている!
聖魔法が使えない時点で、
もともと、軍を出すべきではなかったのだ!
クソ!
女王は、行方不明…
オババは、封印?
大オババは、結界の向こうで
鼻水垂らして、泣いて結界壁を叩いている。
あれは、演技ではないな…
女王の復讐か…
そんな余韻に浸っている場合ではない!
クソ!戦闘馬は経費がかかるから、
ロバにしたのが、こんなに不利になるとは!
うわ!頭に声が!
大邪神
「貴様! 国の王なのだろう!
なぜ、貴様の頭の中に軍事知識がないのだ!
王なのだから、我の子孫のはずだ?
こんなにアホなはずがない!
さては、貴様!オレを騙したな!」
ブラックマルト国王
「我は! 聖ボロボーン王国
国王マルト・ド・ドッセなり!
邪悪な思想に染まりし、
カルッティの女王にオババに大オババの、
邪政治から、独立した
真の聖なる国を目指すものなり!」
大邪神
「ドッセ? ドッセ?…
あ~!ドッセだと! それは…
私のお気に入りのメイドではないか!
王だと? 独立しただと?
フン!どーれ?見てやろう!」
ビキビキ!
ブラックマルト国王
「ぐぁっ! やっやめろ!」
大邪神
「うむ…… どうしよう……
お前は、ワシの孫ではある…
父親はどうした?
やつには、疑似エルフ改造を
施したはずだが?
検索…検索…
なんだと!同一化手術?
身体が溶解し始めたので、
手術で、同一化しただと!
なるほど、逆転写酵素阻害薬を使って、
抑制してしまったから、
MPを自動的に、肉体強化に使ってしまうと…
だが…それでも並の肉体だとは…
軟弱ではなく、うむ!
フハハハ! よしワシが改造してやろう!
フハハハハハハハハハハハ!」
ブラックマルト国王
「ヤメロ!貴様は、オレの親なんかじゃねー
ヤメロ!大邪神!
クソ!ヤメロ!」
大邪神
「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!
いい声で、鳴くではないか!
イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!
もっと聞かせろ!
もっと奏でろ!
ほうら?興奮してきただろう?
イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!」
ブラックマルト国王
「グワッーーーーーー!
うぷッ!オエーーーー!
ハァハァハァ!
ギャーーーーーー!」
大邪神
「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!」
元世界樹が、あった封印石あとから、
黒い大きな頭が出てきていた!
そしてそこから伸びる触手が、
ブラックマルト国王に繋がり、
脂肪をかなり蓄えた身体が、
筋肉を発達させすぎた身体へと、
変貌していった。
それを、目を大きく見開いて見る大オババ。
大邪神の本体を探索する、賢者マサキ…
それを魔導通信で見る、各国政府…
たが、やはり大邪神とマルト国王は、
親子なのだろう…
かなり大事な事を、忘れていた…
大邪神?の頭を取って引き抜くものがいた!
そして、ラーメンの如くすする!
ブラックゴブリン・ジャイアント
「めし! マズい!めし! ズズズズズズ!
もっと!めし!」
封印石あとの穴に直接口をつけて、
ゴブリン・ジャイアントは、
吸い込むようにすすり食べる!
大邪神
「ヤメロー!なんていうとでも思ったか!
これはクローン体!
いくらでも身体はある!
乗っ取ってやる〜!
うん?クソ!なんてヤツだ!」
ブラックゴブリン・ジャイアント
「ゲップ! フゥー!
オイ!アホ! ハラ、すぐに減る!
今から用意しろ! 戦え!
そして、メシを用意しろ。」
ブラックマルト国王
「ヒィーーーーーー!」
□□□□□□□□□□□
肉体改造で、引き締まった身体になっても、
国王としては、締まらないマルトであった。
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