第331話 犯人は、お前だ!え?ワシ?

  取調官B…は…困ったな…が口癖になった。


 担当が、自称・冒険者メルト…


真偽の玉を使っても、嘘はついてない。


冒険者ギルド証も本物だ。



だが、どう見ても、聖カルッティ王国の


女王だよな…


本人が言うには、もともと冒険者らしい…


そして、イヤイヤ無理矢理受けさせられた、


仕事があるにはあったが、


そのことには、触れたくもない。



らしい…



お〜い〜、


どう報告書出そうか…わかんねーよ!



えーと(゜-゜)


逮捕のの理由? 


魅了容疑?


要人殺害未遂容疑?


近隣商店営業妨害容疑?


殺人的・マズい食品製造容疑?


殺人的・マズい食品販売容疑?



(o´Д`)=зハァ…


下の2項目は確かに、王国法で罪分類だが…


実行されたことも!執行されたことも


ないんだよな…



だって、薬とかいえば逮捕回避出来るから!



これで逮捕って、


誰か死んだのか?


まさか…その場合死因はどうなるのか?


食中毒ではないな…


毒物中毒扱い?


わからん…




聞いて来た…


気絶した者は5名。


治療院行きは25名。


そのうち、入院は15名。


内、意識不明は、1名。



アウト!


うん、牢屋行きだな。


営業妨害は認めとる。


魅了は、違うと言い張っている。




要人殺害未遂…これなんだよ!


あの白パン屋!安いは美味いは、


文句つけようのない店だった。



そして、今話題の


白パン職人15人衆の1人タットが言うには、


えー(・_・;)!


師匠! そうだったのか!


どおりで、美味いはずだ。



なんせ、あのパン食べたら、


呪いが解けた!


古傷が治りだした!


目が、見えるようになった!


動かなかった腕が、動くようになった!



そんな、話まで付いてきた。



衛兵で、片腕動かなくて書記にまわった、


同僚が、泣いて喜んで剣を振ってたな…



よし!営業妨害!死刑!


なんて、報告書出したら…


怒られるだろうな…まぁいいか…



宰相様がやって来た…


取り調べに、あとゆっくりと、


一ヶ月時間をかけろって…



マジか!


あの女取り調べすると、


神経が保たん…


また論破されるとか、もうイヤ!



そのことも、宰相様に言ったよ…


取り調べ記録見た宰相様は、


特殊予算組むから冒険者ギルドで、


指名クエストを出せって言われた。




□□□□□□□□□□

ミノタウロスA

「姉さん!脱獄したら酷いことになるから、


ダメだよ! 」


自称・冒険者メルト

「わかっとる。まさか…あの女が?


いや、顔を見ていない。」


ミノタウロスB

「わかる…店の表に立っていたとき、


全く顔が見えなかった。不思議だったけと…


まさか、振り向いたときの顔…


(ガクガク)相当怒っていたな。」



自称・冒険者メルト

「ワシ…見えなかった…


頭、真っ白…覚えとらん…


うん?誰か来たな!」




取調官B

「取り調べに来ました〜。


では、どうぞ!」


自称・冒険者メルト

(なんじゃ?このノリは?何かおかしい。


まさか!死刑か?)


「あの〜、いったい?」


取調官B

「では、そこにすわってください。


今日から、臨時取調官が行います。」



やってきたのは…


バイト取調官マイネ

「臨時取調官のマイネです。


では、喋っていただきましょかね?」



自称・冒険者メルト

「ヒィ!クソババア!」


バイト取調官マイネ

「なんだと!この年齢詐欺ロリエルフ!」


自称・冒険者メルト

「なんだって、貴様が出てくる!


お前!経典でも慈愛の存在なんて、


無理矢理書かせといて、


今度は、取調官かよ!


人に、面倒事押し付けておいて!


なんだって言うんだ!


もう、あんな面倒事なんてお断り!


なんで、あのクソジジイと、


クソオババ達の面倒を見させる!


ふざけるな!


戦争を止めさせるために、


私は、宰相に立候補して当選して、


止めさせようとしたが、


邪魔したのは、貴様だったよな!


え!こら!そのせいでワシは、


詐欺師呼ばわりされているのだぞ!


地球魔導怪獣大戦の末期!


マリオネットの魔法で、


よくも操ってくれたな!


そのせいで、今も詐欺師扱いだ!


よくも、ノコノコと出てこれたな!



何が、貴様らのせいで呼び戻された?


お前がやったことの、後始末をやれと


言われたんだろ!」


□□□□□□□□□□□□□□□


それを、取調室の外で聞いていた衛兵5人に、


宰相と取調官Bは、真っ青になった…



ハァ?


マイネって、創造の管理者の1人マイネ様?


そこに、受付嬢トーラが来る。



受付嬢トーラ

「ヨーガ商店の

新人パートのマイネですから。」


宰相

「はい。とりあえず、職場体験コースで?」



受付嬢トーラ

「はい。よろしくおねがいします。」


そして、トーラの姿が消える。


□□□□□□□□□□□□□□


バイト取調官マイネ

「まぁ…無理ね…


戦争を終わらせたのは、あの人。


それは、変えられない事実。


何をしようと止められなかった。


それも事実…


だけど、あんた!


自分の生まれた村焼いたのは、


自分の意思だっよな!


え!言ってみろ!


あの人を殺そうとしたのは、


お前だよ!この浮気魔!


何が、幼馴染みの婚約者だ!


大教皇の側付きの美青年に浮気して、


取り入るために、


あのスカンクの昔話しかしない司祭に化けて!


焼いたのは、貴様だろうが!


死体がなかったから、


村にいなかったはずだ?


だから、私に罪はない?


アホか!いたんだよ!あの現場に!


あのあと、見つけたら現場が、


谷底の川の流れの末端の村だったから、


お前が、ファイヤーボールで吹き飛ばした!



そして、それをレジストしたが、


吹き飛ばされた!


ほぼ間違いないぞ!


お前が、詐欺師の名前をつけられる


原因を作ったんだよ!



旧地球の有様は、私の管理ミスだと、


いいかげんわかっているが…


どうしようもないのだよ!



外道滅殺拳なんて、


拳法道場が創立されて、


平和コミュニティが出来て、


あの人が動き出すまで、


全く戦争は終わりに向けて動かなかった…



それは、変えられない事実だよ…


メルト…


お前…


牢屋に入れられた容疑、


なんだか、聞いたのか?」




自称・冒険者メルト

「フン!どうせ、


魅了と営業妨害に暗殺未遂だろ?」



バイト取調官マイネ

「ハァ〜。


お前な、ミノタウロス達の分隊が


パイン街に、謝りに行ったぞ!


あの人…しっかり聞いてくれたみたいだ。


よかったな…


助命の嘆願が来たので、


魅了とかの、容疑は天界持ち案件だな…



だがな…


ププッ!


そのな…


ププッ!


どうしても、うん…


あの人も…なんとも言えない…


ププッ!


うん、慈悲深いトロイも…


ププププッ!


ヴァーミリオン姉妹も、


ププププッ!


あきれた…顔してた…


ダメでしょ!


料理の味で人殺し、しては、


ププププププッ!」



自称・冒険者メルト

「オイ、なに笑ってる!


ハァ〜?人殺し? 待て食中毒出してないぞ!


本当だ! 消毒もしっかりした!」



バイト取調官マイネ

「ププププッ!


その…


ププッ!


消毒に、ジャムとかも鉄板で焼かなかった?


時間差で、タンパク質全てに


消毒行き渡るように、


スキルで加工しなかった?



あれやるとね…


すっごく、マズくなるのよ。



人は死んでないけど、


治療院送りになった人が多数。


意識不明が1人出てるのよ。



腐らないクレープ見てすぐにわかったわよ。



ププププッ!」



自称・冒険者メルト

「えー(・_・;)」



取り調べが終わった。


出ていこうするマイネ…


だが、メルトは幼き日を思い出した!


そうだ!私の父親があいつだと


判明した、きっかけとなった入院は…


自称・冒険者メルト

「なぁ、マイネ!


なぜクレープ見てすぐにわかったんだ?


まさか!」



マイネの顔が暗くなる!



自称・冒険者メルト

「お前…旧地球時代…宮殿建立祭のとき、


[1つ50円の激安ミントクレープ]って、


看板の屋台出さなかったか?」



バイト取調官マイネ

「えっ…えー、今日の取り調べおわり!」



慌てて部屋を出ていくマイネ…


しかし…


取り調べ室の前には…


受付嬢トーラが、怖い顔して立っていた。



顔が引きつるマイネ!




受付嬢トーラ

「さて、(治療院の患者さんを救え!)


クエスト行きましょうか?


殺人クレープの、お師匠様!」



元マルダス世界管理者・マイネ

「いやーーーーーーー!」


マイネさんのクエストはつづく…

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