第327話 用は、逃亡する準備を…

  パイン街…


 とある宿屋の、使われていない…


 使用禁止となっている部屋…



ギィ〜!


そこの部屋の物入れから、用が出てきた。


屋敷を抜け出し、ここに隠れていたのだ。



「ハァ〜! どうしよう〜!


困ったぞ〜」



メイド・トロイアル

「お困りですか?」


ユグ

「ヨー?なに困っているの?」



突然、後ろから声が!


(ビクッ!いかんここで逃げると、


あとが、大変になる…)


「うっうん…その…地球って…


今の日本は法律で、一夫一妻なんだ…


お母さんに、まず、どう説明したら


いいのやら… ハハハハハハ…」



ユグ

「あ~その事か!


あっそうか! 前世?の記憶ってフォルダー


に、入っているんだもんね。


あのね! 眷属だったらOK!」


「え?????????」



用の頭の中では、?がいっぱいになる。




ユグ

「うーんと、昔のヨーも求婚されて逃げた!


だから、みんな言った!


誰が、妻と呼ばれてもOK!


セフレでもいい!


みんな相談して認めるから、


フリンでは無い!」



「そういう問題か?」


ユグ

「うん、ヨーは、昔もそういった!


その時に出た案が、皆私の眷属になって、


それで、論理も法律も乗り越えよう!


だけどよーは、オレはそんな器ではない。


とか言っているうちに、


地球魔導怪獣大戦が第2期に入って、


激化した…


何人も、酷い事になった…


あの子達も、


恐らくエピソード記憶が封印されただけで、


前世の魂の知識経験記憶は、ある!


あの焦りようは、間違いない。



だから、トロイ達も焦る。


だけど、あのクラスメイト?の子たちは、


半分思い出しているよ。



眷属になったんだから、フリンではない!


大丈夫!




えーと、お母様に説明する方法?


その問題を解決するために、


用賀家が、作られたの!」



「え?」



メイド・トロイアル

「そこの事は、私も


別の地獄で暴れていたので初耳です。」



ユグ

「うん説明すると…


天界上層部に、地球魔導怪獣大戦の


犠牲者達は、マイネや他の管理者のポンを


弾叫を、あ・ま・りしないのと、


引き替えに、ヨーと集団結婚させてくれって


お願いしたの。



だけど、ヨーは怒りに任せて地獄に、


逃げ込んだ担当者達とか、


地獄に落ちた、外道達を地獄ごと


シバいていたから…


うん、大事な仕事中だったから…


すぐには無理だった…



一段落するまで、


犠牲者達は魂の鍛錬として、


いろいろ修行やっていたのよ。」



ユグ

「そして、ヨーにクローン作って、


平安時代に入ったばかりの、


不安定な社会を、裏から支える事を


天界は依頼したのよ。



だけど、そのもう一つの目的は、


眷属って概念をもつ家を作ること!



つまり!全員眷属化結婚の布石と、


政界の黙認化と天界の結婚様式の導入!」



「えー(・_・;) その…僕…


つかれているみたい。」



メイド・トロイアル

「疲れていて、変装して


パン屋さんできますか!」



「あれは、その…


次の食料品質改革の布石で…」



ユグ

「確かに、お弟子さん育っていたから、


うん、その返答は認めよう!」



メイド・トロイアル

「では、なぜ?」


「いや…その…うん、オレが今地球行くと、


何か、とんでもないものが飛び出てくる


予感がするんだよな…」


AI

「ただいま! えーと用様!


スミレちゃんの用賀家総帥に就任する事の、


天界の承認が降りました!


なので、就任許可状書いて下さい!」



「え? そうか、あいつも、もうそんな年か…


ついこないだまで…高校一年生だったのに、


もう二十歳か…」


AI

「(ㆆωㆆ)ジー


用様…確かに…忙しかったですが…


まだスミレちゃん16歳です。


えーと…就任は…


父親…自爆?自滅?に近いもので、


用賀家総帥代理には、ふさわしくない!


との天界の判断ですね。


用様以外の他の兄弟は…自爆?自滅?


用賀家として人間として、あるまじき行為…


その為に、候補から除外!」



「で、オレは無能だから、じょ…」


AI

「違います!


無能ではありません!」


「ありがとうm(_ _)m」


AI

「えーと、社長の上に会長がいるように、


総帥代理の上に総帥!


総帥の上に始祖代理!


始祖代理の上に始祖!


と、なっております。


なので始祖が今はいますので、


委任状ではなく、就任許可状!」



「ヘ?ポカ━( ºдº )━ン...」



ユグ

「ヨー帰ってこーい!」


メイド・トロイアル

「主…帰ってきて!」



□□□□□□□□□□□□□□□□□□


その頃地球では、


天界からのメールを受けた者達が、


密かに準備を進めていた。



ヘル・キャット

「七瀬専務?あの〜


そろそろ有給消化しないと!


大丈夫ですよ! 


娘さんも、裏社長も帰って来ますよ!」



七瀬 優香

「猫間ちゃんの予言は、


すごくあたるけど、今は流石にね…


だけど、あの子達が帰って来たら、


住める場所くらい確保しないと!」



ヘル・マーチ

「あ~、この物件お手軽だったので、


確保しました〜!


洗浄と掃除は、今日の掃除組がやってます。」



七瀬 優香

「この物件って、ヤバいやつでしょ?


大丈夫だったの?」



最近、通販サイトJukaiは、


都心のヤバい物件ばかり買って、


統合し、配送センターと


ショッピングセンターを開設した!




怨霊達が、いない快適な空間!


ショッピングセンターは、大繁盛した!


それが、


裏社長(用)と娘(唯)が


行方不明の専務心を、倒れるのを留めた!




そして…それに目をつけた区役所は、


税率を上げないと言う、


建設時の誘致契約を破って、


税金を5倍にした…




しかし、 Jukai側は…あっさりと


ショッピングセンターを売ったのである。




土地と、建物の建設費を入れた、


値段で、利益無しでそのまま売った…





誰もが、「バカめ!」


「フン!先の見えない経営者だ!」


などと、陰口を叩いたが…



気づいてなかった…


ものすごく、高度な結界が無いことに…



結界がなくなった、ショッピングセンターを


めがけて怨霊達が集合してくる!



もはや、墓場よりひどい………




通販サイトJukaiは、


郊外の所に配送センターを作る。



地元の失業率が、ゼロになった…



そして、余った分の資金と収入で、


コッソリと土地を買って、


マンションを建てた…


もちろん、地下は150階ある!


地上は、10階建て…




地下部分の届け出は、発電所である。


他の空間は、法律で定められた


安全を確保するための空間となっている。




そう!あ・ん・ぜ・ん・か・く・ほ!


安全確保!



行政視察でも、問題なし!とされた!



よく似た物件も、少し作る!


もともと、ウィークリーマンション経営!


だから、不審がられない!





区役所には、ショッピングセンターを買った、


業者が、区長に抗議に来ていた…



儲からない!話が違う!


後ろに怨霊15体も付けて……




そんな業者達の抗議が一ヶ月続いた…




ある日、区長が朝、顔を洗っていると…



鏡に10人以上の、知らない顔が…



そして、その日、


PCはパスワードを受け付けず、


変更も受け付けず…


勝手に動き出す!


コンセントは大人10人でも抜けず…


ブレーカーを操作しても、


電力カットできず…



切断しようと、ペンチで切ろうとしたが…


ペンチが、火花出して溶けた…



電力会社に送電を切るように言うと、


電力会社のPCも、制御不能となる…




結局、今も区役所は制御不能である。


業者達の、税率だけ高く設定されている…



区長? 最近見ないな…


副区長さん?二人共見ないね…



議員さん…あれ?…


そういえば…選挙した?


選挙管理委員会の人…


体調悪いって全員辞表出して入院したよ…


住民課の課長………



気がつけば、窓口業務の派遣社員しか、


いない行政機関…



異常事態が、発生していた…

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