第326話 恐ろしき宝箱の中身…

バボン王国宮殿!



ここでは、ホロン王国からの亡命者の


受け入れの挨拶が行われていた。



元辺境伯ルーラー

「陛下、ありがとうございます。


このルーラー!


第2王子?ミルト様の下で、


粉骨砕身頑張ります。」



国王ベジタル・ラ・バボン

「うむ。頼んだぞ。


実は、もう一つ言わねばならない事がある。


パイン街には、今、立ち入り禁止に


なっておる。


実は、用さ…ゲフンゲフン、


すまない。


実は…用殿は、とある事をしておって、


手が離せないのじゃよ。


実は、先程まで王都にいたのじゃが、


事態が急に変化してな、


すぐに、パイン街に帰った。





これから備える相手があまりに巨悪でな…


被害が出ないように、


パイン街にいる事になった。



この、解毒のネックレスとかは、


用殿からの祝の贈り物じゃ!


そうそう、ポンロ村のラントとその母親は、


生きておる。


ただ、ラント殿は


ゴブリン・ジャイアントとの戦闘で、


重症だった。背骨を粉砕したらしい。


だが一命を取り留めた!





あと、ヴァーミリオン姉妹は、


大丈夫じゃ。まぁ今は忙しいから、


後で、ミルトが機会を作る予定じゃ。」




元辺境伯、改め

ミルト州執務担当侯爵ルーラー


「重ね重ねありがとうございます。


元近衛師団達も、


王家の新部隊に迎え下さり、


本当に感謝しかありません。」



そして、辺境の地ダンジョン産の


大宝箱を献上するために、持ってきたのだが、



アレ? 1つ増えているらしい…


元ホロン王国近衛第3隊長

  新バボン王国近衛第5隊長

    カルキ・ド・ウオタ


「これは…ホロン王国の


王族女性用衣装用宝箱…」



サーと青ざめる亡命者組…



第2王子?ミルト・ラ・バボンが、


耳を当てると、


中から寝息とイビキが聞こえる。



鎖を持ってこさせ、ぐるぐる巻に、


封印する。



その、ミルトの顔を見て、


真っ青になる、


ルーラーの三女ミリ・ド・パルサー。




聞いてはいた…


聞いてはいたが、


本当にそっくりだ!




ホロン王国のミルト姫からは聞いてきたが、


母親が、双子であったらしい。


だが子供もここまで、


そっくりだとは思わなかった。




だが、アレ?たしか女性とは聞いていたが…


髪は短い(ショートカット)


服装も…ドレスでは無く、


儀式服だが、男物…


第2王子?と呼ばれていた…




そのことに、ベルガー達も気づく。


しかし、バボン王国の宰相が、


後で説明するとゲスチャーで、


伝えてきた。




鎖で巻かれたニセ宝箱は、


丁寧に宮殿から、退場しようとしていた。



そして扉から出ようとしたとき…


宝箱から、何かの叫びが聞こえた!



メリメリメリメリメリ!



動き出す宝箱!


バーン!


鎖が、弾ける!



中からは、第2王子?ミルト・ラ・バボンを


着飾れば、こうなる!という見本が…


かなりの美貌を持つソックリな…


いや…ソックリ過ぎる女性が出てきた。


違いは、髪の長さぐらいだ!




ソックリ女性A

「ハァハァハァ…鎖?


誰よ!鎖で封したのは!


私を…(第2王子?ミルトを見た…)


お前は…!喰らえ!


ファイヤーボール!」




顔を歪めて、悪魔の顔になった女は、


第2王子?ミルトに、


魔法スキルで、攻撃をしたが…




対照的に、第2王子?ミルトは、


女神の如く厳かに、ニッコリと微笑む。


そして、左手に薄い炎を纏わせると、


ファイヤーボールを受け止め、


そして握り潰した!!!




ハァ?


ルーラーは、戦慄した…(ルーラー視点)


なぜジャジャ馬姫がここにいる!


そして、近づけるな危険!の二人が、


近づいてしまった!


 

たしか、武力は互角だった…はず?



アレ?


第2王子?ミルトが、消えた!


と思ったら…相手の後ろに現れて…


ジャジャ馬姫の頭に優しく手を当てると…


ホロン王国第3王女 ミルトは白目になって、


倒れた…



えー!(゚ロ゚;)


互角どころか…


そうか!オーク・ジャイアント軍と、


戦っていたと聞いている…



ルーラーは、これを見て…


自分の子育ては、


大失敗をやらかしていた疑惑を持った。




そうだよな…



瘴気が無い状態の魔の森ですら、


儂らは苦労した…


シャングラー王の援助なしでは、


生きていないだろう…





それを、僅かな手勢で


スタミナポーション飲んで、


ラリって戦略もなしに突っ込む娘と比べ…




ルーラーは、決意をした…



バボン国王に、言う。


娘の性根を叩き直す為に、


ヨーガ商店に丁稚奉公させたいと。




(ルーラー三女ミリ視点)


三女ミリ・ド・パルサーは、戦果した…


丁稚奉公!…タダ働き…


だが…先程明らかになった、二人の差…


目をつむり、腹を抑え土下座する。


覚悟を決めた。その表明である。




バボン国王は、今はすぐに言えないが、


パイン街に打診してみると返答した。



ホロン王国の第3王女 ミルトは、


簀巻きにするわけは行かず、


すぐにホロン王国に魔導通信が、


繋がれたが…




どうも、様子がおかしいらしい…


向こうの外務大臣が、


そちらで保護してほしいと言ってきた。





なんでも、ホロン王国内で謀反計画を、


近衛第1隊長が企てていた容疑が


あったらしい。



それで、宮殿は混乱していると。


ホロン国王が魅了された状態であり、


それが第3王女ミルト失踪と、


置き手紙によって、第2王妃付きの


近衛第5師団(全て女性騎士)が動いて、


わかったことらしい。



そして、伝言で迷惑かけるが


第3王女ミルトを頼むとの事であった。



変なイベントは、あったが、


Cさんの騎士爵が決定した。


用からの手紙も、第2王子?から渡された。



名字はダイハードが送られた。


パイン街の住民全体の二つ名である。



名前はシーで行くらしい。


本人の希望もあり、パイン街市民権が付いた。




なぜ大金ではなく、市民権にしたのか?


実は、シーさんの母親の実家が、


パイン街の用とも取引ある商店で、


自身は平民出身の方であった。


お母様も、同じく里帰り亡命者であり、


それが、理由であった。




そして、それはルーラー卿の願いを


やりやすくする為のものでもあり、


見ていたバボン貴族達も、


「ホォー!」と、騎士爵授与して


良かったとの評価に繋がった。



空気を読むのも、うまいシーさんである。



ここに、騎士シー・ド・ダイハード


の誕生であった。



さて、問題は… 


ホロン王国のじゃじゃ馬姫…


とりあえず…ルルト姫預かりになった。



そして、パーティーが始まる。


パイン街から用の代理として、


メイド・トロイが、


商業ギルドマスター ミイナ・ヴァーミリオン


と、同伴で出席した。



用は?


ハイ!謎の気絶をしてまして…


まぁまだ疲労が残っていたので、


代役が出たのですが…



その時、修羅場になった人が何人いた…



まず1人目

ルーラーの側近として、出席した…


ホロン王国先代王…



2人目

ルーラー卿


そして…他多数…


そう!ホロン王国貴族達は、


皆さん経典を読むのが、義務であって、


毎朝、王宮の礼拝堂で祈るのだ…



トロイとミイナが並んで、


皆さん気がついた…



だが、困った事に泡を吹いて倒れた者がいた…


ホロン王国第3王女 ミルトである。


トロイは、一言おうと、


思っていたが、やめた。



そんな、なんだか平和なパーティーで済んだ…

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