第324話 イヤイヤやってたら、報いが…

  私は、つい最近まで女王をやっていた…


 この世界的に来た時は、


嫌だと何回も行ったのだが、


地球の他の管理者達が、


「お前、世界を無茶苦茶にしておいて、


時間が経ったから無罪放免になるなんて、


そんな甘くないぞ!


時間が解決する?


甘いね!あの人は、なんていうかね?


せめて、これから作る世界の政治くらい、


まともなモノでなかったら、


いくら、そんなはずではなかったが…


とか、想定外の事が…記憶にございません…


なんて、通じないよ!」


と言われた…



イヤイヤながら、女王やったけど…


初めは、しっかりやっていたんだ!


だけど、あの大教皇の親父…



旧地球の移民船のコンピューター使って、


その頃のデーター使って、


パワーアップして早く、


マルダス世界を沈静化させるなんて、


ろくでもない計画立てたのはいいが、


改造するのは、初めはワシだったらしい…




だが、ワシはその当時、


怒り狂う世界樹を抑える担当で、


精一杯だった…



だから、教皇と凶皇のどちらかになった。


あの二人は母親違いの姉妹らしいのだが、


正直、あの狂い様には引いていた。



父親の大教皇も、狂っとった…



だが、あの父親の大誤算は、


教皇も凶皇も、


深い凶気を持っていたということ…




あの二人は…ゲス父親が町中の娘を誘拐して、


ベッドで寝ている所を襲撃!気絶させて、


肉体改造装置に入れたらしい…




だが…欲の権化で修行してない男が、


異界のエネルギーに耐えられるか?


結果を言うと、欲が異界の邪気を呼び出した…




そして、ワシが王宮に帰った時には、



化け物と化した大教皇が暴れとった…


結局、管理者のマイネも強制介入決定で、


なんとか、1回目の封印をしたが…


アイツ…あの大教皇のやつ…


自分のクローンを各地に置いてやがった。


それが、本体に共鳴して化け物にまたなった。


悪い事は続くもので、


それが合体した…そして大邪神が出来た…




もはや、封印するしかなかった…


討伐なんて無理!


しかし、封印の責任をマイネは押し付けた!


ワシはため息しか出んかった。




コッソリとワシはクローンを作った。


マイネには、責任をとれ!と言ってやった!



クローンは、3王女として、迎えた。


教皇と凶皇は何か言いかけたが、


思いっきりハァ〜〜〜!とため息つくと、


なにも言わなかった。




恐らく、母親違いの姉妹と勘違いしたかもな…



そして、今!やっと…チャンスが来た…


と思っとったけど…


少しどころじゃない誤算が……



ミノタウロスが言った事…


ヴァーミリオン姉妹が言ったこと…


あの人、普通の人だったよね…


まさか修行の果てに千年の寿命問題を、


消滅させて…


恐らく神格持ってるだろな…


トロイとかトロイアルも魔神の域だったし…



うわ〜


ヤバい…ヤバい…


仕方ないので、あの杉谷とやらが


襲撃してきたときから、


スキル封印を解いた…




そしたらバボン王国の王都で、


金貨1枚で、商売しろ!


そして、誠心誠意やれ!


そうでないと、話を聞いてくれないぞ!


なんて、お告げが…





仕方ないから、変装して


イヤイヤながらクレープ屋を、


始めた…




しかし、ある日道の向こう側に、


あのツルピカ元宰相が、スープ屋を始めた。




なんで、アイツの店が繁盛するんだ!


クソ!




それだけじゃない!


うちの店の2軒隣にパン屋が出来た!


細い身体の女がやっているのだが、


なぜ、売れるのだ!


うちのクレープも柔らかいだろ!



なんでも、白いパンで中身も詰っている


腹持ちも、良いパンらしい…




腹が立つ!


だから衛兵に魅了をかけて、


あの白いパンにネズミの肉が混ざっている!



なんて、ついつい吹き込んでしまった!


いや〜爽快!




昨日、あのツインテール女は


衛兵にしょっぴかれてたな!



あ~!ゆかいゆかい!


ミノタウロスが、嫌な予感するから、


辞めようって言うけど…




だけど、次の日あの女!


店を開いていた!




くっそ〜!



冒険者ギルドに行って、悪口広めてやる!



すると、有名な白いパン職人が、


王都に来るらしい…



うへへへへへへ!


こいつを使おう!



うん、メルト様の魅了で


パワーアップして、あの女の店潰そうね。




そいつの名前はタットと言うらしい。


早速魅了完了!



さ〜て、まずはやつの店に訪れさせて、


酷評してもらおうか〜!


ヒッヒッヒッヒッヒーーーーーーッ!





□□□□□□□□□□



アレ?



ここどこじゃ?


知らない天井じゃな………



ハテ?????







グギッ!



痛い!


頭がーーーーーー!



痛い!



あ~


アレ?


そうだ…


たしか魅了強化した、タットに


ヤツの店の前で酷評するように命令して…



タットがヤツの店の前に行った時くらいに…



バリンっと音がして…


タットにかけた魅了強化が破壊されて…


ワシに、スキルの返りが来たんだ!


あんな返りは、初めてだった!



痛かった! 血が吹き出た!


慌てて、なにが起こったか


通りに出て見たら、


タットのヤツ…


「師匠! すみません! オレ…


どうかしてた… 」


なんて言って土下座しとる…



ハァ(´⊙∀⊙`)?


師匠? え? 


あいつが?


アイツ…タットに何か言っていた…


そして、アイツがこちらに振り返った?


辺りで…記憶が無い!


ないぞ!クソ!



で、ここはどこじゃ!



足が動かん!


手も、動かん!


小さな部屋だ…



扉が開いた…


マイネだ!マイネが入ってきた!


クソ! マイネ!貴様!


思いっきり怒鳴ってやったが、


マイネの顔が恐ろしい恐ろしい顔に、


なっていく…


元マルダス世界管理者・マイネ

「貴様らが、ろくな事しないから、


呼び出し食らって、雑用からやり直しに


なっただろう!


どうしてくれるんだ!


このドゲスがーーーーーー!!」



マイネの右腕が消えた…


そして…世界が真っ白に………………。





□□□□□□□□□□□□□□□□

前聖カルッティ王国

女王メルト・ラ・カルッティ


逮捕!

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