第317話 やっちまったオーク・ジャイアント…

 ブリードル帝国内…地下…


オーク・ジャイアントは、


黒くなってパワーアップした、


ゴブリン・メッセンジャーを見ていた…。



オーク・ジャイアント

「どう思う? リッチキングよ。」


リッチキング

「恐らく、大邪神と言う存在が出した、


邪気なのですが…


その…少し我々とは組成が違います。


そして、古代のこの経典にも


載っていません。しかし当たり前のように、


大邪神と呼んでいる…おかしい!」



ゴブリンシャーマン

「私も同意見です。どういうわけか、


この大邪神とか言っていますが、


ものすごく人間くさいのです!」



コボルトキング

「オレの、気のせいではなかったか。


ものすごく人くさい…


どちらかというとニオイ的に、


聖カルッティ王国くさい。」



キングスライム

「なぁ?俺たちスラ通信網から、


今上がった情報なんだが、


この大邪神って、このマルダス世界の


大地の地下に封印されているらしいぞ!」




オーク・ジャイアント

「本当か! そういえば、眠りの中…


オレの部下になれとか…聞こえて来たな。


あれか! マズいな…


あの存在は、我々とは相容れない!」



ワームキング

「大変だ! 部下が黒い邪気が出る穴を、


掘り当てた! この基地の真下は、


大邪神の身体だ!」



ワーム

「見てください! 何だあの生物は!」



T-rex

「大邪神ってまさか! やつか!」


オーク・ジャイアント

「何か知っているのか?」



T-rex

「ほら!、俺達の身体とか細胞を組み込んで!


他の多元世界から邪気を注入して、


人体改造した、


大教皇の話は聞いたことないか?」




リッチキング

「ま!まさか!では、大邪神は


聖カルッティ王国のオババ達の父親!」



ワームキング 

「マズい!亀裂が、大きくなってきている!」


オーク・ジャイアント

「クソ!基地拡大が仇に…


いや、どこも同じか! 


うむ、大邪神がここから出るか、


聖カルッティ王国から出るか、


マルナーゲ島から出るか、


それで、情勢は変わるな!



皆の者! 聖ボロボーン王国近くに


設定した基地に緊急移動!


退避!退避だ!」



モンスター軍団が、大移動を始める。


だが、割れそうな所をドシンドシンドシンと、


移動するとどうなるか?




ピシ! ピシ! ピシ!


地割れが、広がっていく…



しかし、オーク軍の行動は早い!


転移などを織り交ぜて移動したが…


ドシン!


バン!



ドッカーン!



最後、オーク・ジャイアントが気合い入れて、


足を踏み込んだ時に、


地割れを広げてしまった!



そして、邪気の噴出が始まる!



オーク・ジャイアント

「しまった〜! クソ!」



必死に走り出すオーク・ジャイアント!



ブリードル帝国の監視砦では、


いきなりの、モンスター軍の移動に、


緊急の狼煙を上げ最後に


オーク・ジャイアントが、


走って行くのを見て、「俺達の勝利だ!」


なんて根拠もない事を言っていたが、


その後の邪気の噴火では腰を抜かす…




オーク軍の移動後の穴を、


新皇帝リッパーは、


すぐに埋めるように命令して、


被害を最小限にしたのが、


また支持率を上げた。

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