第298話 埋められた都市の再起動

  用?は、ポプリさんの話を


  黙って聞いていた。



 その時間、地上時間にして実に72時間…


 ほぼ3日間になる…



 なにを、ポプリさんが話していたか…


 生まれてからの思い出…辛い記憶などである…


 それは…地球の苦難の記憶でもあった。



 しかし、用?と用はなにも話さず、


 ゆっくりと頷き、聞いていた。


 AIは、トロイ達がよく言っていたことを


 思い出す。



 ずっと、辛い記憶に寄り添ってきたのだ。




 そして、ポプリさんの話が終わったとき…


 まるで呪いが消えたように、


 地獄の空が、暗く黒い雲が渦巻く空が



 明るくなった…



 ポプリ?

「あれ? 先輩? え?」


 ペタペタと、用?を触る。


 ポプリ?

「本物だ!」


そこからが、早かった…


ポプリさんが…いや…炎獄火炎大帝が動き出す。



すぐに、地獄が復旧を始めた。



一週間が経った頃…


完全復旧をしていた!


だが、地獄から逃げ出した奴らを、


捕まえなければならない。



そして…ゲス・ゲドウ・ドゲスの処分と、 



召喚拉致された勇者もとい、


地球人たちである。



天界は、そちらに任す!


逮捕状出してOKな回答…



用と用?は、聖カルッティ王国の奴らにも


逮捕状出すように言う…



 天界は、気持ちはわかるが…とは言いつつ、


重要参考人として強制的に呼び出すことには、


同意した。



 他の地獄の職員達も


ユグドラシルに匿ってもらっていたらしい。



ユグドラシル

「約束どおりに頑張ったから、ヨーちゃん!


そちらに行ってもいいよね!」


用・用?

「だけど、現状はここにも通う事に、なるぞ?


それに、今オレも地球でも家族構成が、


複雑になっていてな、マルダス世界でも…」



AI

「天界からの、要請で


ユグドラシルちゃんと、お話しました。


それで、用様の事も話してます。」



ユグドラシル

「大丈夫! トロイ達ともよく話す!


約束する、ケンカしない!


サブドラシルは、やって来たら話そう。


サブドラシル・ブラックは、うん!


言いつけ守って、ヨーちゃん発見したら、


体裁関係なく、


助けを呼ぶ事を実行したから、


褒める!」




そして問題は、


ゲス・ゲドウ・ドゲスのことであった。



炎獄火炎大帝

「AIさん、この名前は先輩が勝手につけた


名前っぽいけど、実は違うんだよ。


親がつけ直した、名前なんだ…」


用?

「付け直した?」



炎獄火炎大帝

「あのファンタスティックネームと、


奇しくも同じ名前が


ファーストネームだったらしい。



しかし、3歳の頃から現れた残虐性と嗜虐性


などから、親は名前を


つけ間違えたと判断した。


そして俺が産まれる時には


ゲスとなっていた。」





用?

「アレはどうする?」


炎獄火炎大帝

「天界から、メール来たな…


ハァ、先輩を説得してくれって。」


用?

「オレは疲れた。


極力、キレそうだから


アイツらとは顔も見たくない!」



炎獄火炎大帝

「だよね〜。 だけど、ここまでコケにされた以上ケリつけたい!」



用?

「わかった。それでな、今のオレは…」



なが〜い話にはならなかった!



用?

「変だな? 天界、物わかり良すぎだな?


どうなっている?」



炎獄火炎大帝

「あ~、あのときの同僚達が


頑張って天界も良くなったみたいだよ。」



用?

「じゃあ、この黒い珠は封印しておいて、


(仮)疲労玉をこの(ゲス)


と一緒にマルダスに置いて置くか…」



炎獄火炎大帝

「新しい、名前考えないと…」


用?

「うーん(゜-゜)


AIさん? 天界はファンタスティックネームで


登録されているんだよな?」



AI

「ハイ…。」



用?

「だけど… うん…うん? あれ?


「♠♣♠♢♤♧♡」って現代語訳したら…


「地雷の女」になるぞ!」



AI

「ププッ! え? (笑)


メール送って聞いてみます。」



炎獄火炎大帝

辞書を、見ていたが…


「マジか… 地雷女… ネーミングだめじゃん


こりゃ、ゲスよりも…」



用?

「どうだった?」


AI

「電話すると!」


優雅な音楽がなる。


電話らしい…



炎獄火炎大帝

「はい、久しぶりです。


先輩は、お休みモードなので…


はい、わかった。ユグドラシルに替わる。」


ユグドラシル

「えーと、許可くれ! え!いいの!


うん…あのね…本人疲れてる…


わかった。いいの?了解。」



いつの間にか決まったみたいだ…



と、言うわけで地雷女を


マルダスに移送することになった…



用はマルダス世界に戻る事になった。



……………………………………………………

「♠♣♠♢♤♧♡」は、現代語訳されて


「地雷女」と本名で言われる事になりました。



用?

「オレが、つけた名前じゃないからな!」


AI・ユグドラシル

「はい、はい。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る