第238話 ブリードル帝国の誤算6
それは、寒い夜であった。
寒い 寒い 静かな 夜
ブリードル帝国の城門の門番は…
門番A
「ガタガタ…寒い! 松明すら無しで
こんなに真っ暗な中
警備しないと行けないんだよ!
明かり無かったら、見えないじゃないか!
城門しまっているのだから、
門番いらないと、思うけどな!
ガタガタ…
早く、帰って寝たい!
え!
(ゴキリ!)」
リッパー
「Good night!」
首が、ネジ曲がって寝ている門番A
深すぎる眠りに入ったようだ。
ボキ!
カスーノ
「доброй ночи」
(おやすみ)
兵士達が、深すぎる眠りについてゆく…
寒い 寒い城が、
さらに静かに 静かになってゆく…
□□□□□□□□
皇帝は目が覚めた!
自分の大きな肖像画が、自分を見ている。
皇帝
「コラ! あっ! オレか。 なにが!」
そう!
宮殿の天井に描かれた自分の肖像画を
なぜ、今見ている!
オレは、寝室で寝たはずだ!
起きて、辺りを見回す!
宮殿の王座の間だ!
王座に、誰かが座っている!
誰だ!
皇帝は怒り、動こうとするが動けない!
縄で、縛られていた!
玉座の男
「久しぶりだな、べガル(皇帝の名前)」
皇帝ベガル
「お!お前は!リッパー! 」
ゴン!
皇帝は頭を殴られる。
ジーネ
「フヘヘ、陛下に不敬であるぞ!
この場合、不敬罪かな? 陛下?」
カスーノ
「いきなり処刑は、つまらん!
なぁ陛下!」
皇帝ベガル
「なにが陛下だ! この…」
ゴン!
叩かれる、皇帝
リッパー
「兄が、王座につく!
母の出身の地位などは、関係ない。
これは、貴様に落とし入れられ、
聖カルッティ王国に罪人にされて送られて、
実験体にされて、痛い目にあい、
globe(地球)のアメリカという所に、
送られて、向こうの世界で
学んだ知識だよ! 弟よ!」
カスーノ
「なんと!長男様と言われていた、
べガル殿に実は兄がおられたとは!
おお怖い! とんでもない情報操作だ!」
ジーネ
「不敬罪と、
さらに王権簒奪の容疑も、追加ですな。
ヒヒヒヒヒヒヒ!」
皇帝べガル
「もっ…グラブ?…地球か!
実験体? 送られた? 勇者達の世界に?
そういえば、向こうの世界の知識本にも
そういう考えがあるとかいてあったが、
あれは、禁書庫の中にあるはず!
なぜ、知っている!
まさか!本当に、勇者の世界に行ったのか!」
カスーノ
「おやおや、おとぼけの演技が上手い!
さすが皇帝を名乗る大根役者様!」
□□□□□□□□
皇帝には、兄がいた!
つづく!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます