第214話 新たなる編成2

大陸北西に位置する国、ホロン王国


 王都では、国王が


ゴブリン・ジャイアント軍団の追撃を


していたが、ゴブリン軍団が


ブリードル帝国内に完全移動したため、


国境の砦の修理と、


「魔の森」「死の森」貫通トンネルの


入口となる旧ポンロ村跡地から、


辺境伯領への道の整備をして、


帰還していた。



今は、


ホロン王国ーブリザード公国貫通トンネル


の技師を、派遣して休憩に入った時である。




国王

「あのじゃじゃ馬娘は、


脱走してないだろうな?


やりそうだな~


不安だ。」



近衛兵士

「はい。強行突破を何回かしようとして


困った事になりましたが、


その…」



国王

「どうした?」


近衛兵士

「第3王女 ミルト様の…


ミルメ王妃様(第95話で名前だけ登場)が


やってきまして事情を話すと、


ミルト姫に往復ビンタを…」


国王

「ハァ… どれくらい?」


近衛兵士

「数えていただけで、


50往復は超えていました。


それで、やっと大人しくなった次第です。」



その後、先王からブリザード公国との


通信会談の報告を受ける。



先王

「実はな、第1王妃との通信の後


プリナ女王が、聖水を飲めと言うから、


倉庫に備蓄していたものを飲んだが、


呪いに、かかっていたらしい。」


国王

「なんだと! で、親父は…


なんか、色魔が抜けたな…


ま!まさか! わかった! 俺も飲もう!」



ホロン王国・ミルメ王妃

「私も飲みました。


その後、実は向こうの、


バボン王国のミルトちゃんが、


心配になって通信をしたのです。」



国王

「うむ。どうだった?


向こうも、妙な事になっていたからな。」


ホロン王国・ミルメ王妃

「元気でした。


あっそうだ! ヨー・ヨーガさんと、


話しましたよ。


極秘にしてほしいとの事にですので、


よろしいですか?」



国王

「うむ。」


ホロン王国・ミルメ王妃

「魔法薬師 ミレイ・ヴァーミリオンは、


生きています。 


ただ…この状況ですので、


隠蔽すると。しばらく表に、


出ないつもりみたいです。」



国王

「わかった。」


ホロン王国・ミルメ王妃

「国王とも、時が来れば会談してほしいと、


要望したら、快諾してくれましたよ。」



国王

「本当か! でかした! よくやってくれた!」


ホロン王国・ミルメ王妃

「義姉様(第1王妃)の事ですが…」


国王

「トンネルが、出来しだい迎えに行こう!


公国の結界内の方が、今は安全だ。


う…いかん!徹夜だったから、


疲れが出てきたな。」




□□□□□□□□□□



  大陸西のブリードル帝国では?


皇帝

「臭い! 何だこれは!」


近衛兵士

「その、勇者達にあのゴミを処理させたら、


爆発して…


拡散して、こんな事になりました!


あの召喚したゴミ! 


燃えずに拡散したみたいです!」



フロン皇女(大海賊王フロン様)

「だが、この臭いのせいで


親父も、息を吹き替えしたから、


あいつら、死刑には出来ん。」



皇帝

「あの、感覚…


うん。欲望で塗り固めても、


虚しいものだと、わかったな…


よし! 状況を報告してくれ!」



軍務大臣

「その…」


フロン皇女(大海賊王フロン様)

「オーク・ジャイアントが領内に入った。


砦が、跡形もない状態だったのと、


その前に、ゴブリン軍がある地点で


消えたのだ。



その地点に、奴らの基地が見つかった。


斥候を出したら…


聖カルッティ王国方面からの、


地下通路が発見された。



そして、オーク・ジャイアント達も


消えた。


地下に、デカすぎる瘴気が観測されたから、


そちらに移動したみたいだ。


今、王都まで地下を掘れないように、


魔道士達が、奴らの地下基地との境目を


土魔法で固めている。


後、こちらも、拠点を建築中だ。


勇者達には、消臭と、ゴミの処理を命じた。」




皇帝

「クソ! 元皇太子の反乱のせいで!


ここまで、攻め込まれるとは…


あいつ、まだ口を割らんか!


聖カルッティ王国が、黒幕かもな。


戦力が、足りん。


勇者召喚をするしかないのか…」

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