第87話 浮かんだ疑問
ブリードル帝国・王都臨時野戦治療院(臨時)
ここは野戦病院。元は大商店の店舗である。
用以外のクラスの生徒達と、担任の帆山は傷つき、ベッドに横たわっていた。
痛み止めの効果が切れると、うめき声が響き出す。
帆山
「あ~痛い。ハァハァ。痛み止めをくれ!」
看護師
「すみません、まだ薬が来てないんです。」
帆山
「うぅぅ」
杉谷
「旧田丸~頼む、ヒールをかけてくれ。」
旧田丸
「ヒール!ひ~」
ドサッ… 旧田丸がMP枯渇で、倒れた。
看護師達に運ばれて行く旧田丸。
その時、誰彼なくこんな言葉が、出てきた。
「な~、なぜここの帝王は俺たちを拉致したんだ?戦力的ってわけでは無いよな。」
「そうだよね、ラノベでの設定に出てくる様なレベルが上がりやすいとか、特別なスキルとかほとんどってほどないじゃん。」
「帆山先生? 大丈夫か? 顔色悪いぞ。」
帆山
「いやな、用賀のやつ[呼吸]ってスキルすらつけられずに、この世界に入れられただろ。」
「ええ。」「はい。」
帆山
「冒険者ギルドのマスターに聞いたが、隣のホロン王国のとんでもない森にいたらしい。」
「あ~それ聞いたことある。」
「だよな。」「生きてくれてたのね。」
「あいつ、カッコ良かったよな!」
「オレ、アイツに謝らないと。」
帆山
「うん、そうだな。
あの白い部屋でもしあいつがあのよくわからん者を、叩いてなかったら、俺達今頃全員死んでたなって確信した。」
「先生、それどういうことだ?」
「あ~なんとなくわかる。」
「私も。」
「え?だって、チートもらったらそれだけで最強だってあのクソフロンが言ってたけど…そうか…そういうことか。」
帆山
「ああ、あのとき、この世界のシステムが〔本人のこれまでの行いに似合うスキルと、異世界で呼吸できるスキルを自動付与します。〕って言ったが、それって俺達の魂に無理のない能力いわゆるスキルって意味だったんだなって、スキル使ってよくわかった。」
杉谷
「確かにな、兵士達が自分に不相応な魔術やスキル使って、そのたびに顔が真っ青になって倒れるのを見ていると、俺達はそういう倒れ方だけはないからな。
あってMP枯渇だけだけど、それもすぐに回復する。」
旧田丸
「私も、それは同感。
すぐに回復するって事はあんまり魂とか体に無理な負担が、かかってないという事だよね。」
「旧田丸さん、もう動けるの。」
旧田丸
「もう少しまってね。MP回復しだいヒールかけていくから。」
「やっぱり、兵士達と違ってMPの回復の仕方から違うもんな。」
「もし。ラノベみたいにチートスキルを付与されてたら、恐らく皆は体が壊れてたな。」
「あ~そういうことか。
たしかにな。このスキルは身体にはあってるが、使うにはしんどい。
これが自分に合ってないスキルだったら、今頃たしかに死んでるわ。」
「チートスキルってさ、自転車にロケットエンジン無理矢理付けて、新幹線と競争するようなものたな。
自分に合ったスキルってヤツ使って、やっとわかった。」
「ホント、そうだよね~」
…………………………………………
反省会は続きます。
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