第7話 クラスその後(その1)
そのころ、担任と杉谷やその他全35名は冷たい石畳で気絶していたところを目を覚ます。
担任・帆山之(ほのやま これ)
「うん?どこだここは~」
と言いつつ、となりで倒れている教え子の女子高生を発見するや否や、スカートをめくろうとする、どうしようもないやつである。
杉谷 太一(すぎや たいち)
「あれ?あいつは~」
何かを思い出しているようだが、帆山がスカートをめくろうとするのを見て、自分も見ようとしている、これもどうしようもない奴である。
他の奴らも、起き出して周りを見るが前に偉そうに座っている王冠をかぶっている男と、その左右に並ぶ男達。
部屋の周りには、金の鎧で武装した兵士達が立っていた。
兵士長らしき男が叫ぶ
「静まれ!皇帝陛下の御前であるぞ!」
皇帝陛下?
「ワシが、お前達を召喚してやったこの帝国の皇帝ガベル・ラント・ブリードルである。
召喚してやった以上、命をかけて魔王を倒し、我が帝国に敵対する憎きホロン王国やバボン王国を倒すのだ。
あとは娘の王女フロンが説明する。」
「ふざけるな!何が召喚してやっただ!
テメーら人を誘拐しておいて、なに命令してやがる。
さっさと俺達を元の世界に帰せ!」
叫んだのは、副委員長の野波だ。
「そうだ!そうだ!」
「ホントに、いい迷惑だわ!」
「なにあの姿?王様ってわけ~
笑えるんですけど~!!」
王女フロンが、
「はいはい」と言い手を叩く。
そして野波を指さして、「やれ」とだけ言った。
ブズ!
ブス!
ブスス!
「うぇ~!」
周りの兵士達が動き出し、槍で野波を突き刺す。
それを見て静かになった。
倒れた野波の身体には槍が3本生えていた。
ヒュゴー ヒュゴー
苦しそうな、野波の呼吸音と、うめき声が響く。
フロン王女
「おわかり?
勘違いしているようだけれどもあなた達には拒否権などないの。
では、鑑定を始めるわよ。
誰が勇者のスキルを持っているか特定して、明日にも訓練を開始するわよ。さっさとしろ!」
担任達は、震えながら無言で魔法使いな格好の女の前にある水晶玉にさわり、そこに浮かび上がる文字をとなりの男達が書き留めていく作業が続いた。
その時になって、はじめて旧田丸が気づく。
「用賀は?」
周りの奴らも、気がつく。
騒ぎ出す前にフロン王女が旧田丸に近づいて、
「しゃべる事は許可してないのだから、黙ってい…… ゲロ臭いわね。
まあいいでしょう。用賀って」
杉谷
「召喚される時の白い部屋の時までは、いたはずなんだ。」
とても、みんな管理者??を机で叩いたとは、とても言えなかった。
フロン王女
「確かに召喚は36人! 一人足りないわね。
後で探させましょう。
く、ゲロ臭いわね……
1人づつ担当者を付けるから、案内してもらいなさい。
明日鑑定結果をふまえて、編成と訓練を始めます。」
野波は白い服を着た僧侶らしき人の、手かざしから出た光を浴びていた。
回復魔法みたいだ。
その後無理やり、水晶玉に手をあてさせられて鑑定しているみたいだった。
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