第61話 ※

 あれから2日が経過した──


 この2日でがっぽり稼げた。

 既にギルドと肉屋にも大量に肉を売ったので懐はかなり暖かい。


 相変わらず、いやらしい事をする客はいるので吊るされた人はたくさんいるが──


 街の人はここ数日でご飯が食べれているせいか、そこそこ元気を取り戻している気がする。


 それでも一部の人だけだ。

 そろそろ街にも肉が供給されている頃だし、街の周りのモンスターも元凶を取り除いたのでいつもの出現頻度に変わったから商人も来るだろうし──物価もその内下がるだろう。


 だから


「はーい、今日でお店は終わりになります。明日来てもお肉は出ませんよ〜」


 残念そうな声がたくさん聞こえてきたが、これには理由がある。


 今日の朝一で──


「ここは脱税の疑惑がある」


 と、領主の代官と名乗る人が訪れたのだ。


 当然ながら、脱税などしていない。


 商人ギルドにちゃんと申請もしたから税金はそこから払われているはずだ。


 商売をする時に商人ギルドからそう聞いているからな。


 とりあえず、意味がわからなかったのでゴンさんに対処してもらった。


 ゴンさんが「こっちは商人ギルドを通している以上、俺らに言うのはお門違いだ。そもそも、代官の癖にこの街の惨状はなんだッ!? 何も対処しやがらない無能がッ! 俺達が商人が来れるようにしてやったんだから、さっさと食料問題をなんとかする為に働けッ! わかったか!? あ゛ぁ?」と正論(脅しを含む)を言ってくれたのだが──


 何を思ったのか、逆上した代官は兵士に命令して襲ってきたのだ。


 とりあえず、開店前だったので設備が壊されたくなかったし、俺が紐で吊るした。



「覚えてろッ────」と言い残して代官はその場を後にした。



 まぁ、そんな事があったのでいちゃもんつけられるのも嫌なのでお店を終了したのだ。


 ゴンさん曰く、お小遣い稼ぎだろうと言われた。


 貴族ではそうやって金を巻き上げる極悪な奴らもいるそうだ。


 一応、『マップ』でマーキングだけしておいた。


 というか──後からサラさんを門前払いしてたのが代官だと気がついたので、


 見れなかったのは残念だが、人目の多い場所で縛り上げたので社会的に抹殺出来ただろう。


 とりあえず、皆には1人で出歩かないように言っておいた──



 ◇◇◇



 皆が寝静まった頃──


 俺は日課の訓練を開始する為に庭に移動する。



 ちなみには終わらせている。


 気持ち良さは程々にしているので物足りなさそうにされるが、これ以上になったら責任を取らざるを得ないので強制終了させている。


 直ぐに自室に戻って行くので可能性があるが……。

 もしそうであれば手遅れ感が半端ない……。



 問題はサラさんだ。

 気絶させるのに大分手こずった。


 ここ2日──夜のマッサージタイムは2人きりになる。

 前みたいに襲われはしないが、ボディタッチも多くなったし、誘惑が凄まじい。


 例えば──マッサージ中に隙あらば、胸やお尻を触らそうと猫撫で声で誘ったり、俺の股間を触ろうとしてきたり、ディープなキスをおねだりしてくる。


 ここ最近のセリフで過激だったのは──


「このには、きっと悪魔が悪さをしているから──その“”でかきまわして退治して下さい♡」


 ──だった。


 とは──サラさんの股間にある洞窟の事だ。


 悪魔とは──焦らされて辛いという比喩だ。


 ちなみに“聖剣”とは──『性なる夜』の効果で凄まじくなった息子だ。


 つまり“”だ。


 退治して欲しいのは──すばりだ。



 つまり、セリフを要約すると──


“疼くあそこに性剣を突き刺して、私を女にして、滅茶苦茶に逝かせて”と言っているのだ。


 しかも、これをM字開脚されながら言われるのだ。


 襲わせる気が満々でので──


 ぶっちゃけ、ずぶ濡れの洞窟が丸見えだった。


 マジで理性が吹っ飛びかけた。


 気絶させないと永遠と挑発が続きそうだし、理性が持たないので全力で快楽堕ちさせている。



 そのせいで【快楽ヒュドラ】だけは2日間で物凄い速さの切り替えが出来るようになったけどな……。



 さて、庭に着いたし訓練を開始しよう。


 まずは【ヒュドラ】のスキル同期や切り替えを早く済ませる練習だ──



 ──?! おッ、なんか前より速くなった気がするぞ?


 まさか……【快楽ヒュドラ】を必死に使った結果か?


 これはありがたい事だな……過程が人に話せないけど……。



 これなら実戦でもそれなりに使えそうだな。



 そういえば──


『紐魔法Lv4』は随時、耐性無視を紐に付与する。と記載されていた。

 オークキング戦ではドバンさんやジギルさんの攻撃よりは攻撃は通っていたから──効果はあったっぽいかな?


 でも、サラさん達を見るに──に対する耐性は無視出来ていないような気がするな……。


 いや……どんどん耐性レベルが上がっている?


 その内、サラさんを気絶させられなくなったら──俺はどうなるんだろ?


 それに他の快楽中毒者からも襲われる可能性もあるよな……。


 …………想像したら鳥肌が立つぐらい怖いので考えるのはやめようと思う。




 次は試そうと思ってやってなかった──


『寄生』だ。


 これは──寄生している人達のスキルを使うが出来る。対象者が近くにいないと使えない。3回まで使用可能。クールタイムは24時間。と説明があった。


 最近忙しくて検証出来ていないので良い機会だし、やってみるか──

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