第34話 ※

 何故あんな事になったのかヒメから事情を聞いた。


 どうやら、運悪く今回3人はモンスターの上位種と遭遇してしまったそうだ。


 それに気付いたヒメがエリザベス達を派遣したお陰で3人が生きて孤児院まで来れたようだった。


 ただ、モンスターの数もそこそこ多かったみたいでテイムしたスケルトンの大半を失ったと言っていた。


 そして、上位種のオークジェネラルを倒したエリザベスも相当消耗し、現在は庭ので休んでいるらしい。


 何で地中なんだよ、とツッコミたかったが、そういうものなのだろうと納得してスルーした。


 今回のMVPに野暮な事は聞くまい……。




 あ、そうだ! 他にもあったわ!


 前にマッサージの効果を確認した時に──


 マッサージ:疲労回復、快感増進の2種類のマッサージがある。効果は体力・魔力の回復増進。他人にしか効果は無い。傷の治療の場合は特定の条件あり。“スキル補正”【気持ち良くなぁれ☆】


 こう、記載されていたが、詳しい事が判明した!


 ヒメに色々と聞いたんだが──


 どうやら、『マッサージ』には『手当て』『ツボ押し』『揉みほぐし』のスキル効果あるそうだ。

 俺は戦闘に関係ないスキルはあまり知らないが、『手当て』だけは知っている。


 これは回復魔法と同じく傷を治すスキルだ。


 だが、回復魔法との決定的な違いがある。


『回復魔法』の場合はスキルLvを上げて段階的に出来る事が増える事に対して『手当て』は──


 傷の治療、病気、状態異常もスキルLv関係なく魔力量次第で治す事が出来る。


 現実で行うには精密な魔力操作は必要ではあるらしい。


 傷を治す特定の条件とは細胞一つ一つに魔力を行き渡るように送れるかどうかという事だろう。


 スキルは出来ない事が出来るようになるが、使い方を知らなかったり、熟練度が低いと使えないものもあるのだと今回の知れたのは収穫だった。


 ちなみに『揉みほぐし』は疲労回復、体力・魔力の回復増進効果だった。


 他にも『ツボ押し』の事を聞いたら、色による効果が判明した。


 ピンク:快楽

 赤:急所

 緑:細胞の活性化

 青:細胞の不活性化


 との事だ。


 この世界では細胞という概念が無いらしい。


 ヒメから教えてもらったのだが、魔力は腹部に“コア”があり、そこから細胞を通じて魔力を使うスキルを発動するらしい。


 緑色のツボを突けば──細胞が活性化し、全身の血流や魔力を巡りやすくする効果があるわけだ。


 今回の治療で当てはめると──


『手当て』により、傷口を治す。

『ツボ押し』により、傷口の回復速度を早め、細胞の活性化を臓器に作用させ、血を増やす。

『揉みほぐし』により疲労回復、体力・魔力の回復促進をする。


 という3つの事を同時に行ったそうだ。


 素直に凄いなと思った。


 他にも『マッサージ』には色々とスキルの効果があると思って聞いたら性的な効果ばっかりなので途中で聞くのを止めた。

“スキル補正”の【気持ち良くなぁれ☆】がこの部分なのだろう。


 中毒性のあるマッサージで犠牲者が2人いるからやる人は選びたいところである……。


 まぁ、戦闘にも応用が出来そうなので今度試してみたい。




 とりあえず、今はこのをなんとかせねばならない。


 今の思考中に──


 やっと2ところだ……次はカオルさんだ。


 何をしているかって?


 そりゃあ──約束のマッサージだ……。


 ティリー、シェリー、カオルさんの3人は数日で大分回復している。


 もうすぐリハビリを開始するそうだ。


 ティリーとシェリーが動けるようになって言われた第一声が「「マッサージ!」」だった。


 そこにカオルさんが「俺もやってほしい」と追随した形だ。


 現在、部屋にいるのはこの3人と──


 ミカ、サラさん、俺だけだ。

 この2人は俺が過ちを犯さない為に見張ると言い、つきてきた。


 おそらくだが、ついでに自分もやってもらおうと思っているはずだ。というかそっちが本命だろう。


 俺はミカとサラさんに過ちを犯した事はないからね……。


 とりあえず、先程──


 ティリーとシェリーのマッサージが終わった所だ。


 2人とも涎を垂らし、幸せそうな表情をして気絶している。


 初めてだったからか──最初は凄い大音量の喘ぎ声を上げていた。


 子供だと思っていたが、大人顔負けの喘ぎ方だった。成長しやがって……。


 まぁ、内心は犯罪者になったかと錯覚したぐらいだったけどな。



 さぁ、次はカオルさんだ。


「さぁ、次はカオルさんです。やりましょう」

「ちょ、ちょっと待ってくれないか!? まだ心の準備が出来てないんだ!」


 カオルさんは2人のあられもない姿を見て、かなり動揺しているようだった。


 しかし、これはカオルさんが望んだ事だ。「命懸けで2人を守った報酬が欲しいかな〜」と言われた以上は俺も感謝を込めて最高のマッサージをプレゼントしたいと思っている。


「カオルさん、俺に全て任せて下さい。なんですから腹括りましょうよ」


 女性だと知っているが、してる2人が少しイライラしていて怖いのでそう言って促してみる。


「ち、違うんだ! 俺は女なんだよ!」

「そうなんですか?! ならやめときます?」


 一応、初めて聞いたように演技した。

 まさか、ここでカミングアウトされるとは……もう諦めた方が良いんじゃなかろうか?


「いや、とても興味はあるんだ! だけど、2人の姿を見ると尻込みしてしまう……」


 どないしろと言うのだ。


「なら、横になってくれませんか?」

「ひッ」


 俺が手を近付けると怯えた。

 未知に遭遇する時はこんな感じなのだろうか?


 完全に悪役の気分だが、これはお礼だと自分に言い聞かせる。


 怖いのは最初だけです。その内、気持ち良くなってティリー達のようになりますよ!


 と声を掛けようか迷うが、そんな事は口が裂けても言えない。


 どうしよ?



 そんな事を思っていると──


 サラさんがカオルさんの背後に回り込む。


「──サラ姉?!」


 サラさんはカオルさんをホールドしてベッドに押し倒し、ミカは動けないように固定する。


「カオル君? 時間は有限なんですよ? 私達もいるんです。早く終わらせましょうね? ロキ君、これで出来ますよね?」

「あ、はい」


 サラさんの目が座っている。

 欲望に塗れた堕天使が既に降臨されているようだ。


 対するカオルさんは涙目だ。


 無理矢理やるのは気が引けるが、仕方がないだろう。

 俺はサラさんからのお願いは断れないからな!



 俺はカオルさんの肩に触れて魔力を少しずつ込めて“快感増進”を発動すると──


「ふぁ?! あッ、ん──んはッ?! ふおッ!? んん──あんっ、あぁ……んふん…────」


 段々と艶っぽい声が響き渡っていく。


 男らしく振る舞っているカオルさんは綺麗な声を出してくれる。


 しかも、年上だから身体付きも凄く良い。


 はみ乳を見るにCカップはあるな。


 ──はッ?! まさかCランク冒険者だからCカップなのか?!


 そんな事あるわけないか。



 さて──


 そろそろ全身をマッサージ出来たな。


 既にカオルさんは顔を真っ赤にさせ、全身を脱力させている。動ける状態ではないだろう。


 ただ、中々逝かせてあげれない。


 を使うしかないな。


 ティリーとシェリーを助けてくれたお礼をしなければな。


 俺はツボのある場所を確認する。

 人によって多少位置が違うので確認が必要だ。


 まずは背中にあるピンク色のツボを押すと──


「……──あ゛ッ?! こんなの…初めてェェェェェッ──んゥゥゥッ────」


 どうやらカオルさんは初めて逝けたようで、そのままグダっとなる。


 とりあえず、これで要望には応えた。


 ポンポンッ、と肩を叩かれたので振り向くと──


 ミカとサラさんが満面の笑みを浮かべていた。


“早く♡”と顔に書いてある。


 問題はこれからだな……。


 ミカはなんとかる。しかしサラさんは別だ。


 ツボ1箇所を押すぐらいじゃ効果が少ない……慣れって怖いな……。


 特に最近はので我慢がキツい。


 今日は5人もマッサージするから、やる前に何回か抜いているのでなんとかなるだろう。


 俺が冷静に対応出来たのはこのお陰だ。


 さぁ、決戦だッ──



 ────


 ────────


 ────────────



「はぁ……はぁ……なんとか凌ぎ切ったぞ……」


 俺の目の前には仰向けに倒れる半裸のサラさんがいる。股が開いていてM字開脚している。布が少しズレたら大事な所は丸見えだろう。


 だが、俺は耐え切ったのだ。


 正直、抜いてるからなんとかなると思っていたが、サラさんがエロすぎるせいで俺の息子は普通に復活している。


 もう無理だ。耐えるのマジ無理!


『ヤれば良いと思うよ?』


 そんな事出来るかッ!

 なんだよ、その某アニメみたいな言い方は?!

 せめて“ヤれば”の部分を“笑えば”に変えろッ!!!!



 アルベルトさァァァァんッ、早く帰ってきてサラさんを止めてくれェェェェェッ!!!!

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