第2話 火傷をスタローン魂で治してみる 2

 さて、火傷した日の夜のお風呂です。

 非常に怖いです。

 HPの指示通り、せっけんを使わず患部を洗浄、ワセリンをよく落とします。


 あれ、意外に痛くない。戦場に向かうスタローンの気分でいたのに拍子抜け。

 お風呂につかってもいいとのことだったので湯船にも入っちゃいます。


 ちょっと痛いけどこんなの許容範囲だわー。スタローンの無駄遣いだったわー。


 ↑ 痛くないのはおそらく火傷の深度が深かったと思われます。シャワーまでならOKだけど、湯船は雑菌がいる可能性があるため避けましょう。

 ってスタローンの無駄遣いって何?!


 お風呂から出たら患部を優しく拭いて乾かないうちにプラスモイストを(同じ処置なので以下省略。ワセリンは1回目のみ塗布ということで塗ってません)


 痛みで眠れないことも覚悟していましたがそんなこともなく、安眠。


 ↑ 安眠できるゆきのさんがすごい。


<2日目>

 お風呂に入るためにプラスモイストを剥がしたら……患部にくっついて痛い!!


 HPで確認したら「患部に被覆材が張り付いて痛い場合はワセリンやリンデロンVG軟膏で保護しても可」とあったので、今日から は処置の時に患部にワセリンを塗ることにします。


 予想外のスタローン気分でした。


 ↑ スタローン気分になる前に病院行こうよう~(涙)


 入浴時の処置は1日目と同じ。あまり痛みがないのも同じ。火傷でこれは嬉しいなー。

 で、今日はお肉が白く腐ってきたのでデブリードマンすることにしました。


 ↑ 腐ってきたって分かってるのに何故病院へ行かないんだ―!しかも自宅でデブリって!?

 デブリの判断は看護師でも結構難しいんです。正常肉芽との判断がつかない事が多いから。


 カッターと針で慎重に、火傷で死んだお肉を除去していきます。

 死んだお肉なので痛みはありません。逆に痛いと感じたらまだ生きてるお肉なのでそこで除去をやめます。

 これも患部の消毒は不要と言うことでしたが、さすがにその辺のカッターと針には不安があったので80%アルコールで拭いてから使いました。

 そのあとは患部にワセリンを塗って、プラスモイストを貼って(同じ処置なので以下省略)

 ここまで痛み止めは一度も飲んでいません。


 ↑ ホントにスタローンが憑依してたんじゃないだろうか……

 良い子は絶対まねしないでください。

 処置がホントに正確でびっくりですよ。


<3日目>

 2日目と同じです。

 デブリードマンをする場所が広がってきました。

 火傷が軽かったところから赤い肉芽が再生してきているのがちょこっと見えます。嬉しい。


<4日目~>

 ここからは基本3日目と同じ処置を続けていきます。

 患部が変なにおいがしないか、ねばつかないか、感染の兆候を見ながらの処置です。

 その後は火傷の軽かった場所から上皮化が始まり、プラスモイストを貼る範囲も狭くなっていきました。


 ↑ ホントに感染を起こさなくて…… 嫌、起こしていたのか。

 それを自分で対処して……

 うん。ホントに戦場へ行っても、異世界へ行っても大丈夫だねゆきのさん……

 回復魔法はいらないと思うよ。


<約2か月後>

 心配していた瘢痕硬縮などはなく、自己判断ですが深部2度と3度くらいだった場所に薄茶から濃い茶色の色素沈着を残すだけとなり

ました。


<1年後>

 色素沈着は本当に火傷が酷かったところ、縦3cm、横2cm程度だけになりました。やはり瘢痕硬縮などは一切なく、肌触りはほかの部分と変わりません。すべすべです。

 色素沈着の色も薄くなったのでぱっと見にはよくわかりません。


 以上、シルベスター・スタローンになりたいゆきのの火傷体験記でした!


 ↑ えーと。貴女は十分シルベスタ―・スタローンです。朝樹が保証いたします。

 

つづく

次回は朝樹さんによる正しいやけどの対処法です

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